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(〃ω〃)感染症と対策の話


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( ;∀;)題名:感染症と対策の話

●感染症とは

ウイルスや最近などの病原体が宿主(ヒトや動物)の体内に侵入して、臓器や組織のなかで発育または増殖することを感染という。感染によって、宿主に発熱、下痢、咳などの症状があわられた場合を感染症という。なお、病原体が身体の外表面や衣服、寝具、器具などに付着しているだけの場合は、汚染という。

病原体が体内に侵入してから最初の症状が現れるまでの期間を潜伏期といい、病原体によりさまざまである。感染には、宿主に臨床症状が現れる顕性感染と、症状が発現しない不顕性感染がある。不顕性感染により、本人は健康であるのに病原体を排出する無症状病原体保有者(保菌者またはキャリア)になることがある。一人の発症者から排出された病原体が周囲に感染を起こした場合、二次感染が起こったという。最初の感染による症状が治癒したあと、再び同じ病原体の感染を受けるものを再感染とよぶ。また、2種類以上の病原体によって感染が同時に起こる場合を混合感染という。

 

●感染症の成立要因

①病原体:ウイルス、細菌、真菌、原虫などがあり、これらの病原体が感染症を引き起こすかどうかは、その量や感染性、病原性、毒力が関係する。

②感染経路:病原体が宿主に侵入する経路(伝播様式)には※1のようなものがある。多くの感染症は複数の感染経路をもっている。

③宿主の感受性:免疫力、抵抗力(素因)など宿主側の条件が感染の受けやすさに関与する。

これらの要因がそろわなければ感染症は成立しない。したがって、いずれかの要因をなくすことによって感染症を予防することが可能である。

※1 伝播様式と感染症の例

伝播様式 主な感染症
直接伝播(飛沫感染)

(接触感染)

(胎盤感染)

(産道感染)

(母乳感染)

髄膜炎菌性髄膜炎、百日咳、インフルエンザ

梅毒、B型肝炎、エイズ(性感染症)

先天梅毒、先天性風疹症候群

B型肝炎の母子感染

成人T細胞白血病(ATL)の母子感染

間接伝播媒介物感染

(飲料水)

(食物)

(血液)

媒介動物感染

(節足動物)

(貝類)

(哺乳動物)

空気感染

(飛沫核感染)

(塵埃感染)

 

細菌性赤痢、腸チフス、コレラ

消化器系感染症、A型肝炎

B型肝炎、C型肝炎、エイズ

 

日本脳炎、マラリア、デング熱、発疹チフス

日本住血吸虫症

ペスト、狂犬病、トキソプラズマ症

 

結核、麻疹、水痘

レジオネラ症、Q熱

 

●感染症の流行

流行とは、ひとつの疾患が、ある人口集団において、ある期間に、異常に高い頻度で発生することをいう。流行は、発現の形によって次のように分けることができる。

①散発流行:時間的にも場所的にも少数の患者が散発的に発生する場合で、散発発生ともいう。

②点流行:限定された集団に短期間発生するもの。

③地方流行:特定の地域にある疾患が常在的に流行するもので、風土性流行ともいう。

④汎流行(パンデミック):範囲が世界的規模で、全年齢に及ぶもの。

 

●感染症の動向

わが国では、医学・医療の進歩や公衆衛生水準の向上などにより、ほとんどの感染症は克服されたかのように思われた。しかし、世界的にみれば感染症は依然として主要な疾病で、感染症による死亡が全死亡の約25%を占めている。(2004年 WHO統計)

近年、国際的な人的・物的交流が盛んになるのに伴い、海外から種々の感染症がわが国に持ち込まれる恐れが高まっている。また、エイズやエボラ出血熱などの新たに出現した感染症(新興感染症)や、マラリアや結核などの再び増える恐れのある感染症(再興感染症)も大きな問題となりつつある。

一方、抗生物質の効かない細菌(薬剤耐性菌)の出現や院内感染症の多発など、感染症を取り巻く状況は大きく変化している。

 

●感染症予防対策

1)病原体対策

①医師の届出と患者の治療(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)第12条および14条の2、第19条)

