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(´ー`)脳卒中の運動療法とポジショニングの話


(^o^)題名:脳卒中の運動療法とポジショニングの話

●急性期理学療法

急性期では救命措置や内科的治療が優先される。理学療法の中心は

・関節拘縮や褥創等の廃用症候群をできるだけ防止すること

・ギャッジベッド上の坐位や寝返り、起き上がりによる早期離床を促すこと

特に意識障害を伴ったり、基礎・併存疾患が重症であったりしてもともと基礎体力の低下がある場合には、過度の安静を避ける対応がいっそう必要となる。

 

<急性期における理学療法の目的>

①関節可動域を維持する

②体位交換・良姿位の保持

③随意運動の回復・促進をはかる。※異常要素の抑制

④筋力の維持・強化(特に健側上下肢・体幹)

⑤早期坐位・立位およびADL(特に起居動作・身辺動作)を獲得

③~⑤については全身状態を見ながら徐々に導入する。

 

脳卒中のリハビリテーションは発症と同時に始まると考えねばならず、拘縮・褥創、その他の合併症を予防し、全体としての機能障害(impairment)をできる限り少なくする努力は必要である。正しい姿勢とその変換、ベッド(マットレス)の固さの選択などは全くの急性期でも行えるリハビリテーションの第一歩である。

 

●体位交換・良姿位保持

リハビリテーションの成功は、単にさまざまな治療だけによるものではなく、治療以外の時間を患者がどのように過ごすかにも非常に大きな関係がある。患者が寝るときの姿勢でさえ、最終結果に著しい違いをもたらす。治療がいかにすばらしいものであっても、他の時間に患者が異常パターンで動いていれば痙性は高まり、治療時間中にできたことの大部分は失われ、生活の中に生かされないことになる。

脳血流の自動調節能が障害されている時期にたとえベッド上とはいえ不用意な姿勢変換には十分注意する必要がある。具体的な対処法は、その日の意識状態を必ず確認することである。意識状態がJCSで2桁以上であれば、他動的関節可動域運動や体位変換が主になる。ベッド上の安静姿勢を観察すること、麻痺側は重力に引かれた姿勢になりやすいためタオルや枕などを活用し、基本的には左右対称性を維持する。ベッド上安静良姿位の保持は初期目標の第一歩となるが、理学療法としての良姿位保持を病棟側で行ってもらうのではなく、看護計画の中での看護職による能動的なプログラムの1つとして導入されないと効果が得られない。体位変換として良肢位の保持、褥創予防の皮膚チェックとともに看護職や家族に指導する。また、不用意な安静はかえって廃用症候群とつながるため、理学療法の立場からの安静内容を細かく設定し、明示する必要がある。

 

(1)良肢位保持(ポジショニング)の目的

・褥創や関節拘縮、変形等の予防

・痙縮の軽減

(2)ベッド上良肢位保持の実際

・回復の過程で出現しやすい反射や異常筋緊張を考慮すること。

・将来獲得すべき機能を考慮すること。

・良姿位の保持、褥瘡予防のための皮膚チェックとともに看護職、家族に指導する。

(3)患者をポジショニングする際の一般的注意事項

①ベッドは平らにしておき、頭の方を高くあげない。頭の方が高くなった半臥位の姿勢は、体幹の望ましくない屈曲と、下肢の伸展を強制するので避けるべきである。望ましい姿勢である側臥位をとるとき、ベッドの頭のほうが高くなっていると患者が下に滑り落ちる傾向がある。

 

②屈筋痙性を緩和するために手に物を握らせることはすべきでない。その効果は全く逆に、把握反射の影響で手は閉じて、手掌に置かれた物を握るようになる。手にロールを握らせたとき、スポンジの穴に指を差し込んで開いたとき、何もしなかったときの片麻痺患者の手指の屈筋活動の筋電図による比較研究でMathiowetz(1983)らは次のように述べている。“訓練時間外に手に装具をつけておく効果の比較で、一般に何もつけないときが、筋電図上もっとも活動性が少ないことがわかった。”

 

手にロールを握らせていると、実際に装着している間や、健側の手で患者が何かを握るときに、筋電図の活動性が増加する。このような装具を使わなくても、近位部の正しいポジショニングで手を開いた状態にしておくことができる。特に患者が静かにして抗重力位の動きをしないときには、より容易にできる。

 

③多くの患者は、まわりの物と関連して自分の体の正しい位置を決めるのが難しく、患者のやりよいようにさせておくと、ベッドに斜に寝てしまうので、ベッドの純粋に平行になるようにまっすぐ寝かせることが大切である。

 

④枕は国により大きさや固さがかなり違っている。理想的には、大きくて、羽毛のような柔らかい物質が十分入っていて、体の一部を望ましい位置に支持し維持するのに思い通りの形になるものが適当である。ほとんどの体位は、3~4個のヨーロッパ型の枕か、5~6個のイギリス・アメリカ型の枕を使って支持することができる。

 

足の底屈変形を避けるために、足底前部の球を押すような物は何もつけるべきではない。足底の球部の強い圧迫は伸展パターンの望ましくない反射を強める。多くの場合、片麻痺患者は不快な固定から逃れようとするので、重く固いマットの下に端を巻き込む寝具は避けるべきで、もし必要なら寝具の重さを支持する離被架(bed-cradle)を使う。

(  ̄ー ̄)ノ参考文献

医療学習レポート.脳卒中の運動療法とポジショニング


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