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(о´∀`о)アキレス腱断裂の話


「アキレス腱断裂」の画像検索結果

(@_@;)題名:アキレス腱断裂の話

●受傷機転

床を蹴ったとき、ジャンプ、ストップ、急激な方向転換、踏ん張ったときなどに見られる。

足関節背屈位、膝関節軽度屈曲位にて膝が急に伸展されるときや、遠心性収縮をしている下腿三頭筋に急激な伸展が加わったときに生じやすい。

好発年齢は20歳前後および中高年(30~40歳代)であり、若年者ではover useによる炎症、中年では加齢による腱の変性が基盤にあるとされる。

受傷前に違和感や張った感じがあった例は、20~30%にみられる。

断裂部位は踵骨付着部より2~6㎝のことが多く、この部位は運動に伴う振幅が大きく、血流が少ない部位でもある。

スポーツ種目としては、本格的なアスリートでは器械体操、バスケットボール、スポーツ愛好家ではバレーボール、テニス、野球、バドミントンに多くみられる。

アキレス腱損傷は比較的頻繁にみられるスポーツ外傷である。

その発生は、ジャンプの着地やバックステップなど、アキレス腱部に急激な伸張ストレスと下腿三頭筋の収縮による張力が同時に加わったときに発症する。

非接触性の受傷機転が多い。

損傷は若年スポーツ選手よりも中高年スポーツ愛好家に多く見られる。

 

●臨床症状

スポーツ活動中、アキレス腱部を何かで殴られたような、蹴られたようなボールなどが当たったような強い衝撃を受ける。

バチッと切れたような断裂音を自覚する症例が多い。

足底筋や足趾屈筋などにより足関節底屈は可能であるが、つま先立ちができるほどの筋力はない。

歩行傷害については様々であり、べた足で歩ける例もある。

疼痛の程度も症例により異なる。

大部分の症例はアキレス腱部をバットで叩かれたとか、人がぶつかってきた、ブチッという音がしたなど明らかな自覚症状がある。

しかし、症例によって疼痛がなく、また1/3の症例では歩行が可能なので、注意を要する。

両足爪先立ちは大部分の例が不可能であるが、時に健側中心荷重のトリックによる爪先立ちを行う例もあるので、このような場合は患側のみの片脚爪先立ちの可決を観察するとよい。

患者を腹臥位にして診察台に寝かせ、足部を台外に出して両足を調べる。

断裂側ではアキレス腱のレリーフが消失しており、同部の陥凹を蝕知できる。

足底筋腱が内側に存在し、緊張しているので、部分断裂などと見誤らないようにする。

部分断裂はまれに存在するが、完全断裂例では、Thompson’s squeeze testは陽性である。

 

●診断

・Thompson’s squeeze test

通常、下腿三頭筋を両側からつまむと足関節は底屈するが、アキレス腱断裂では力の伝達がみられず、足関節の底屈がみられない。

〔注意〕

テスト施行時の反応の有無をみるだけでなく、底屈角度の左右差を評価する。

断裂した腱は、術後3~4週で部分的に断端間に連続性が生じ、6~8週後には完全な腱の連続性が得られ、瘢痕組織から腱鞘様組織になる。

一般的には受傷後約3週で本テストは陰性化してくる。

林は、保存療法において、受傷後6ヶ月で左右差があるものは29%、8ヶ月では7%であったと報告している。

臨床的にアキレス腱の修復程度をみるのに有用なテストである。

 

・陥凹の触診

局所は腫脹しているが、触診にて断裂部分の陥凹が確認される。

同時に、同部には圧痛がみられる。

※うつ伏せにして膝関節を90°屈曲したときの足関節に注目している。患側ではアキレス腱が断裂し、底屈作用が弱っているため、足関節は底屈位をとらずに、健側よりも背屈している。

 

●治療

保存療法と手術療法がある。

両者の比較を下の表に示す。

保存療法

手術療法

〈利点〉術創,瘢痕がない.感染の危険性(-)

〈欠点〉

リハビリの長期化

再断裂の危険性がやや高い

下腿三頭筋不全(+)

〈利点〉早期よりリハビリ可能。再断裂の危険性が低い。

下腿三頭筋不全(±)

〈欠点〉

術創、瘢痕の形成。

感染の危険性(±)

 

アキレス腱断裂の保存療法

(ジャーナルに掲載されていた一例です)