感染源となる患者の早期発見と治療を目的とし、感染症法では1類~5類等の感染症について医師の届出義務(※2)と、入院、治療などの対応が定められている。また、患者等の入院に関しては、患者の人権に配慮するため、入院勧告制度や感染症診査協議会の設置など種々の手続きが法律に規定された。なお疾病によっては、1類~4類およい新型インフルエンザ等感染症に感染している動物を診断した獣医師にも届出の義務がある。

②検疫(検疫法第2条、第4条、第5条)

検疫の目的は、海外からわが国に来航する航空機や船舶を介して国内に常在しない感染症の病原体が国内へ侵入するのを防止することである。このため、全国の主要な空港・海港に検疫所が設置されている。検疫法ではコレラ、黄熱、新型インフルエンザ等感染症および1類感染症を擬似患者も含め、隔離、停留等を実施する検疫感染症に指定されている。

③消毒と滅菌

病原体の増殖力をなくしたり(消毒)、すべての微生物を殺す目的(滅菌)で、物理・化学的方法が取られる。消毒や滅菌は体外で行われるが、患者に対する化学療法(抗生物質等の使用)も、二次感染の予防という立場からみると、重要な病原体対策である。

 

※2 感染症類型と患者等の届出

感染症名 感染症の性格および届出の対象・時期等
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[1類感染症] 7疾病・エボラ出血熱

・クリミア・コンゴ出血熱

・痘そう(天然痘)

・ペスト ・マールブルグ病

・ラッサ熱 ・南米出血熱

・感染力や罹患した場合の重篤性など、危険性が極めて高い感染症・患者、擬似症患者および無症状病原体保有者が対象

・直ちに届出

[2類感染症] 5疾病・急性灰白髄炎(ポリオ)

・結核

・ジフテリア

・重症急性呼吸器症候群(SARS)

・鳥インフルエンザ(H5N1に限る)

・感染力や罹患した場合の重篤性など、危険性が高い感染症・患者、擬似症患者(急性灰白髄炎、ジフテリアを除く)および無症状病原体保有者が対象

・直ちに届出

[3類感染症] 5疾病・コレラ

・細菌性赤痢

・腸管出血性大腸菌感染症

・腸チフス ・パラチフス

・感染力や罹患した場合の重篤性など、危険性は高くないが、特定の職業への就業で集団発生を起こし得る感染症・患者および無症状病原体保有者が対象

・直ちに届出

[4類感染症] 41疾病・A型肝炎 ・E型肝炎

・ウエストナイル熱(ウエストナイル脳炎を含む)

・エキノコックス症

・黄熱 ・オウム病 ・Q熱

・狂犬病 ・マラリア

・鳥インフルエンザ(H5N1を除く)

など

・人から人への感染はほとんどしないが、動物や飲食物などを介して人に感染するため、動物や物件の消毒、廃棄などの措置が必要となる感染症・患者および無症状病原体保有者が対象

・直ちに届出

[5類感染症] 41疾病全数把握(16疾病)

・アメーバ赤痢

・ウイルス性肝炎(A型肝炎、E型肝炎を除く)

・クロイツフェルト-ヤコブ病

・後天性免疫不全症候群

・梅毒 ・麻疹など

定点把握(25疾病)

・インフルエンザ(鳥インフルエンザおよび新型インフルエンザ等感染症を除く)

・水痘

・性器クラミジア感染症 など

・感染症発生動向調査に基づいて必要な情報を提供・公開することによって、発生・拡大を防止すべき感染症・患者(後天性免疫不全症候群、梅毒は無症状病原体保有者を含む)が対象

・全数把握は7日(麻疹は24時間)以内に、定点把握は次の月曜または翌月初日に届出

※全数把握は診断した医師がすべて届け出る感染症

※定点把握は指定届出機関(あらかじめ都道府県が指定した医療機関)のみが届け出る感染症

※2 つづき

ン新ザ型

等イ

感ン

染フ

症ル

・新型インフルエンザ(新たに人から人に感染する能力を有するウイルスを病原体とするインフルエンザ)および再興型インフルエンザ(過去に世界的規模で流行したが、その後長期間流行することなく経過したインフルエンザで、再興したもの)・両型ともに、全国的かつ急速な万延により生命・健康に重大な影響を与えるおそれがあるもの

