スポンサード・リンク

(///∇///)バイタルサインの話


(^_-)題名:バイタルサインの話

バイタルサインは、生命維持に必要な徴候であり生きていることを示す証である。一般的には体温、脈拍、心拍、血圧、呼吸、意識をバイタルサインと呼んでいる。これらが示す意味と正常な値を知ることは、患者の疾患の程度や状態の明確な理解につながる。比較的容易に測定できるバイタルサインは身体の生理的変化を把握する上で重要な資料となる。

 

<体温>

体温とは、本来は生体内部の温度を示す。これは部位によって異なり、容易に測定することはできない。そこで体の表面に近く、測定に便利な場所での体腔温(口腔温、直腸温)と皮膚温(腋窩温)を体温と呼んでいる。体温は病態管理の上で重要な資料となる。

■目的

身体の生理的変化を示す重要な指標として体温の正常・異常を観察し、治療・看護に役立てる

 

■体温の正常と異常

(1)体温の正常

多少の変動はあるが、日本人の成人の正常な体温は36.0~37.0℃といわれている。尚、直腸温は腋窩温より0.5℃高く、口腔温は腋窩温より0.1~0,3℃高い。

(2)体温の異常

①高体温と低体温

高体温:体温が異常に高くなった状態 発熱 平常体温より体温が1℃以上高くなった場合をいう。体温調節中枢に異常が生じた場合に起こる
うつ熱 異常な暑さによって体温の放熱が障害されたり、運動によって体熱が放熱の限界以上に生産されたときに起きる
低体温:平常体温より低く、35℃前後の状態 凍冱 体の諸機能に障害を起こす状態
凍死 体の諸機能に障害を起こし死に至る状態

 

②熱型:時間を決めて体温を測定し、グラフ化し熱の昇降を示したものをいう。次に示す3つの型がある。

稽留熱 高熱で1日の温度差が1℃以下のもので、発疹チフス・腸チフスにみられる
弛張熱 1日の温度差が1℃以上に及ぶ熱型で、肺血症、結核にみられる
間欠熱 高温と平熱の状態が一定の期間をおいて交互に現れる熱型で、マラリア、回帰熱にみられる

 

③解熱

分利 高熱が数時間以内に平常体温に戻るもので、多くの場合発汗を伴う
渙散 発熱状態から解熱するのに数日を要して徐々に平常体温にもどる

 

■体温の生理的変動

年齢差、個人差、日差、行動差、性別による変動が見られる

 

◎腋窩検温の場合

■必要物品

トレイ、水銀体温計、コップ2(清潔用・不潔用)、秒針付時計またはストップウォッチ、メモ用紙、鉛筆、タオル(必要時)

 

■適応

乳児を除いた、るいそうの著しくない患者

 

■手順

1)トレイに使用物品を準備し、点検する

(もれなくそろっているか、体温計に破損はないか、水銀柱に切れはないか、体温計の水銀柱は35℃以下に降りているか、消毒済みであるか、体温計は腋窩用体温計を準備したか)

→動作や時間の無駄をなくし正確な測定を行う

2)トレイを患者の元へ運び、体温測定について説明する

(腋窩検温の場合はあらかじめ腋窩を閉じておく)

→患者の不安や緊張を軽減することも変動因子を取り除くことになり正しい値が得られる

 

3) 腋窩の発汗状態を確認し、湿っている場合は乾いたタオルで拭き取る

(側臥位の場合は上側で測定する。麻痺のある場合は健側の腋窩で測定する)

→体温計が汗によって皮膚に密着せず、また気化熱を奪われることにより正確な測定値が得られない(熱の放散)

 

4)体温計の水銀槽部分が腋窩中央よりやや前方(最深部)に密着するように体温計を挿入し、腋窩を閉鎖させる

(前下方から体軸に45度の角度で斜上方に向けて挿入する。検温側の上腕はやや前方にひねって二頭腕筋と大胸筋を密着させ、反対側の手は検温側の肘やや上方を軽く押さえておく)

→腋窩中央よりやや前方(最深部)の皮膚温が最も高い。

 

5)10分間そのままにしておく

→正確な体腔温度を得るため

 

6)10分たったら体温計を取り出し、患者を楽な体位にする

 

7)体温計の目盛りを読み取り、記録する

(体温計の長軸と視線が直角になるようにして示度を読む)

 

8)体温計を「使用後」コップに入れる

 