〈固定法〉

受傷時、足関節最大底屈位(50°以上)で、膝下ギプス固定を行う。

荷重はフロアータッチ程度とする。

受傷3週目で、足関節約30°底屈位の固定に変更する。

荷重は軽度の部分荷重とする。

受傷5週目で、足関節軽度底屈位でヒール付ギプス固定とし、全荷重歩行を行う。

慣れれば、松葉杖は使用しなくてもよい。

〈トレーニング(受傷後~受傷6週目)〉

ギプス固定下で行う。

この時期は主に上半身、体幹のトレーニングを中心に行う。

下肢は股関節屈曲-伸展、内転-外転、外旋-内旋、膝下ギプス固定下では膝関節の屈曲-伸展(ダッシュ時の蹴り動作)の連続運動を行う。

患部は固定されているので安心である。

PNFテクニックのirradiationを応用して固定されている下腿の筋肉へ早期から刺激を与えるのが目的である。

ギプスから出ている足指の練習も開始する。タオルを足指でつまんだり、ひっぱったりする(タオルギャザー)。足趾屈筋群は損傷を受けたアキレス腱層とは筋膜で隔てられているのみであるから、屈筋腱の滑走運動は癒着防止に有用である。

受傷5週目より装具固定下での全荷重歩行を許可する。歩行に際しては股関節を軽度外旋するとつま先が引っかからずに歩きやすい。

 

〈ギプス除去後のトレーニング(7~10週目)〉

装具装着期間中であるが、トレーニング時には装具を除去する。自宅にて毎日患肢の温浴と足関節の自動運動を行う。足関節の底背屈、内外反、回旋練習を各1セット30回で1日4~5回行う。とくにお風呂の中では正座練習を行い、他動足関節底屈練習を取り入れる。

 

〈装具除去後のトレーニング(11~24週目)〉

アキレス腱断裂のリハビリテーションにおける最大目標は、足関節底屈筋力の回復、動作ではつま先立ちであり、この期間のプログラムはそれを踏まえている。

足関節のROMが背屈0°以上可能になったら、両足の爪先立ち練習を開始する。そのためには、受傷後11週目より両手を机について、患肢は部分荷重での両足爪先立ち練習を行わせている。この方法は、固定除去後の患足運動に際して、患肢の負担も軽く、心理的安心感を与えるとともに、足関節の可動域改善と下腿の筋力回復に有用である。

プールでの前進、後退、サイドステップ歩行練習も許可する。両足つま先立ちが可能となったら、ジョギング(10分1km)、自転車(10~30分、心拍数120/mを目安)、水泳(クロール、平泳ぎなど)を速やかに許可する。(受傷後3ヶ月から4ヶ月を目安)

日常生活では、階段の上昇練習を取り入れ、積極的につま先で行うようにする。(降下はまだゆっくり行う)

14週以上経過したら、足関節のチューブエクササイズ、バランスボード、つかまってのしゃがみこみ運動やハーフスクワットを行う。これらは下腿の筋力回復には有用であるのみに関わらず、足関節の可動域や下腿のツッパリ感の改善に有効であった。

スポーツ動作では、両足踏切での軽いジャンプ練習や、ランニング中に軽いダッシュを取り入れる。

 

〈スポーツ環境でのトレーニング(受傷後24週以降)〉

患側のみのつま先立ちが可能になったら(受傷後5、6ヶ月を目安)、受傷原因のスポーツへの復帰を許可する。練習前に足関節部背屈のストレッチングを十分に行う。

引き続き、手をついての両足、片足爪先立ち練習、カーフレイズを1日30×3セット程度行う。

受傷後10ヶ月ぐらいまでは筋力の回復と機敏なプレーに慣れることが先決である。受傷後1年を経過すると、大部分の症例では競技能力が受傷前と同等になり、病識も消失してくる。

 

【トレーニング進行の目安】

1.男女差

男性の方が活動的であり、若干早められる。

2.年齢差

45歳以上では腱修復に若干の遅れがみられる。

3.体重

体重の重い例では腱への負荷が大きいので慎重にする。

4.復帰目標

最終目標がスポーツか日常生活かで練習量の増減をはかる。

5.断裂部位

筋腱移行部例は血行がよく若干(約2~4週)回復が早い。逆に踵骨付着部位付近の症例は腱修復が最も遅い部位である。

6.腱の炎症所見

経過中に局所の熱感、圧痛などの炎症症状が出現したら、アイシングを行い、治療を遅らせる。

7.腱狭窄部の存在

腱の接着部に間隙が生じている時期なので、回復するまで遅らせる。

8.下腿浮腫

受傷または固定により生じた循環障害によるもので下肢運動以外に安静時患足挙上など、末梢循環障害の改善に努める。

9.つっぱり感

階段の降下時の筋腱部の違和感、つっぱり感はADL上最後まで残る愁訴であるが、受傷後5ヶ月間ぐらいで活動性が増すと自然に消失する。寒冷時の違和感、ツッパリ感は受傷後1年ぐらいまでは残る場合があるが、トレーニングには支障はない。

