スポンサード・リンク

(*^▽^*)腎・尿管腫瘍の話


「腎・尿管腫瘍」の画像検索結果

( `ー´)ノ題名:腎・尿管腫瘍の話

腎・尿管腫瘍

病態概念

腎腫瘍とは

 腎腫瘍は腎実質の腫瘍と腎盂腫瘍に分けられるが、約80%は腎実質の腫瘍である。その他まれに腎被膜より発生する腫瘍がある。腎実質腫瘍の大部分は悪性で、重要なものとして大人では腎細胞癌、小児ではウィルムス腫瘍がある。

病態アセスメント

 腎腫瘍はそのほとんどが悪性であることが多いので、これを考慮したうえで看護しなければならない。手術が可能な場合は、出来るだけ早く腎摘出術が行えるように術前の準備を整え、手術が不可能な場合は、放射線療法・化学療法などが行われるが、他臓器への転移や放射線療法による副作用を呈することがあるので、対症的な看護が重要である。

1.腎細胞癌

 腎上皮由来のadenocarcinoma(腎腫瘍70~80%、腎実質腫瘍の90%)であり、50~70歳代にかけて多く、2~3:1で男性に多い。 病理学的には腎細胞癌は一般に明らかな繊維被膜を有し、割面は脂肪を含むため黄色で出血部や壊死部が見られることが多い。初期には腎実質内に限局されているが、進行すれば周辺を破壊圧迫し、腎盂に破れると、血尿を来す。また、静脈内に浸潤する傾向が強く、肺、骨などへの血行性転移が多い。

 症状

 血尿、腫瘤、疼痛が三大症状と言われているが、これらが必ずしも揃わず、肺・骨転移巣が先に診断されることもある。

1)血尿:血尿は60~70%に見られるが、無症侯性血尿が多い。凝血によって尿管痛を起こすこともある。

2)腎部疼痛:腎部疼痛は尿管の圧迫、腎被膜の伸展、腎実質への出血のための逆圧、凝血、腫瘍塊による尿管の閉塞などが原因で生じる。

3)腫瘤:腫瘤は側腹部で触知されたりする。腫瘤による腹腔内臓器の圧迫や侵襲のため消化管症状を訴えることもある。

4)その他原因不明の発熱、貧血、脱力感、体重減少、食欲不振などもある。

 検査

・KUB:腫瘍部に石灰化

・CT:大きさ、浸潤度、質的診断

・DIP:腎盂の扁平化、腎盃の圧迫、変位。時に無機能腎

・腎血管造影

・その他:胸部X-P、肝シンチで転移の検索、腎レノグラム、クレアチニンクリアランス、腎USG

 治療

1)手術療法:腎全摘除術

2)化学療法

3)免疫療法

4)腎動脈塞栓療法

2.Wilms腫瘍(腎芽細胞腫)

 5歳以下の小児に好発し成人はまれ、男性に多い。悪性混合腫瘍で、転移は血行性で肺、肝、脳に多く骨は少ない。

 症状

 初発症状は片側性で側上腹部に腫瘤が触れる。進行例で血尿、発熱、腹痛が見られる。

 検査

・貧血、尿中VMAは正常、LDH上昇は転移を考える。

・KUB:腎腫大、石灰化

・IVP:腎盂、腎盃の変形

・腎血管造影

・その他:CT、腎レノグラム、クレアチニンクリアランス、腎USG

 治療

1)経腹膜的腎摘出術

2)放射線療法:感受性が高い

3)化学療法

3.腎盂・尿管腫瘍

 比較的まれな腫瘍で60歳以上の男性に多い。乳頭状移行上皮癌が大部分(80%)であり、扁平上皮癌(15%)は浸潤性で予後が悪い。管腔内転移(腎盂、尿管、膀胱)を起こしやすい。

 症状

 血尿、尿流障害、腎部疼痛

 検査

・尿検査:RBC(+) 尿管カテ-テルによる尿細胞診が有用

・膀胱鏡:患側尿管口より血尿、腫瘍が尿管下端にあると見える。膀胱粘膜以上の有無

・DIP:尿管に不規則な陰影欠損、腎盂・腎盃拡張

・RP:腫瘍部に三日月状陰影欠損、腫瘍上下の尿管拡張

・その他:CT、腎レノグラム、クレアチニンクリアランス、KUB

 治療

1)リンパ節郭清を伴った腎尿管全摘術

2)術前あるいは術後にアジュバント(補助)として、放射線療法や化学療法

術後の経過と管理

 1.精神的サポ-ト

 腎臓の手術を受ける患者の不安は、手術そのものへの不安、手術後や退院後の予期的不安がある。不安の内容や程度、表出の仕方など個人によって異なるが、精神的・身体的・社会的側面から統合した情報で患者各人の訴えを判断することが大切である。手術のみならず手術後の長期間に渡る治療に対して、しっかりとしたサポ-トシステムを作っておく必要がある。

