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(^∇^)脊髄損傷の話


「脊髄損傷」の画像検索結果

(・_・;)題名:脊髄損傷の話

交通事故や高所からの転落、特に高齢者では転倒によって脊髄に屈曲、伸展、回旋、圧迫などの外力が加わって、骨折、脱臼、椎間板損傷などが起こると同時に、脊髄の挫滅、圧迫などを生じる。さらにその近辺の神経根にも損傷が及ぶ。椎間孔の部分で神経根は容易に損傷を受けやすい。これらの原因によって脊髄に障害が発生し、神経伝達が遮断されて受傷部以下に運動麻痺と知覚麻痺、自律神経障害が起きる。損傷された脊髄神経支配以下の四肢、体幹に、対称性の運動麻痺、感覚障害をきたすと同時に膀胱直腸障害などの自律神経症状を呈する。重度の脊髄損傷では、受傷直後に損傷部以下の脊髄が、脊髄ショックに陥る。脊髄が横断性に障害されると完全損傷となるが、部分的に障害されたときには、損傷の程度によって、特有の麻痺像を示す不完全損傷となる。不完全損傷の特殊型に脊髄半側障害、中心性脊髄障害、前部索障害、後部脊髄損傷、その他(脊髄後索後根障害、前角障害)がある。

 

●脊髄半側障害

脊髄を正中線で二分した半側の障害である。脊髄の障害側で損傷髄節支配筋に運動障害がおこり、脊髄の前角障害による弛緩性麻痺と、それ以下の錘体路障害による痙性麻痺、深部反射亢進、病的反射がみられ全知覚脱出(触覚、深部知覚麻痺)を示す。反対側は温・痛覚が消失するが、運動機能は良好である。

 

●中心性脊髄障害

脊髄の中心部の障害によるもので、頚椎の過伸展損傷に多い。脊髄視床路への繊維、前角細胞および皮質脊髄路の中心部がより強い障害を受ける。その結果、灰白交連を通って交叉する温・痛覚が障害され、触覚や深部覚が障害されない解離性感覚障害と、下肢よりも上肢に運動麻痺が強く、運動覚・位置覚が保たれ振動覚は部分的に犯される。また、尿閉を伴う膀胱直腸障害が生じる。痙性、肩の疼痛、手の浮腫、異常感覚の合併も多い。

 

●前部索障害

頚椎後方より頚椎前部に圧迫あるいは直接破壊をうけることにより生ずる。受傷直後より高度の四肢麻痺を生ずる。損傷部以下の運動麻痺(弛緩性麻痺)と損傷髄節支配域の知覚(温・痛覚)消失、膀胱直腸障害などを呈する。しかし、後索に由来する深部知覚(振動核・位置核)表在知覚である触覚などは温存される。

 

●後部脊髄損傷

前部索障害に比べて稀であり、側索障害を伴う事が多い。触覚と深部感覚の障害が主体となり、温・通覚が残存した解離性知覚脱出を伴うものである。

 

●その他

脊髄後索後根障害では後索性運動失調を示し、前角障害では筋萎縮や筋力低下、深部反射の低下が主で感覚障害や伝道路障害は見られない。

 

一次性

1.運動障害

2.知覚障害

3.膀胱・直腸障害

4.自律神経機能障害 起立性低血圧 体温調節障害 自律神経過反射

5.呼吸・咳咳障害

6.性機能障害

7.疼痛

 

 

二次性

1.節可動域制限 (拘縮・異所性骨化)

2.萎縮・筋力低下

3.発汗異常

4.循環機能低下

5.姿勢異常

6.痛み

7.知覚異常

8.腫脹・発赤

9.褥瘡(皮膚欠損)

10.排尿・排便障害

11.呼吸機能低下

12.性機能異常

13.自律神経機能異常

 

1.脊髄ショック

脊髄損傷受傷後に脊髄ショックと呼ばれる時期があり損傷高位以下の反射の消失、弛緩性麻痺、尿閉、自律神経麻痺による徐脈、血圧低下、低体温を示す。これは上行性、下行性伝導路の遮断、運動ニューロン・介在ニューロンシナプス機能の脱落によるもので数日~数ヵ月続く。このショック期を過ぎると弛緩性麻痺のままか屈筋反射から痙性が出現し痙性麻痺となる。不全麻痺の場合は随意運動も回復してくる。脊髄ショック期には、肺合併症、尿路感染症、褥瘡などを起こしやすい。

 

2.痙性麻痺と弛緩麻痺

痙性麻痺は頚髄損傷、胸髄損傷に多く、弛緩性麻痺は腰髄損傷に多く見られる。痙性麻痺では脊髄ショックから数日~数週のうちにバビンスキー反射などの屈筋反射が出現し集合反射を示す。

 

3.自律神経系障害

脊髄ショックの状態(損傷部以下の脊髄神経が一時的に機能を喪失し、麻痺領域の筋群は弛緩する)にある急性期と、脊髄ショックを脱した後の慢性期で全く逆な反応を示す場合が多い。

