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(´д`)断端管理の話


(゚∀゚)題名:断端管理の話

切断術後の断端管理には次のような方法がある。

 

●弾性包帯法(soft dressing)

切断端の創縫合部を滅菌ガーゼで覆い弾性包帯を巻いて圧迫し、断端を固定する方法であり、従来より行われているもので簡便ではあるが、以下に述べるほかの方法と比較すると、①切断部の痛みや幻肢痛が強く患者に苦痛を与える。②したがって不良肢位をとりやすく拘縮が起こりやすい、③創の治癒が遅れる、④断端に浮腫が起こりやすく断端の成熟までに時間がかかる、などの欠点が指摘されている。

 

●ギプス包帯法(rigid dressing)

切断手術終了後、創をガーゼで覆いストッキネットをかぶせ、骨の突出部にはフェルトなどを当て除圧し、その上にギプスを巻く方法である。創部を均等に適度な圧で圧迫・固定することで浮腫や炎症反応が抑制される。その結果、創の治癒が促進され、また状態がよければパイロンを取り付けて義足装着訓練へと進むことができる。しかし断端の観察ができないため、その変化に対し対応が遅れるなどの欠点もある。この方法の利点と欠点は後に述べる。

 

●半硬性ギプス法(semirigid dressing)

ギプス包帯法を使わずにUnna pasteなど、少し弾力性のある材料やエアスプリント断端を圧迫・固定する方法である。この方法も弾性包帯法より創治癒がよく、浮腫が少ない。

 

●環境コントロール法(controlled environment treatment:CET)

術直後から創部にガーゼを当てずに直接断端をドレッシングバッグという透明なバックのなかに挿入し固定する。そのバックのなかに温度や湿度を調節し滅菌した空気を圧をかけて送り込み創の管理を行う方法である。送り込む空気の温度、湿度、圧力は機会で創治癒に適した条件にセットすることにより感染の予防、循環障害の改善、浮腫の抑制に有効である。またバックが透明なので創の観察もできる。この方法の利点と欠点は後に述べる。

 

●術直後義肢装着法(immediate postoperative prosthetic fitting:IPPF)

ギプス包帯法と同様に切断術終了後、直ちに手術台の上で断端にギプスを巻き義足ソケットを作り、パイロンを取り付けてしまう方法である。患者が麻酔から覚めると義足がついているという状態なので切断のショックが比較的少なく、早期に義足歩行訓練ができるなどの利点がある。しかし切断後義足装着が可能かどうかというような患者には、この方法の適応はない。またギプス包帯法の利点、欠点も同様に当てはまる。それらは以下にまとめる。

 

<ギプス包帯法の利点と欠点>

利   点 欠   点
1.弾性包帯に比べ創の治癒が良好2.断端の浮腫を予防し早期に安定した成熟断端となりやすい3.断端痛や幻肢痛の訴えが少ない 1.ギプスソケットを巻くための技術と経験が要求される2.断端の状態を観察できない3.術後の断端の変化に対応することが困難

4.ギプスのなかの温度、湿度をコントロールできないため感染に適した状態をつくりやすい

 

<CETの利点と欠点>

利   点 欠   点
1.創を直視下に観察できる2.温度と湿度のコントロールにより創を乾燥させ感染を予防する3.血行を促進して創の治癒を良好にする

4.疼痛や浮腫を予防する

1.特別な機械が必要である2.早期離床による訓練が困難

 

<術直後義肢装着法の利点と欠点>

利   点 欠   点
1.早期歩行が可能でありADLの自立が早い2.切断直後に義肢が付いているので心理的にもよい3.拘縮や筋力低下が起こりにくい

4.早期離床により全身の合併症が少ない

5.早期義足装着が可能であり、早期に社会復帰させることができる

1.仮義足がはずせないので離床時に不快感がある2.荷重により断端創の悪化が起こることがある3.アライメントの設定に知識と技術を要する

 

以上術後の断端管理について述べたが、これらはあくまで比較しての話であり、弾性包帯法ではすべての症例で創の治癒がなかなか得られないわけではないし、逆にギプス包帯法ですべての症例に早期治癒が得られるわけではない。適応を誤るとギプスを切ってなかを見ると皮膚縫合部が離開していることもある。ギプス包帯法や術直後義肢装着法を選択する場合にはギプスを巻くしっかりとした技術をもった者が必要であるし、特に後者を行うためには義足のアライメントの設定などの知識と技術が必要となる。

(//∇//)参考文献

医療学習レポート.断端管理


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