 

【 トレーニング中の危険信号】

・アキレス腱炎

受傷後3~4ヶ月経過すると、ランニングが可能になる。トップアスリートでは特にこの時期のトレーニングが過剰になりがちで、アキレス腱炎や部分断裂を惹起する例がある。症状は圧痛、腫脹、時に発赤を認める。この時期の下肢トレーニングは3勤1休を目安とし、アイシングを積極的に取り入れる。ただし、症状が出現した場合、約2週間は下肢トレーニングを完全に休む。

 

・再断裂

再断裂は最も回避すべき合併症である。その発生時期はギプスまたは装具除去後1ヶ月以内(受傷後2~3ヶ月)に集中しており、とくに固定除去1週間は要注意時期である。受傷原因は転倒、階段などの段差を踏み外すなど不慮の事故が大部分であり、日常管理や危険意識によって十分回避できるものである。受傷後、4ヶ月以上経過したら、再断裂の危惧をしなくても活動性の高いリハビリテーション、トレーニングが可能である。

 

アキレス腱断裂の手術療法

【観血的縫合術】

腰椎麻酔下、または局所麻酔下で行われるが、筆者は局所麻酔下に行っている。手術準備の手間が少なく、受傷からすぐに手術に持っていきやすい。患者負担が少ない、入院を必要としない、腹臥位・背臥位からの移動が楽、ギプス巻がとてもたやすくできる、などの理由からである。きちんと局所麻酔を行っていれば術中痛みが広がることはない。

皮膚切開は内側縦切開としている。深いカップをもつスポーツシューズによる皮膚刺激症状や創部の瘢痕ケロイドを避けることができる。

腱自体の縫合法に関しては、様々な方法があるが、筆者はKirchmayr法に準じて、interndinosus sutureを基本にしている。2号太さの非吸収糸を用い、できるだけ断端部を寄せるように結び目を外に置いて縫合する。次に、周囲を束ねてきれいに合わさるように2-または3-0吸収糸を用いて補強するように結節縫合する。

アキレス腱断端部がモップ状であり、断端部の縫い合わせがきちんといかないときは、近位端を2束、遠位端を1束に束ねて縫合するMarti法やKrackow法に準じて縫合することもある。

縫合された筋の緊張度については、膝関節90°屈曲位にて健側と同程度であるようにする。手術終了後のギプス固定角度については膝関節屈曲30~45°、足関節を極力中間位近くにするのを原則とするが、縫合部の緊張度に応じて、多少尖足位になったり、膝関節の屈曲角度が強くなることがある。

〈皮膚切開について〉

下腿表面に近い表在血管の損傷が最も少ないアキレス腱内側切開を用いる。この皮切を直線にするか弧状にするかについては、手術後足関節は少なからず尖足位となり、皮切部は短縮するため、あまり問題にはならないが、美容的には直線状の方が良好である。

 

【観血的縫合法】

●Bunnell法

【手法】

①アキレス腱内側に約6cmの直線状の皮切を加えて、下腿筋膜に達し、そのまま同一切開で下腿筋膜を皮切と同じ長さに切開を加え、直接パラテノンに達する。

②浮腫状になったパラテノン(大多数の症例ではアキレス腱とともに断裂している)が確認されたら、アキレス腱後面で縦切開を加え、その端をペアン鉗子で固定しておく。

③断裂したアキレス腱の間に介在する血腫を除去し、さらさら状の両断端を整理し、腓腹筋の付いた近位端を腱鉗子で挟み、できるだけ視野内に引き下げるようにする。

④両端に直針の付いた1号縫合糸を用い、引き出した近位端より遠位端へBunnell法に従いアキレス腱を縫合する。

⑤断端部を寄せるように縫合糸を締め縫合を終了するが、断端部が不整の場合には、その周辺に数本の結節縫合をナイロン糸を用いて追加する。

⑥腱縫合部をできるだけ覆うようにしてパラテノンを再建縫合し、下腿筋膜,皮膚を縫合して手術を終わる。

 

【術後の肢位と外固定】

手術直後に膝関節30°屈曲、足関節自然下垂尖足位として大腿中央部より足部まで長下肢ギプス包帯で固定する。

 

【後療法】

手術後、第1日より松葉杖を用い、非荷重歩行を許可し、長下肢ギプス包帯装着のまま筋萎縮防止のため、臥位において積極的な患肢自動挙上運動、大腿四頭筋セッティング運動、趾底背屈運動を励行させる。