・平成21(2009)年4月から豚インフルエンザ(H1N1)が対象

感指染定

・1~3類および新型インフルエンザ等感染症に分類されない既知の感染症の中で1~3類に準じた対応の必要が生じた感染症・政令で1年間に限定して指定
新感

・既知の感染症と病状等が明らかに異なり、感染力が強く、罹患した場合の症状の程度が重篤であり、その万延により国民の生命と健康に重大な影響を与える恐れがある未知の感染症・都道府県が厚生労働大臣の技術的指導・助言を得て対応

 

2)感染経路対策

病原体が感受性者(ヒト)へ侵入する感染経路に対する対策である。病原体を死滅させることができなくても、伝播様式を知り、感染経路が遮断できれば、二次感染や流行を阻止できる。手洗いの励行、マスクやコンドームの使用、媒介動物(ねずみ族、昆虫など)の駆除など、感染経路を断つさまざまな方法が考えられる。

 

3)感受性対策

①健康増進

日ごろから、運動・栄養・休養を心がけて健康の増進を図り、病原体に負けないような体力づくりを進める。

②予防接種(予防接種法第3条)※4、5

予防接種には副反応などの問題はあるが、現在なお感染症対策の中心である。平成6年の予防接種法の改正により、集団を対象とした義務接種から個別で行う勧奨接種へと変わり、副反応対策も充実された。

(1)安全な予防接種実施体制の整備

現代では、接種を受ける個人の体質などをよく理解している、かかりつけ医による個別接種方式を基本とすべきと考えられている。接種にあたっては、事前に予診を行い、十分な問診と視診・打診・聴診による診察および検温を行うことが必要である。

(2)健康被害救済制度充実

予防接種による健康被害の迅速な救済、予防接種健康被害者に対し保健福祉事業の法定化および給付制度の充実をはかった。健康被害を受け、障害の状態または死亡した場合、厚生労働大臣が認定したときは①医療費及び医療手当②障害児養育年金(18歳未満)③障害年金(18歳以上)④死亡一時金⑤葬祭料の給付を行う。

(3)一般的注意事項

・不活化ワクチン接種後24時間、生ワクチン接種後3週間は副反応の出現に注意する。

・予防接種当日の入浴は従来避けることとされていたが、接種後1時間以上経過すれば入浴はさしつかえないと考えられるようになった。

・ワクチン接種後24時間、および生ワクチンによる副反応が出現したときは過激な運動は避ける。

・接種季節に関する規定は廃止され、各地域の気温や疾病の流行状況をみて、適切な時期に予防接種を行えるようになった。

(4)接種不適当者

・明らかな発熱のある者

・重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者

・その疾病の予防接種の接種液の成分によってアナフィラキシーを呈したことが明らかな者

・ポリオ・麻疹・風疹の予防接種の対象者については、妊娠していることが明らかな者

・その他予防接種を行うことが不適当な状態にある者

(5)接種要注意者

・心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患および発育障害などの基礎疾患を有することが明らかな者

・前回の予防接種で2日以内に発熱のみられた者、全身性発疹などのアレルギーを疑う症状を呈したことのある者

・過去に痙攣既往のある者

・接種しようとする接種液の成分に対してアレルギーを呈するおそれのある者

※4 法律による定期予防接種(推奨接種、1類疾病対象)

対象疾病(ワクチン) 対象年齢 標準的な接種年齢 回数 間隔 接種量 方法
ジフテリア(D)百日咳(P)

破傷風(T)

DPT 1期初回:生後3~90ヶ月 生後3~12ヶ月 3回 3~8週 各0.5ml 皮下
1期追加:生後3~90ヶ月1期初回接種(3回)終了、6ヶ月以上の間隔をおく 1期初回接種(3回)後12~18ヶ月 1回 0.5ml
2期:11、12歳(DTトキソイド) 小学校6年 1回 0.1ml
DT 1期初回:生後3~90ヶ月 生後3~12ヶ月 2回(沈降)

3回

(液状)

4~6週(沈降)

3~8週

(液状)