急性期自律神経異常

主に頚髄損傷に見られるもので、交感神経系は頭頚部臓器の一部を除き頚髄を通過して胸神経に至って最初の節前繊維が脊髄より出てくる為、急性期、離断部以下の脊髄に見られる脊髄ショックの時期、頚髄損傷では神経性交感神経系活動を全く欠く時期がありうる可能性が高く、一方、副交感神経系は骨盤臓器に対する支配を除き迷走神経よりその支配がもたらされるため、頚髄離断症状と無関係に中枢との中枢との連絡を保っている事となる。したがってこの時期、本来両神経系による微妙な均衡を保っていた自律神経系機能に強い不均衡が起こり、副交感神経の圧倒的優位な状態が惹起される可能性が強いものと思われる。

①起立性低血圧

②迷走神経―心臓反射による徐脈、心停止

③消化管機能障害―重度の場合麻痺性レイウス

慢性期自律神経異常

急性期には消失していた腱反射なども、その中枢が温存していれば回復し、さらに時間とともに痙性麻痺へと進展する。離断脊髄内自律神経反射も回復を始め、麻痺域の血管緊張も回復してくるため、循環状態も徐々に安定し、多くのもので起立性低血圧も解消して座位耐久性も得られてくる。しかし、回復してきた自律神経系反射弓は離断脊髄内にとどまり、上位中枢よりの調節機能を欠くため刺激がその強度あるいは時間的に強い場合、過度の反応を起こし、それよりの離脱が困難になる場合がみられる。このような状態を自律神経過反射と呼び、臨床的には高血圧、徐脈、非麻痺域の発赤、立毛、発刊、頭痛などの症状を呈する。このような反射がみられる損傷高位としてはT5/6以上の脊髄損傷とされる。

急性期・慢性期にわたる自律神経・代謝障害

①体温調節障害

Th6以上の脊損患者は放熱面において発刊機能障害のため不汗部位が存在し、産熱面において筋収縮能力の喪失及び熱摂取量や基礎代謝の低下などから両者のバランスが崩れ体温調節に異常をきたす。皮膚温は外界温度に左右される。

②手症候群

自律神経異常に伴う患肢の疼痛、腫脹、拘縮、骨萎縮など多彩な症状を呈する。

③糖代謝異常、糖尿病

④動脈硬化

⑤高血圧症

⑥脳血管障害

 

4.知覚性疼痛(異常疼痛)

脊髄損傷者は知覚が脱出した部位に非常な激痛からしびれ感など様々な主観的な表現の痛みを訴える。

 

5.長管骨病的骨折

慢性期に下腿の骨萎縮著明で、ズボン着脱などの些細な外力で、脛骨・大腿骨などの骨折を生じる。

 

6.骨・関節傷害

①異所性骨化

受傷早期の弛緩性麻痺の状態にある下肢の非愛護的な取り扱いにより生じる微小損傷や浮腫が誘引となっている。発生部位は麻痺域の大関節で股関節、膝関節などの関節周囲軟部組織に発生する。発症時期は受傷後約2ヵ月前後より1年であり、あたかも血栓性静脈炎様のびまん性の腫脹と発赤により発症する。

②骨萎縮・骨折

麻痺域に急性骨萎縮を生じ、骨への荷重が制限、筋のポンプ作用が無いことまどにより骨萎縮は進行する。

 

7.排尿・尿路障害

早期では膀胱は無力状態となり膀胱には尿が充満し容量が膨大、膀胱壁は過進展されるが内圧上昇が見られず、排尿筋反射の完全消失の為、完全尿閉となる。

 

8.循環障害・肺塞栓

麻痺域の血管収縮の消失による血流低下、筋麻痺によるポンプ作用の喪失は静脈血栓を生じる。肺塞栓は受傷1カ月以内の急性期の頚髄・胸髄損傷にみられるので急性期下肢の有無を観察しなければならない。

 

9.褥瘡

 

10.性機能障害

 

麻痺性レイウス

腸管蠕動運動の低下、麻痺により腸内容の通過障害をきたした状態で原因としては腹膜炎腹腔内出血、開腹術後(2~3日までは生理的腸管麻痺と考えられる)の他、脊髄損傷や電解質のバランスなどによっても起こる。鼓腸、腹部膨満を認めるが腹痛は強くないことが多く、腸雑音は消失する。

 

起立性低血圧

頭部と足部の血圧の差は臥床時には無視できるほど小さいが、立位では重力の影響で100㎜Hgを超えるほど拡大する。正常者では反射性の下肢血管収縮により血液の下半身プーリングが防がれ、脳循環障害が起こらないように調節されている。血管拡張の起こる飲酒・入浴・発熱時、または調節そのものが不要であった長期臥床後、無重力からの帰還後などでこの調節力は著しく衰え、めまい・立ちくらみ・動悸・失神が誘発されやすく、起立性低血圧とよばれる。

「脊髄損傷」の画像検索結果

(^_-)参考文献

医療学習レポート.脊髄損傷


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