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(*´ω`*)心不全の話


(*´ω`*)題名:心不全の話

心不全とは、心臓のポンプ機能の低下により、生体の需要に応じるだけの心拍出量を維持できなくなった状態である。

心不全には障害部位によって、①左心不全、②右心不全、両心不全に分けられる。いずれにおいても、循環系(大循環・小循環)に血液のうっ滞がおこり、体液の貯留・浮腫がおこるのが特徴であり、慢性に経過するものを慢性うっ血性心不全という。

 

●基礎疾患と発症の誘因

基礎疾患:弁膜症、虚血性心疾患、(特に心筋梗塞)、心筋症、心筋炎、高血圧性心疾患、先天性心疾患、心膜炎などであり、これらの心疾患が進行するとすべて心不全となりうる。

 

●分類

心不全の重症度は、治療や予後の判定に重要な指標となる。NYHA(ニューヨーク心臓病協会)の分類がよく用いられる。

NYHAの心機能分類

Ⅰ度Ⅱ度

Ⅲ度

Ⅳ度

 

日常生活における身体活動では、疲れ、心悸亢進、呼吸困難、狭心痛がおこらない日常生活における身体活動でも、疲れ、心悸亢進、呼吸困難、狭心痛がおこる

軽い日常生活における身体活動でも、疲れ、心悸亢進、呼吸困難、狭心痛がおこる

身体活動を制限して安静にしていても心不全症状や狭心痛がおこり、少しの身体活動によっても訴えが増強する。

 

●治療

一般療法

安静:安静により心臓の負担を軽減する。

食事:体液の貯留を改善する目的で、食塩の制限(症状にもよるが7g以下)を行う。

薬物療法

ジキタリス:心筋収縮力を増強させる。そのほかに興奮伝導抑制・迷走神経緊張作用を有する薬物である。

利尿薬:尿量を増加させ、循環血液量を減少させ、うっ血を改善する作用を有する。

その他:心臓の負担を軽減する目的で血管拡張薬も使用される。

 

軽症の心不全は一般療法と薬物療法で改善することが多いが、治療の基本は原疾患の改善である。外科的適応がある原疾患では手術の時期を逸しない決断が必要である。

 

A 左心不全

左心室の収縮力の低下によって左心室拍出量が低下するために、左心室から拍出されない血液は左心房にうっ滞し、左心房圧が上昇する。左心房圧が上昇するとその後方にある肺静脈の圧が上昇し、肺うっ血がおこって肺に組織間液が貯留してくる。これが高度になると毛細血管と肺胞の間のガス交換が障害され、呼吸困難がおこる。

B 右心不全

右心室の収縮力低下によって、肺動脈への血液拍出量が減少する。そのため右心室の後方にある右心房に血液がうっ滞して右心房圧が上昇する。右心房圧が上昇すると、さらにその後方にある大静脈系のうっ血がおこり、全身臓器・組織に組織間液が貯留して浮腫が生じる。

左心不全をきたす疾患はすべて右心不全の原因となるが、特に右心不全をきたしやすい疾患は肺動脈狭窄症、心房中隔欠損症、肺性心などである。

 

心不全とは、低心機能のために末梢組織に十分な酸素が供給されない病態で、息切れや疲労感を主症状とする臨床的な症候群であり、あらゆる心疾患の終末像である。また、臨床現場で最もよく遭遇する疾患でもある。心不全は、心筋梗塞、心筋症などに代表される心筋の喪失か、または収縮力が減退したものと表される。代表される循環動態を挙げる。

 

①運動時の心拍出量の減少(重症の場合は安静時においても減少する。)

②左室充満圧の上昇

③代償的な左室容量負荷

④肺動脈圧や中心静脈圧の上昇

 

このような心臓における循環動態の異常は、二次的に組織、器官の変化を引き起こす。まず、骨格筋の代謝を狂わせ組織生化学的性状を変化させる。血管拡張能に障害を起こし、腎不全を招来し、その結果、ナトリウムと水分の体内貯留を引き起こす。この結果としていわゆる臨床的心不全が起こり、患者は疲労感と息切れとともに運動耐容能が低下するのである。

 

●一般的な注意点

高齢者におけるうっ血性心不全の死亡は増加傾向にある。高齢者では重症心不全でもときには原因が明らかでないこともある。これは心血管系や整形外科系疾患、呼吸器系疾患、精神疾患などの他疾患を合併していることから診断・治療を困難にしていることによる。加齢に伴って心室壁は肥大傾向を示し、心室拡張能は低下する。また、変力作用、変時作用や血管拡張といったβ受容体を介する反応も加齢に伴い低下する。これらの変化は高齢者心不全患者の病態に深く関わり、治療を行ううえでも若年心不全患者とは異なった配慮が必要になってくる。

高齢者では肝・腎・肺・脳などの全身諸臓器の予備能が低下している。また、悪性疾患の合併頻度も増加する。さらに薬物治療に際して副作用が出やすいことも問題である。高齢者における心不全の基礎疾患を以下に示す。

 

●高齢者における心不全の基礎疾患

1.虚血性心疾患2.高血圧性心不全

3.弁膜症(僧帽弁、大動脈弁)

狭窄と閉鎖不全

リウマチ性がかつては大多数を占めていたが動脈硬化症が増加している

大動脈弁(二尖弁)による心不全も認められる

4.心筋症

拡張型、肥大型、二次性(アミロイドーシス)

5.先天性心疾患

心房中隔欠損など

6.不整脈

徐脈性(洞不全症候群、房室ブロック)、頻脈性(心房細動)

7.呼吸器疾患(肺性心など)

慢性閉塞性肺疾患、肺塞栓

8.その他

貧血、甲状腺機能低下症または亢進症(低下症が多い)、癌などの悪液質や心のう液貯留

 

 

●心筋梗塞

心筋に対する酸素供給が不足することにより不可逆性の心筋壊死を生じた状態で、多くは冠動脈の閉塞による急激な虚血によって生じる。冠動脈閉塞の原因としては、血栓によるものが最も多い。心筋梗塞発症直後の急性期には、心筋壊死部と虚血部の混在のために、不整脈を極めて生じやすい。また、懐死部分が広ければ、収縮力低下による心拍出量低下が起こる。したがって、治療としては、不整脈対策と心拍出量対策の両方が同時に必要になる。臨床症状としての胸痛は強度で、その持続時間も長く、ニトロ化合物はほとんど奏功せず、モルヒネ等の麻薬性鎮痛薬を要する。心電図変化では心筋壊死状態を反映して、ST部分の上昇が特徴となる。当然であるが、心筋からの逸脱酵素の上昇を伴い、その程度は梗塞範囲の広さをある程度反映する。心筋梗塞に伴う反応として、白血球数の増加、赤沈亢進、CRP上昇などの炎症性変化も生じる。

急性心筋梗塞の治療目的は、梗塞範囲の拡大を予防しつつ、致死的不整脈や心不全などの合併症に対する治療を行い、救命を図ることである。

( ̄▽ ̄)参考文献

医療学習レポート.心不全


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