9)測定の終了を告げ、患者の寝衣、掛け物を整える

(ねぎらいの言葉をかけ慰安を図りながら、患者の訴えや反応にも目を向ける。37度以上の場合は随伴症状[頭痛・顔面紅潮・目の充血・熱感の有無・全身倦怠感等]を観察する)

→保温とプライバシー保護

 

10)使用した物品の後片付けをする

(体温計は消毒した後水洗いする。水銀柱を最低目盛り以下に振り下げておく)

 

11)測定値および観察事項を記録する

(月日、時間、測定値、観察内容[自覚症状・随伴症状等])

 

◎口腔検温の場合

■必要物品

トレイ、口腔体温計、コップ2(清潔用・不潔用)、秒針付時計またはストラップウォッチ、メモ用紙、鉛筆、タオル(必要時)

 

■適応

小児を除き、意識障害・精神異常・呼吸困難・鼻閉・口腔内炎症などのない患者

 

■手順

1)トレイに必要物品を準備し、点検する

(もれなくそろっているか、体温計に破損はないか、水銀柱に切れはないか、体温計の水銀柱は35℃以下に降りているか、消毒済みであるか、体温計は口腔用体温計を準備したか)

→動作や時間の無駄をなくし正確な測定を行う

 

2)トレイを患者の元に運び、口腔検温について説明する

(測定前10分間程度は、熱いものや冷たいものは飲食しないようにあらかじめ説明しておく)

→正しい値を測定するため

 

3)体温計の水銀層部を舌小帯を避けて、片側の舌下中央部から左右どちらか30~40度斜めに挿入し、口を閉じる

 

4)測定時間は5分以上とする

(体温計をかまないようにする)

→3分前後で最高温に達するが、正確な測定値を得るために5分間にする

5)5分たったら体温計を取り出し、体温計をちり紙または消毒綿で拭く

 

6)体温計の目盛りを読み取り、記録する

(体温計の長軸と視線が直角になるようにして示度を読む)

 

7)体温計を「使用後」コップに入れる

 

8)測定の終了を告げ、患者の寝衣、掛け物を整える

(ねぎらいの言葉をかけ慰安を図りながら、患者の訴えや反応にも目を向ける。37℃以上の場合は随伴症状[頭痛・顔面紅潮・目の充血・熱感の有無・全身倦怠感等]を観察する)

 

9)使用した物品の後片付けをする

(体温計は消毒した後、水洗いする。水銀柱を最低目盛り以下に下げておく)

 

10)記録する

(月日、時間、測定値、観察内容[自覚症状・随伴症状等])

 

◎直腸検温の場合

■必要物品

トレイ、直腸体温計、コップ2、ちり紙、潤滑剤、タオルケット、秒針付時計またはストップウォッチ、メモ用紙、鉛筆

 

■適応

主に乳幼児に用いられ、直腸内炎症・便秘・下痢・直腸手術後の患者には用いない

 

■手順

1)トレイに必要物品を準備し、点検する

(もれなくそろっているか、体温計に破損はないか、水銀柱に切れはないか、体温計の水銀柱は35℃以下に降りているか、消毒済みであるか、体温計は肛門用体温計を準備したか)

→動作や時間の無駄をなくし正確な測定を行う

 

2)トレイを患者の元に運び、スクリーンをする

(直腸検温が用いられる場合:乳幼児、重症患者で正確な体温が必要な場合、新生児の体温測定)

→患者にとって不快感が強いため、あまり日常的には用いられない

 

3)直腸検温について説明する

 

4)直腸内に便やガスが溜まっているときは、便やガスを排出する

(検温の30分前にあらかじめ摘便か浣腸を実施する)

→便が詰まっていると細菌が糞便中に存在し、分解と熱生産を生じているため、直腸温を上昇させる

 

5)患者の準備をする

①タオルケットをかけながら掛け物を扇子折にする

(不必要な部位の露出をできるだけ避ける)

②仰臥位または側臥位をとらせ、膝関節を深く曲げる

③タオルケットをかけたまま寝衣、下着をずらす

 

6)体温計の先端から6cmまでの部分に潤滑油をつける

7)口で楽に呼吸するように説明し、左手で患者の上部の臀部を持ち上げ、肛門が見えるようにする

 

8)体温計を5~6cm肛門よりゆっくり挿入する

(挿入する長さは成人で6cm、乳幼児で2.5~3cmを目安とする)

→成人においては肛門管は約3cmであるので、それ以上挿入しなければ体腔温度にはならない

 

