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(≧▽≦)尿失禁の話

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( 一一)題名:尿失禁の話

症状

 1)腹圧性尿失禁

 腹圧が一過性に上昇するような咳、クシャミ、笑い、立ち上がるなどの動作の際に尿が不随意的に漏出する状態をいう。腹圧の上昇に伴い受動的に膀胱内圧が上昇するが、尿道括約筋機構に欠陥があってこれに耐えられないために起こるもので膀胱排尿筋の収縮は認められない。主に中年以降の女性に多く、妊娠4回以上の経産婦に有意に多い。また、経尿道的前立腺切除術後、前立腺摘出術後、膀胱脱、子宮脱などとも関連がある。

 2)切迫性尿失禁

 一度尿意を催すと、我慢して排尿を引き延ばしておくことのできる時間が短くなったために速やかに排尿しないと漏らしてしまう状態をいう。うまく排尿していれば頻尿、尿意迫にとどまる。

(1)運動切迫性尿失禁

大脳の排尿中枢の障害による排尿の抑制不能のために起こる。原疾患として脳硬塞、脳内出血、痴呆、脳腫瘍、多発性硬化症、パーキンソン症候群などがある。

(2)感覚切迫性尿失禁

下部尿路疾患(急・慢性膀胱炎、膀胱腫瘍、膀胱結石、初期の前立腺肥大症、尿道炎など)による排尿の抑制不能のために起こる。

 3)溢流性尿失禁

 腹圧の上昇や腎よりの尿の流入による膀胱内の尿量の増加により膀胱内圧が上昇したために、膀胱から尿が押し出されて漏れて出る状態をいう。尿閉が続いたために膀胱壁が過伸展するのみならず、尿道括約筋機構にも影響をきたし膀胱内圧の上昇にわずかながら耐えられなくなった状態である。高度の前立腺肥大症、前立腺腫瘍、直腸癌・子宮癌術後、抗コリン剤やジソピラミドなどの薬剤が関連している。

 4)反射性尿失禁

 少量の尿がたまると尿意なしに不随意に尿が漏れる状態をいう。脊髄の排尿中枢よりも上位における完全な損傷(脊髄損傷、腫瘍など)のため、膀胱からの尿貯留の連絡が脳に達することなく、脊髄の下部排尿中枢を経由する短絡的な経路で膀胱に戻り排尿命令が出されるという形をとる。

 5)真性尿失禁

 尿意なしに尿を漏らす状態をいう。反射性尿失禁や完全尿失禁、また意識障害や情緒障害における錯乱状態や知能障害による尿失禁は真性尿失禁といえる。ただし、知能障害によるものは尿意を感じているか分からず判定できないことが少なくない。

 6)完全尿失禁

 膀胱内に尿を全く貯留することができないためにほぼ連続的に漏らす状態をいう。尿道括約筋の完全損傷によるもので、外傷、前立腺手術後、長期バルンカテール留置による萎縮膀胱などが原因として挙げられる。

 7)不完全尿失禁

 膀胱内に貯留した尿を何らかの形で不随意的に排出する状態をいう。完全尿失禁以外の腹圧性、切迫性、溢流性、反射性尿失禁を合わせたものと考えてよい。

 8)機能性尿失禁

 泌尿器科的には異常はないが、認識力、および肉体的機能、精神的な意欲、又は、環境的な障害のために尿器使用ができないことによる尿の漏出をいう。

(1)知能障害による尿失禁

 直接的に尿失禁を来す疾患として、正常水頭圧症、パーキンソン病に伴う痴呆、脳血管性痴呆が挙げられる。また、知能低下は基礎に頻尿状態がある場合、尿失禁の間接的促進因子として重要である。

(2)情緒障害による尿失禁

 精神的な錯乱状態や欲求不満、不安、怒り、恐怖など種々の心理的不安定に基づく意識的ないし無意識的に行われる異常な場所での排尿という形の尿失禁がある。

(3)意識障害における尿失禁

 重症、熱性疾患による錯乱状態などの意識障害がもとでは、溢流性尿失禁ないし外見的には反射性尿失禁のような何らかの形の尿失禁となっている。

(4)ADL障害による尿失禁

 ADL障害に頻尿のような素因因子が素地にあると促進因子として働いて尿失禁に発展する可能性がある。

検査

  • 問診
  • 一般神経学的検査
  • 検尿:尿感染(濃尿の有無)、尿糖が特に重要
  • 外陰部の診察:尿失禁による皮膚炎の程度と範囲をみる
  • 尿失禁定量テスト
  • 内視鏡検査
  • 排泄性腎盂造影(IVP)
  • 排泄時膀胱尿道撮影(VCG)
  • 膀胱造影(CG): 腹圧性尿失禁を疑う症例では鎖尿道膀胱造影を行う
  • 膀胱内圧測定
  • 尿道内圧測定
  • 尿流量測定
  • 尿道括約筋筋電図

治療

 1)薬物療法

(1)反射性及び切迫性尿失禁

膀胱平滑筋の弛緩を惹起する抗コリン作用のある薬剤が用いられる。

(2)腹圧性尿失禁

尿道を収縮させる作用のあるα刺激薬や三環系抗うつ剤が用いられる。これらに加えてβ刺激薬が有効であるとの報告もある。

(3)溢流性尿失禁

尿道抵抗を下げる意味でα遮断薬が用いられる。

 2)手術療法

(1)恥骨後式手術

(2)内視鏡的膀胱頸部つり上げ術

(3)スリング術

(4)経腟的手術

(5)尿道周囲注入術

 3)骨盤底筋訓練

 骨盤底筋訓練は、腹圧性尿失禁が軽症で、患者の年齢層が若く、十分な動機づけがなされている場合により効果をあげやすい。手術をした場合でも、再発予防の意味で骨盤底筋訓練を続けることは有用である。また、改善効果の出た後も、生活習慣として一生継続するよう指導する必要がある。

 4)自己導尿法

 神経因性膀胱の慢性期の尿失禁や、術後尿閉となった場合、また残尿がある場合に対して行われる。

看護計画(術前)

Ⅰ.病態アセスメント(術前)

 尿失禁定量テストが10g以上でかつ尿失禁の日常生活への影響が大きいものは手術の対象となることが多い。手術は、患者への侵襲の少ない針式膀胱頸部つり上げ術(ステイミー法など)が選択されることが多い。関連症候群がある場合は、それに対する手術も同時に行うことが大切である。腹圧性尿失禁などは中高年の女性に多く、精神面へのケアが重要となる。

看護計画(術後)

Ⅰ.病態アセスメント(術後)

 内視鏡的膀胱頸部つり上げ術とは、恥骨上から長い針を腟前壁にむかって刺入し糸を通し、腟壁、膀胱腟隔壁などを下方の支点、腹直筋筋膜を上方の支点として膀胱頸部をつり上げる方法である。術後、排尿筋の緊張が回復するまで尿閉などの排尿困難の可能性があり、自己導尿が必要となることもある。また、膀胱頸部の挙上の具合によっては、再び尿失禁の起こる恐れがある。このような場合、排尿や生活を主体的にうまくコントロールして、より豊かな充実した生活を送ることができるように支える必要がある。

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!(^^)!参考文献

医療学習レポート.尿失禁

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