0.5ml 皮下
1期追加:生後3~90ヶ月1期初回接種終了後、6ヶ月以上の間隔をおく 1期初回接種後、12~18ヶ月 1回 0.5ml
2期:11、12歳 小学校6年 1回 0.1ml
ポリオ 生後3~90ヶ月 生後3~18ヶ月 2回 6週以上 各0.05ml 経口
麻疹風疹 MR混合ワクチン 第1期:生後12~24ヶ月 1回 0.5ml 皮下
第2期:5歳~7歳未満 小学校就学前の1年間にあるもの 1回 0.5ml 皮下
日本脳炎 1期初回:生後6~90ヶ月 3歳 2回 1~4週 0.5ml(3歳以上)

0.25ml

(3歳未満)

皮下
1期追加:生後6~90ヶ月 4歳 1回
2期:9~13歳未満 小学校4年生(9歳) 1回
結核(BCG) 生後6ヶ月未満 1回 規定のスポイトで滴下 経皮
インフルエンザ ①65歳以上の者②60歳以上65歳未満の者であって、心臓、腎臓もしくは呼吸器の機能又はヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能に障害を有するものとして厚生労働省で定めるもの 1回  

 

0.5ml 皮下

 

※5 任意の予防接種(2類疾病対象)

対象疾病(ワクチン) 対象年齢 回数 間隔 接種量 方法
インフルエンザ 13歳未満 2回 1~4週(3~4週が望ましい) 1歳未満:0.1ml1~5歳:0.2ml

6~12歳:0.3ml

13歳以上:0.5ml

皮下
13歳以上65歳未満 1~2回
65歳以上 1回
おたふくかぜ 1歳以上の未罹患者 1回 0.5ml 皮下
水痘 1歳以上の未罹患者 1回 0.5ml 皮下
B型肝炎 ①母子垂直感染防止:HBe抗原陽性の母親から生まれたHBs抗原陰性の乳児 3回 通常生後2,3,5ヶ月 各0.25ml 皮下
②HBe抗原陽性キャリアの母親から生まれたHBs抗原陰性の乳児 3回 通常生後2,3,5ヶ月 各0.25ml
③ハイリスク者:医療従事者、腎透析を受けている者など 3回 1ヶ月間隔で2回、その後5~6ヶ月後に1回 各0.5ml(10歳未満の小児は0.25ml)

 

③免疫グロブリン

抗体を含む血清から有効成分を抽出したもので、即時効果がある。免疫の持続時間は短いので、短期の予防や、ワクチンの効果発現までの短期間の対策に用いられる。

(4)その他

①感染症発生動向調査(感染症法第14条)

感染症対策は、特定の地域で独自に対策を立てるだけでは効果が上がりにくく、一定の広い範囲を時間経過を追いながら監視し、得られた情報を有効に利用する必要がある。

感染症法に基づく発生動向調査(サーベイランス)では、1類~5類感染症の全数把握分については医師からの届け出により、5類感染症の定点把握分については各都道府県で域内に何箇所か選定した指定届出期間(定点)からの報告により、患者発生の情報収集と解析を経時的に行い感染症情報を公表している。

②院内感染とその予防

抵抗力の弱い病人、高齢者、障害者などが利用する医療機関や福祉施設では、種々の病原体による集団感染が発生しやすい状況にあるため、施設内での感染防止対策はきわめて重要である。

院内感染は病院感染ともよばれ、入院患者や医療従事者が病院内の感染源から病原体の感染を受けることを意味し、これにより肺炎や敗血症などの病気を発症した場合を院内感染症という。病院内には易感染性患者が多く、薬剤耐性菌などによる日和見感染が起こりやすいため、手洗いの励行や手袋、マスク、ガウン等の着用、衛生的な器具の取り扱い、抗生物質の使用制限などの対策が必要である。近年、院内感染対策は米国CDCのガイドラインに基づいて、標準予防策とこれに追加される感染経路別予防策の二段構えで行うことが推奨されている。

③感染性廃棄物の適正処理

医療機関等から発生する感染症を生じる恐れのある廃棄物については、「廃棄物の処理および清掃に関する法律」の改正と処理を行うことになっている。また、感染性廃棄物を保管する容器等にはバイオハザードマークをつけて感染事故の防止をはかるように定められている。

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(´・ω・`)参考文献

医療学習レポート.感染症と対策


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