9)体温計を手で保持し、3分間挿入しておく

→体腔内であるため1~2分で測定値が得られるが、余裕を持って3分とする

 

10)3分経過したら体温計を抜去し、体温計をちり紙で拭く

 

11)体温計の目盛りを読み取り記録する

 

12)測定の終了をつげ、寝衣、体位、掛け物を整える

 

13)使用した物品の後片付けをする

(肛門用体温計はちり紙で拭き、付着物を取り除いた後3%クレゾール液に2時間浸しておく)

 

14)記録する

(月日、時間、測定値、観察内容[自覚症状・随伴症状等])

 

<呼吸>

呼吸とは、生命維持のために生体が酸素を取り入れ、物質代謝をし、その結果生じた炭酸ガスを排出することを呼吸という。肺胞内の空気と血液の間で生じたガス交換を行う外呼吸(肺呼吸)と、血液と末梢組織との間でガス交換を行う内呼吸(組織呼吸)とがあるが、一般には外呼吸を指して呼吸という。呼吸はそのリズム、深浅、数によって病態が把握できる重要な資料である。

 

■目的

身体の整理機能変化を示す重要な指標として呼吸の正常・異常を観察し、治療・看護に役立てる

 

■呼吸の正常と異常

(1)正常な呼吸(回/分)

学童

新生児

成人

20~35

40~60

16~20

(2)異常な呼吸

頻呼吸 呼吸数が25/分異常、呼吸の深さは変わらない
徐呼吸 呼吸数が9/分以下、呼吸の深さは変わらない
過呼吸 1回の換気量が増加、呼吸数は変わらない
減呼吸 1回の換気量が減少、呼吸数は変わらない
多呼吸 呼吸数と換気量が増加
小呼吸 呼吸数と換気量がともに減少
無呼吸 休息期が長く、呼吸が停止した状態
周期性呼吸 呼吸の変化が周期的に起こるもの
①チェーンストークス呼吸 無呼吸の状態が20~30秒続き、次いで深い呼吸、過呼吸となり、再び呼吸が浅くなり無呼吸となる。周期は45秒~3分
②クスマウル呼吸 異常に深い大きな呼吸が持続し、高い雑音を伴う
③ビオー呼吸 無呼吸の状態から急に4~5回の呼吸を行い、再び無呼吸になり、周期は不規則
呼吸困難 過呼吸で、呼吸運動を非常に努力して行っている呼吸に伴い疼痛や息苦しさを感じる
過換気症候群 生体の代謝に必要とされる以上の換気によって発生する。急に呼吸数が増加し、吸息が深くなりすぎて血液中の酸素が増え、一方で二酸化炭素が減少する
起坐呼吸 臥位では肺うっ血を起こし呼吸困難を増すため、上体を起こし呼吸をしている状態

 

■使用物品

秒針付時計またはストップウォッチ、メモ用紙、鉛筆

 

■手順

1)胸郭や腹壁の動きを見て、呼吸の深さ、規則性、1分間の数を測定する

(観察のポイント:呼吸の数・深さ・リズム・型、異常呼吸の有無、随伴症状の有無、患者の表情等/患者が呼吸測定に気付かないように注意する)

→呼吸の性状および患者の状態から呼吸の正常・異常を判別することができる。呼吸は随意的に変動させることができ、しかも見られているという意識は呼吸のリズムや速さに影響を及ぼす

 

2)記録する

(月日、時間、1分間の呼吸数、呼吸の深さ・リズム・型、随伴症状等。努力呼吸のある場合は、それに伴う症状[咳・痰・喘鳴・胸痛・冷汗・チアノーゼの有無、呼吸困難の程度等]についても観察・記録する)

 

<脈拍>

脈拍とは、心臓の収縮により、動脈血が全身に送り出される際に末梢動脈で拍動として触知できる脈波をいう。脈拍はそのリズムや強弱によって、心臓だけでなく身体的・精神的変化を知る重要な資料となる。

 

■目的

身体の生理的変化を示す重要な指標としての脈拍の正常・異常を観察し、治療・看護に役立てる

 

■脈拍の正常と異常

(1)正常な脈拍数(回/分)

新生児

乳児

学童

成人

高齢者

120~140

100~120

70~90

60~80

50~70

 