 2.疼痛の管理

 手術後の疼痛は患者に我慢させず、十分に痛みを和らげるべきである。特に高齢者の場合、疼痛は心血管系に負担をかけ、血圧の上昇や不整脈を誘発することもあり、十分な除痛が望まれる。最近では、手術時に硬膜外カテ-テルを留置し、術後に持続的に麻酔薬を注入することによって良い結果が得られている。

 3.呼吸系の管理

 疼痛による呼吸運動の抑制、痰の喀出不良が原因で術後無気肺、肺炎になることがある。

 4.輸液、輸血の管理

 手術侵襲による体液変動は、・水分とNaイオンの貯留傾向、・循環血液量の低下、・細胞内Kイオンの低下が特徴である。特に術前から軽度の脱水が慢性的に存在している場合、手術という大きな侵襲のあと、代償しきれなくなって血圧が低下したり、尿量が減少することがある。術後3~4日で、利尿期に入るが、この際輸液過多となり高齢者では肺水腫や心不全になりやすい。

 5.創の処置

 手術創をよく観察する。(発赤、し開の有無など)

 6.胃管の処置

 術前、あるいは術中に留置された経鼻胃管を、術後開放し、消化液の胃内貯留を防ぐ。胃管は消化管運動が再開し、排液量が減少したら抜去する。

 7.経口摂取の開始

 胃管抜去後、腸蠕動が聴取され排ガスがあれば、まず水分を与え、異常がなければ流動食から開始する。

術後合併症

 1.肺合併症

 手術創が上腹部、側腹部であることから呼吸時の創痛が強く、浅い呼吸を続けるため十分な肺の拡張が得られないこと、長時間の麻酔の影響で気道分泌物が増加する一方、喀痰の粘調度が増すが創痛のため十分に痰の喀出ができないことより、痰が貯留し、無気肺から肺炎を併発しやすい。

 2.術後出血

 術後出血はほとんど48時間以内に起こる。後腹膜腔内にドレ-ンを留置してあれば、ドレ-ンからの排液の症状で異常を発見できる。

 3.感染(創、尿路)

 後腹膜腔にドレ-ンが挿入される場合、創部への感染が起こりやすい。また、カテ-テルの閉塞による尿停滞で尿路感染を起こしやすい。

 4.縫合不全

 発生のピ-クは術後3~10日である。発熱、白血球増多、頻脈などの症状が術後1週間後に出現したら、まず縫合不全を疑う。

 5.腸管麻痺(イレウス)

 腸蠕動の低下は、開腹術後には程度の差はあってもほとんどの場合に生じる。しかし、術後24~48時間以内に排ガスがあり、短時間で回復することが多い。膀胱腫瘍や腎腫瘍等、長時間に及ぶ開腹術の場合、その回復に時間を要することから脹管麻痺へと移行することもある。

看護計画(術前)

Ⅰ.病態アセスメント(術前)

 全身麻酔で手術が行われるため、全身の評価が必要である。高齢者も多いので、既往症や機能の低下には十分注意する。 腎細胞癌は悪性疾患であることが多く、また高齢者が多いことなどに起因する不安やセルフケアの低下またライフスタイルに影響を及ぼすことも少なくない。しかし、ほとんどの場合症状はなく突然の入院、手術に戸惑い、患者及び家族は不安が増大していくことが多い。その不安を知り、軽減できるように援助していく必要がある。

看護計画(術後)

Ⅰ.病態アセスメント(術後)

 腎摘出後の早期合併症としては、後出血・急性腎不全・肺合併症・創部及び尿路感染症・腸蠕動の低下に注意する。手術後の精神的状況として直後には手術結果に対する不安、家族への思い、痛みの存在による苦痛、睡眠障害などがある。退院に向けて社会復帰への思い、退院後の日常生活への自信の喪失、症状への関心等があるため家族を含めた指導が必要となる。

「腎・尿管腫瘍」の画像検索結果

( 一一)参考文献

医療学習レポート.腎・尿管腫瘍


スポンサード・リンク