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(´∇`)転換性障害の話


(^_-)題名:転換性障害の話

 無意識領域下に抑圧されたストレスや葛藤が、知覚あるいは随意運動系の身体症状に変換された反応である。その症状は一般身体疾患によっては十分に説明できない。現在では疾患単位ではなく、転換反応といった反応の仕方としてみることが主である。複雑多彩な身体症状を示し、症状の発生や悪化には、ストレスや葛藤といった心理的要因が必ず絡んでおり、症状は意図的に作り出されていないということが特徴である。患者は症状の発生がまず葛藤の解決法(一次疾病利得)となり、また症状を武器にして周囲を動かす二次的疾病利得の特徴をみることが多い。
転換反応はヒステリー反応の一つとして分類される。ヒステリー反応には転換反応のほかに精神症状に変換される反応(解離反応)がある。これらは別個に発現することが多いが、合併することもある。

病態アセスメント

 神経症の範疇の疾患であり、1)演技性、2)自己愛性、3)依存性などの特徴的な性格が見られることも多く、性格の未熟性が身体症状の出現の原因になりうる。
患者はストレスや葛藤が原因となってあらゆる症状を引き起こすが、患者にとって、それはまさしく現実なのであり、軽視したりないがしろにしたりしてはいけない。患者の身体症状の原因になりうるストレスや葛藤の背景を多角的に捉え、把握していくことが重要となってくる。

症状

 ありとあらゆる症状を現し、注目されなくなると症状が移行する。患者は症状が出現しても全く困った様子をみせないのが特徴である。

 運動障害

四肢の運動麻痺、失立、失歩、失声、嚥下困難、書字困難、痙攣、後弓反張異常運動(舞踏病あるいはアテトーデ様)

 感覚障害

ヒステリー盲、ヒステリー聾、視野狭窄、難聴、卵巣痛、乳房痛、限局性頭痛・腰痛、下肢痛、痛覚・触覚・味覚・臭覚の脱失あるいは過敏、ヒステリー球

 その他

自律神経症状(眩暈、嘔気、頻脈、過呼吸発作、腹痛、下痢など)食欲不振、解離症状(健忘、遁走)

検査

  • 生化学、血液一般検査
  • 甲状腺機能
  • CTスキャン
  • MRI
  • EEG
  • SPECT
  • 心理検査:主にロールシャッハ、MMPI、PFスタディ、知能検査、親子検査(小児の場合)

治療

1.器質的疾患の除外

2.薬物療法

基本的には無効であるが症状を緩和する目的で使用する。依存傾向を助長しないために最小限にする

抗不安薬、抗うつ薬、睡眠薬、場合により抗精神病薬(鎮静作用の目的)を使用する

3.精神療法

経過と管理

 転換性障害は、一般に小児後期から成人初期に発症することが多く、10歳未満や35歳以降は稀である。しかし、80歳代という遅い時期の発症もある。はっきりとした転換性障害が中年期・老年期に発症した場合には、神経疾患または他の一般身体疾患が隠されている可能性が高い。転換性障害の発症は一般に急性であるが、徐々に症状が広がってくる場合もある。典型的には個々の転換性障害の持続時間は短い。転換性症状のために入院している人の場合、ほとんどの症例では2週間以内に症状が消失する。再発が多く、1/5 から1/4の者は1年以内に再発する。1回再発すると将来また再発すると予測される。
良好な予後の要因として、1)急性の発症、2)発症時にはっきりと同定できるストレス因子の存在、3)発症と治療開始の間の間隔が短いこと、4)平均以上の知能、が含まれる。麻痺、失声、盲といった症状は予後は良いが、振戦や痙攣の予後は良くない。
患者は身体疾患と確信しているので、ここで安易に「心因」とか「神経」のせいにすることは、患者にとっては「詐病」であると告げられていることと同じである。そこで十分に時間をかけ発病の状況を明確にすることによって、うすうす患者は症状の由来を知ることが多い。そしてこの問題に「直面化」することを徐々に促し、「抑圧された無意識の意識化」を行っていく。また、その過程に伴う様々な反応に対し、時間をかけて受容し、支持しながら人格面での成熟を促していく。

看護計画

Ⅰ.病態アセスメント

 あらゆる身体症状を示すため症状の把握が困難であること、患者の演技型のパーソナリティのために医療者側は患者に振り回されやすい。患者の身体症状を十分に把握し、身体症状の原因となっているストレスや葛藤の背景を知ることが大切となってくる。身体問題に対する看護者の関心を最小限にし、統一した態度での対応が必要である。また患者は身体症状により、種々の疾病利得を得る。そのため症状が再燃しやすい。患者が身体的問題から情緒的問題に関心が移行し、現実の問題に直面していけるよう援助していく必要がある。

(^o^)参考文献

医療学習レポート.転換性障害


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