(2)脈拍の異常

脈拍の数 頻脈:脈拍数が100/分以上徐脈:脈拍数が60/分以下
脈拍の大きさ 大脈:振幅の大きな脈小脈:振幅の小さな脈
脈拍の遅速 速脈:脈拍の立ち上がり、また消失が急速である遅脈:脈拍の立ち上がり、また消失が緩徐である
脈拍の緊張 硬脈:脈拍の緊張が強い脈軟脈:脈拍の緊張が弱い脈
脈拍のリズム 不整脈:脈拍のリズムが不規則に振れる脈

 

■生理的変動

脈拍は心臓の活動状態を表し、健康であれば正しいリズムで拍動するが、年齢、性別、運動、疾患(発熱など)、食事、入浴、精神状態などにより変動が見られる。

 

■必要物品

秒針付時計またはストップウォッチ、メモ用紙、鉛筆

 

■手順

1)患者に脈拍測定することを説明し、楽な仰臥位とする

(頚部は曲げないように真っ直ぐに保つ。脈拍を変動させる因子を取り除き、心身の安静を保つ)

→頚部が屈曲すると鎖骨下動脈が圧迫され、拍動が触れにくくなる。脈拍は運動、食事、入浴、精神的興奮によって増え、睡眠時は減少する

 

2)測定する上肢を掛け物から出し、ベッド上に置く

(看護師の左手で下から支えてもよい)

→安楽への配慮

3)看護師の右手の示指、中指、薬指の指腹を、患者の橈骨動脈の走行に沿って軽く当てる

(橈骨動脈の最もよく触れる部分は橈骨の下端内側である。強く押さえず、母指では測定しない)

→1本の指よりも3本の指の方が動脈の性質・脈拍の性状を感じ取りやすい。圧迫が強すぎたり、母指で測定すると検者の脈拍と誤認しやすい

 

4)1分間の脈拍数を数え、脈拍の性状を観察する

(大きさ、リズム、緊張など)

 

5)測定が終了したことを告げ、患者の上肢を掛け物の下に入れながら、寝衣を整える

(ねぎらいの言葉をかける)

→保温・安楽への配慮

 

6)測定値および観察事項を記録する

(脈拍数、脈拍のリズム・大きさ・緊張)

 

7)測定終了後、看護師は手洗いをする

→清潔に留意し、他への影響をさける

 

<血圧>

血圧とは、心臓が全身に血液を送り出すとき、左心室の収縮によって生じる圧力が大動脈を経て全身の動脈壁に及ぼす圧力を指す。収縮時に動脈壁が受ける血圧の圧力を最高血圧(最大血圧)といい、拡張時に受けるものを最低血圧(最小血圧)という。

 

■目的

身体の生理的変化を示す重要な指標としての血圧を測定することにより、循環系の状態を知る

 

■血圧の正常と異常

分類

収縮期血圧                     拡張期血圧

(mmHg)                       (mmHg)

至適血圧

<120        かつ             <80

正常血圧

<130        かつ             <85

正常高値血圧

130~139        または            85~89

軽症高血圧

140~159        または            90~99

中等症高血圧

160~179        または           100~109

重症高血圧

≧180         または            ≧110

収縮期高血圧

≧140         かつ              <90

 

■血圧を左右する因子

室温、体位、食事、運動、精神的興奮、飲酒、喫煙、排便

 

■必要物品

水銀血圧計、マンシェット、聴診器、アルコール綿、メモ用紙、鉛筆

 

■手順

1)使用する物品を準備し、事前に点検する

(点検のポイント:もれなくそろっているか、水銀コックを開き水銀がゼロ点にあるか、水銀漏れはないか、マンシェットや送気球からの空気漏れはないか/点検後、血圧計を傾け水銀を水銀槽に入れて水銀コックを「OFF」の位置にする)

→水銀切れや漏れの防止

 

 

2)患者に血圧測定前の確認をし、説明する

(確認のポイント:排尿を我慢していないか、運動・入浴・食事後30分の安静、その他5分間の安静が図れているか)

→患者の不安や緊張が血圧を変動させる因子となり、血圧の上昇をきたす。血圧の変動因子を取り除き、正しい測定値を得る

 

3)患者を仰臥位にし、測定する側の上肢を心臓の高さにする

(仰臥位でマンシェットを巻いた位置と心臓とがほぼ同じになる)

→高さが同じでない場合、その差だけ正常より高いか、または低い値になる

 

4)測定側の寝衣の袖を肩の辺りまでたくし上げ、手掌を上に向ける

(長袖シャツや袖口が細い場合は、片袖を脱がせる)

