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(;´д`)肝硬変の話


(゚∀゚)題名:肝硬変の話

肝硬変は、肝細胞の変性・壊死と肝実質の結節性再生および小葉構造の改築を示す病態をいう。原因は肝炎ウィルス、アルコール摂取、中毒などで起こるが、わが国ではB型またはC型肝炎ウィルス感染による慢性肝炎に由来するものが多い。

長年の飲酒によるアルコール性肝硬変がこれにつぐ。この他、各種代謝異常症(ヘモクロマトーシス、ウィルソン病など)、慢性心不全、自己免疫性肝炎、ある種の薬剤、寄生虫(日本住血吸虫症など)、栄養障害などのも原因となりうる。

臨床的には、残存・再生肝細胞が十分存在し、重篤な肝機能不全徴候のない状態を代償性肝硬変、館機能不全が進行して、黄疸、腹水、意識障害、出血傾向などをきたす状態を非代償性肝硬変という。

男女比は2~3:1と男性に多い。

 

肝硬変の症候は、肝細胞の変性・壊死を伴う症候、門脈域の線維化による門脈狭窄の症候、肝腫大による症候および肝機能障害の症候からなる。

肝細胞の変性・壊死により、発熱、倦怠感を訴え、肝酵素の逸脱によりGOT、GPT値が上昇する。門脈域の線維増殖により門脈は狭窄し、門脈うっ血および門脈高血圧をきたす。その結果、食欲不振などの消化器症状、脾腫、腹水がみられ、また、門脈副血行路が発達し、腹壁静脈の怒張、メズサ頭、食道静脈瘤、胃静脈瘤、痔核などが生ずる。

肝は随伴する炎症のために、初期には腫大し、肝皮膜緊張による上腹部疼痛を訴えるが、肝線維化が進むと肝は萎縮し、腹腔鏡検査では、肝表面全体にわたって大小不動の結節がみられるようになる。

本症における肝機能障害は、肝細胞性黄疸をはじめ、解毒障害や合成障害が起こる。肝細胞性黄疸により、黄疸、血清ビリルビン値の上昇、ウロビリノーゲン尿などがみられる。解毒排泄障害によってICGの排泄が遅延し、高アンモニア血漿を起こす。高アンモニア結晶となれば、口臭、肝性昏睡、羽ばたき振戦が現れる。肝の合成障害は蛋白、凝固因子、エストロゲン不活化因子の合成障害が主なものである。蛋白質障害によって、低アルブミン血症を起こし、浮腫を生ずる。

本症における高度の腹水は、低アルブミン血症と門脈うっ血の2つの作用によって起こる。血液凝固因子の欠乏は、出血傾向をきたし、皮下出血がみられる。

代償期にはほとんど無症状であるが、しだいに全身倦怠、食欲不振、腹部膨満などが出現する。肝は初期には右李助部に硬く触れることが多い。進行例では肝は縮小し、脾は腫大し、しばしば脾腫を触れる。

皮膚所見は特徴的で、くも状血管腫、手掌紅斑、女性化乳房、色素沈着などをみる。くも状血管腫は細動脈性隆起で、前胸部、頚部、肩甲部に多くみる。手掌紅斑は、母指球、小指球にみる毛細血管の拡張で、肝におけるエストロゲン不活性化作用の低下による。

病状が進行すると門脈圧が亢進し、側副血行路形成(食道・胃静脈瘤など)、脾腫、腹水が出現する。さらに、黄疸、消化管出血、肝性昏睡、藩種性血管内凝固などを認める。

 

超音波検査では肝の表面は凹凸不整で、辺縁は鈍であり、肝実質像は粗い不規則なエコパターンを示す。腹水や脾腫、側副血行路(左胃静脈、臍傍静脈、脾静脈など)も描出できる。CT検査は肝、脾の形態や大きさの客観的把握、腹水、側副血行路の証明、肝癌の有無の検査に有用である。アルコール性肝硬変では脂肪沈着により不均一な低吸収域のみられることがあり、ヘモクロマトーシスでは鉄沈着のため高吸収域となる。

AST、ALTは正常化100単位程度の上昇(AST>ALT)。血清総蛋白減少とA/G比の低下がみられる。TTT、ZTTなどの膠質反応の高値、γ―グロブリン上昇、ICG試験で血中停滞率の増加がみられる。肝性昏睡では血中アンモニアの上昇が著名となる。血液学的には白血球の減少、血小板の減少、貧血が認められる。

 

本症の予後は肝不全、肝癌、消化管出血の有無によって決まる。最近は肝硬変の早期発見、消化管出血に対する処置、全身管理の向上などによって予後は改善されてきている。一方、肝硬変患者の生存年数が長くなると肝癌の発生が多くなり、これによる死亡が増えてきている。肝硬変患者が死にいたる原因は、食道や胃の静脈瘤の破裂、肝不全、肝癌の3つであり、前2つは内科的コントロールがかなり可能となった。

肝硬変の治療は、安静療法と食事療法を行い、腹水、吐血、肝不全が起これば、それらに対する治療を行なう。腹水に対しては、利尿剤を投与、食道動脈瘤出血に対しては、内視鏡下の硬化療法を行なう。肝不全に対しては、腸内のアンモニア産生を抑えるためにラクチュロース、ネオマイシンの経口投与を行い、また、特殊アミノ酸製剤(アミノレバン)の注射が行なわれる。

治療のキーポイントとしては、肝予備能の低下を防ぐ。便秘を防ぐ。蛋白過剰摂取に注意し、BCAAを投与する。肝癌合併の早期発見・早期治療に努める。などが考えられる。

日常生活の管理としては、代償期では生活上の制限は最小限とし、規則正しい生活をさせ、休養、睡眠を十分にとらせる。食事はビタミンが多く、バランスのよくとれたものとする。アルコール摂取は厳禁すべきである。非代償期には肝予備能の低下、肝血流量の減少がみられるため安静が必要となる。食塩摂取は浮腫・腹水の原因となるので、日頃から減塩食に慣れさせておく。肝性脳症の予防には、誘因の除去が重要であり潜在性脳症や軽度の脳症時には食事蛋白を0,5kg/日程度に制限し、内容はメチオニンや芳香族アミノ酸の少ない植物性蛋白を中心とする。などである。

(´д`)参考文献

実習対策レポート.肝硬変


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