スポンサード・リンク

( 〃▽〃)膀胱尿管逆流の話


(#^.^#)題名:膀胱尿管逆流の話

 膀胱尿管移行部に機能的あるいは器質的な異常により、膀胱壁内尿管の斜行性の欠如、さらには閉鎖不全をきたし、膀胱内の尿が逆行性に尿管・腎盂へと逆流を起こす現象である。膀胱尿中に存在する細菌の移送が容易に起こり、上部尿路・腎の感染を起こしやすく、腎機能低下をもたらす。膀胱尿管逆流は病的現象であり、それ自体は疾患ではない。病因別分類としては、原発性・神経因性・閉塞性・炎症性・医原性・尿管の先天異常に伴うものがある。形態的重症度によって、Ⅰ:尿管のみへの逆流、Ⅱ:尿管・腎盂・腎杯への逆流、Ⅲ:尿管・腎盂の軽度拡張を伴うが腎杯の鈍円化はないがごく軽度のもの、Ⅳ:尿管・腎盂・腎杯の中等度拡張、Ⅴ:高度の尿管蛇行・拡張、腎盂の拡張・腎杯拡張は高度で乳頭陥没がもはやみられないに分類される。

 ・原発性膀胱尿管逆流

膀胱尿管移行部の解剖学的欠損によるもので、先天性の要素が強く、小児に多い。

 ・神経因性膀胱尿管逆流

神経因性膀胱に高率にみられるものである。

 ・閉塞性膀胱尿管逆流

下部尿路の閉塞性疾患により逆流防止機構が阻害され発生する。

 ・炎症性膀胱尿管逆流

急・慢性膀胱炎時に起こり、一過性のもので膀胱壁の炎症が膀胱尿管移行部にも波及して同部の弁機構が阻害されるために起こる。

 ・医原性膀胱尿管逆流

膀胱内外の外科的侵襲によって膀胱尿管移行部の弁機構が阻害され発症する。

 ・尿管の先天異常に伴う膀胱尿管逆流

完全重複腎盂尿管や単一尿管の疾患に多い。

病態アセスメント

 度重なる尿路感染症(腎盂腎炎と膀胱炎)、上部尿路機能の障害、腎機能障害がみられ、これらは相互に増悪因子となり、腎実質にさまざまな形態変化をきたし、逆流性腎症から腎機能荒廃をもたらすこともある。細菌感染を容易に引き起こしたり、水腎症・水尿管症をおこし腎機能の低下をきたすこともあり、早期に予防することが大切である。

症状

 逆流そのものに基づく症状はほとんどなく、合併症に基づくものである。

 1)尿路感染症

腎盂腎炎や膀胱炎の症状(頻尿・排尿痛・尿混濁・残尿感・発熱・腎部痛など)

 2)高度膀胱尿管逆流による水尿管・水腎症

排尿障害が高度で尿閉状態の場合

 3)腎機能不全

膀胱尿管逆流特異性の症状はなく、慢性に経過し、腎機能が低下する。

検査

 ・静脈性腎盂造影

膀胱尿管逆流存否の有無

 ・膀胱造影(排尿時膀胱尿道撮影・排尿後膀胱尿道造影)

膀胱尿の上部尿路への逆流の確認

 ・膀胱尿道鏡

確実な病因診断に有用

 ・排尿動態検査

膀胱内圧測定、尿道内圧測定、外括約筋筋電図検査、残尿検査

 ・尿検査

尿路感染の有無

治療

 1.保存的治療

腎盂・腎杯の形態に異常がなく、尿感染が容易に消失する場合

1)日常生活上の指導:再感染、腎盂腎炎の急性喚発防止のため、水分多量摂取による利尿をこころがける。排尿は二段排尿とし、夜間も1度排尿するよう指導する。二段排尿は残尿を最小限にすると同時に、逆流尿の残尿となる量を軽減する。また排尿を我慢させないよう注意する。

2)長期化学療法と経過観察:膀胱尿管逆流によって生じた腎感染、膀胱尿管移行部の細菌性炎症の治療と再感染防止の目的で長期化学療法をおこなう。

 2.外科的治療

水腎症のある時、尿感染を除去できない時、治療に抵抗して発熱を繰り返す場合

1)逆流防止術

2)コラ-ゲン注入

経過と管理

 治療の原則としては、膀胱尿管逆流の原因追求とその除去である。最初は保存的療法で経過をみる。小児では成長とともに逆流が消失することが多い。保存的療法の効果がない時は逆流防止術を行う。膀胱尿管逆流は再発の可能性も高く、症状も合併症に基づくもので分かりにくいため、逆流の再発の有無、尿管狭窄の有無をみるために定期的な受診が必要である。

看護計画(術前)

Ⅰ.病態アセスメント(術前)

 尿路感染症を繰り返し発症するため、排尿痛・腎部殴打痛がある。VURの原因を早期に診断し除去することにより疼痛を軽減することが重要である。保存的治療、化学療法にて症状の軽快が見られない場合は手術の適応となるため、手術に対する不安の軽減に努めなければならない。

看護計画(術後)

Ⅰ.病態アセスメント(術後)

 術後の早期合併症としては、縫合不全、感染症などの出現に注意する。尿管カテーテルが抜去される6~8日目の間に尿道痛、陰部の異和感を訴えることがあるので、その緩和に努める。退院後は尿管逆流という現象を起こさせないように規則正しい生活が出来るよう指導が必要となる。

(^o^)参考文献

医療学習レポート.膀胱尿管逆流


スポンサード・リンク