→上腕を圧迫すると末梢にうっ血が起こり、血圧値が正常より低くなる

 

5)看護師はベッドサイドの患者に近い位置で椅子に腰かける

 

6)マンシェットを取り出し、ゴム嚢に空気が入っていないことを確認する

→マンシェット空気が残っていると、その空気圧で水銀柱が押し上げられ、水銀がゼロ点に合わないので正確な測定値が得られない

 

7)ゴム嚢の中央が上腕動脈の真上に、マンシェットの下縁が肘窩の2~3cm上になるように患者の上腕にマンシェットを当てる

(上腕やや内側にゴム嚢の中心がくるように当てる)

→上腕動脈は腋窩中央から肘窩の中央やや内側に向かって降下している

 

8)片方の手でゴム嚢の位置を固定し、もう一方の手で皮膚に添わせるようにしながら平均した圧でマンシェットを巻く

(巻き終わったときの圧迫状態は指1~2本が入る程度とする)

→ゴム嚢内の空気量を適切にすることで正確な測定値が得られる

 

9)血圧計の水銀コックを開いて「ON」にし、送気球のネジ(排気弁)が閉じていることを確認する

 

10)触診法か聴診法かにより血圧を測定する

 

〔触診法〕

①左手で橈骨動脈を触知しながら、右手(利き手)で送気球を押し、脈が触れなくなるまでゴム嚢内に空気を入れる

②脈拍が触れなくなったら、さらにその点から約20mmHg程度水銀柱があがるまで送気する

→必要以上の圧迫によって起こる血圧の変動を最小限に食い止める

③排気弁をゆっくり開放しながら1拍動につき2mmHgずつ水銀柱を下げる

(送気球のネジは母指と示指で力を入れて挟むようにしながら徐々に緩める。拍動音と拍動音の間に減圧しないようにする)

→音が聞き取れなくなる

④脈拍が改めて触れた時の目盛りを読み、収縮期血圧(最高血圧)とする

(水銀柱は水銀の液面の一番高いところの値を読む)

⑤送気球の排気弁を全開にして、手早く空気を完全に抜く

 

〔聴診法〕

①肘窩部に右手の3指(示指、中指、薬指)を当て、脈拍の拍動を確かめた後、左手で聴診器を当て、さらにイヤーピースを耳に当てる

(上腕動脈を中央で捉えるように聴診器を当てる。聴診器は強く押さえすぎないようにする)

②触診法での測定値より約20mmHg程度高いところまで水銀柱があがるように、右手で送気する

③水銀柱の目盛りを読みながら、脈拍ごとに2mmHgの速さで下るようにゆっくり排気弁を開放していく

(早すぎても遅すぎてもいけない)

→目盛りを読み落とし正確な値が得られにくい。また末梢のうっ血のため拡張期圧(最低血圧)が高くなる

④初めて血管音の聞こえた目盛りを読み、収縮期圧(最高血圧)とする

⑤さらに排気を続け、血管音が聞こえなくなった時の目盛りを読み、拡張期圧(最低血圧)とする

(血管音が最後まで消失しない場合、音が急に小さくなった時の目盛りを最低血圧として読む)

⑥送気球の排気弁を全開にして手早く空気を完全に抜く

⑦①~⑥を再度繰り返す

(聴診法は2度繰り返して測定する)

→測定値の確認のため

 

11)マンシェットを外し、患者の寝衣や体位を整える

(寝衣を整えながらコミュニケーションをとり、患者の訴えや症状の有無を観察する。測定値が異常でない限り患者の関心に応じてその値を伝えることもあるが、診断に類するような判断は避ける)

 

12)血圧計を傾けて水銀を水銀槽の方へ全部いれ、水銀コックを「OFF」にする

→水銀切れや漏れの防止

 

13)使用した物品の後片付けをする

(聴診器は採音部、挿耳部の消毒をする)

 

14)測定値、測定方法および観察事項を記録する

(測定方法の記録事項:測定部位、体位、数回測定した場合は何回目の値か、採用したのは平均値か最高値か最低値か)

→定期的な血圧測定の場合は、同一部位・同一体位がよい

 

■コロトコフ音とスワン点

コロトコフ音による血圧測定は、カフ圧を高めて脈拍が触れないところにもっていき、それから徐々に圧を下げる。初めて血管音が現れたときをスワン第1点とする。音色が変わるにつれて第2点、第3点、第4点、第5点と呼ばれる相を経て、血管音が消失する


スポンサード・リンク