手術後2週間で長下肢ギプス包帯を除去し、抜糸後に足関節をやや背屈矯正して短下肢ギプス包帯に変更し、同時にそれまで行ってきた大腿四頭筋のisometric exerciseに加えて、isotonic exerciseである膝屈伸運動訓練を追加するとともに趾接地による患肢の部分的荷重を許可する。

手術後4週間でギプス包帯を完全に除去した足関節は弾力包帯による固定程度にとどめ、足関節の可動域拡大を目的としたリハビリテーションを積極的に行う。足関節の可動域の改善に従い、部分荷重の程度を強め、手術後6~8週間で全体重負荷歩行が可能になるようにする。

 

●Marti法

【手法】

皮切、パラテノンの処理、断裂腱の処理はBunnell法と同様である。

①Bunnell法と同じく近位断端を視野内に引き出し、これを2束に分割し、遠位断端を1束にまとめ、それぞれに両端に直針をつけた縫合糸を付ける。近位に付けた糸は端で1回結び、糸の移動を防ぐ。

②近位断端2束の間に遠位断端束を挟みこむようにして断端相互を縫合する。

③さらに近位につけた縫合糸のそれぞれの1本の糸を用いて近位2束と遠位1束の重なった部分を縫合する。

④近位束と遠位束の重なりによって縫合腱の長さを調節できるため、ほとんどの症例で断裂せずに残存するplantalis tendonの緊張度に一致させて、アキレス腱に適度の緊張を保つようにして、縫合固定する。

⑤腱縫合後のパラテノンの処理は、アキレス腱縫合部において結節状にならないために、ほぼ完全に修復・被覆が可能である。

 

【術後の肢位と固定】

手術後足関節は自然下垂位として,腓腹筋からアキレス腱部,踵部を通って足底までテーピングにより固定し,その上を弾力包帯を用いて固定する.術直後の固定にギプス包帯は用いない.

 

【術後の注意】

手術後の一般的な注意はBunnell法と同様である。手術後第1日より松葉杖を用いた非荷重歩行を許可し、第2日にテーピングを除去し弾力包帯のみとし、患者に患肢足関節の自動底背屈運動を積極的に行わせる。自動的に足関節の背屈が0°まで可能になった時点で、短下肢ギブス包帯を足関節0°で装着する。膝関節のisotonic exerciseや大腿四頭筋のisometric exerciseは、可能な限り早期より開始する。手術後2週間で一時ギプス包帯を除去し、抜糸後に再度短下肢ギプス包帯を足関節0°で巻き、患肢の部分荷重を許可する。

手術後4週間でギプス包帯を完全に除去し弾力包帯のみの固定として、足関節の可動域正常化のための自動運動を行わせ、5~6週間で全体重負荷を許可する。この時期において,ほぼ足関節のROMは正常化するので日常生活は正常とし、スポーツ活動は自己コントロール可能なジョギングなどは手術後3ヵ月を目標とする。

 

●受傷後4~8週

関節可動域がほぼ回復したら荷重位のトレーニングを積極的に行う。

荷重位のトレーニングでは、損傷靭帯にストレスが加わらないように注意しなければならない。すなわち膝関節外反・下腿外旋を防ぐように指導する。

ランニングは直線でのジョギングより開始して徐々にスピードをあげてダッシュができるようにする。ついでカッテングやターンなどの方向転換動作を取り入れていく。

復帰スポーツの各種動作ができるようになり、膝伸展・屈曲筋力が十分に回復すれば完全復帰させる。

 

【注意】

種々の動作で膝が外反位や外旋位をとらないように注意する。

膝装具は損傷程度により軟性か硬性かを選択する。

陳旧例の単独損傷でも、新鮮例と同様の筋力訓練を主体とした運動療法を行う。

LCL損傷のリハビリテーションも同様に行う。ただし種々の動作で膝が内反位や内旋位をとらないように注意する。

 

手術療法

術後2週間、膝屈曲30°で装具あるいはシリンダーキャストを用いて固定する。固定中より等尺性運動、部分荷重歩行を開始する。

2週で可動域制限付き装具を用いて、可動域訓練を始め、4週で可動域制限を解除し、また全荷重歩行を許可する。装具は可動域制限の程度により4~6週間装着する。

2ヶ月でランニングを3ヶ月でダッシュを開始しスポーツ復帰は4ヶ月としている。

ギプス・シーネ固定について

固定は膝関節30°屈曲位とする。この肢位は、MCLが最も弛緩しているとされる位置であり、靭帯付着部間を短く保ち、固定している期間に靭帯に緊張をかけないで修復するためである。

「アキレス腱断裂」の画像検索結果

(#^.^#)参考文献

医療学習レポート.アキレス腱断裂


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