スポンサード・リンク

( 〃▽〃)関節リウマチと物理療法の話


「関節リウマチと物理療法」の画像検索結果

現在では物理療法より運動療法が主のように見えるが、RAは痛みが前面に出る疾患なので、物理療法で筋肉のこわばりをとり疼痛の軽減を図ることが極めて大切である。

RAの疼痛を軽減するためにはまず薬物療法があげられるが、薬だけに依存していると内服する量が増え、副作用が出現する頻度も増えてくる。そのためにも、物理療法を最大限に利用すべきである。

 

①温熱療法

温熱療法は、伝導、対流、輻射を利用し、疼痛のある関節を温めて循環を良くし、同時に疼痛の軽減や筋肉、関節こわばりを寛解させる。

a.ホットパック

ホットパックは血液循環を促進させ、身体の表在部保温力に優れている。治療はシリカゲルを入れた布袋を70~80℃の熱湯で加熱したものをタオルで包んで患部に当て、1日1回15~20分保温する。

b.パラフィン浴

固形パラフィンに流動パラフィンを加えて、45~52℃に加温して流動パラフィンとしたものを適用する方法である。主に前腕部以下をパラフィン浴槽内に10回程度出し入れしてパラフィン膜を作り、タオルで添包して15~20分保温する。ホットパック同様、表在部の保温力に優れている。

c.超短波療法

超短波は10~100MHzの高周波を利用して行う温熱療法で、患部に15分ほど照射する。主に皮下組織を加温し、RA患者にとって鎮痛と血流の改善に効果をもたらす。

d.極超短波療法

周波数300~3000MHzの高周波を利用して行う温熱療法で、電磁波を患部に15分ほど照射する。熱深達性に優れ、筋肉に対する熱吸収効果が大きいといわれている。

e.超音波療法

極超短波より深い筋深層と骨組織との境界で発熱が大であり、温熱効果のほかに機械効果もあるといわれる。

 

②寒冷療法

RAの寒冷療法は、一次的に新陳代謝の低下と知覚などの鈍化をもたらし、疼痛の軽減が図られる。二次的には身体の防衛反応としての血管拡張が起こり、温熱療法と同じ結果をもたらす。したがって、運動療法の導入に役立つ。

a.アイスマッサージ

氷に塩を加えたゴムまたはビニール袋を、関節を中心に2~3分間皮膚の発赤を見るまでこすると、関節の鎮痛効果と筋肉のこわばりの軽減が期待できる。

b.極低温療法

-100℃に冷却した空気を患部に曝射することによって、局所の血流改善が著明に見られる。ホットパックなどの温熱療法よりも優れており、痛みやこわばりの軽減が期待できる。

 

③水治療法

水治療法には、温度で分類すると冷水・温水・高温水療法、部位別には全身浴・局所浴法、その他、薬浴・温泉浴・渦流浴法などが挙げられる。RAでは全身過水浴が好まれ、温熱による疼痛の軽減と水による浮力抵抗を利用した全身筋力の改善、精神的リラックスをもたらす効果がある。

a.ハバードタンク

水中運動療法を簡単に行うために作られた個人用のもので、ひょうたん型の浴槽に患者を入れ、PTが水中に入る手間も要らず、患者も楽な姿勢で訓練を行うことが出来る。入浴時間は10~15分。

b.エレベートバス

浴槽が、上下に動くようになっていて機能の悪い患者には入りやすく、入浴時間は10~15分である。

c.気泡浴

浴水中に気泡を発生させ、温熱刺激と気泡によるマッサージ作用で血流の改善をもたらし、鎮痛効果も期待できる。温度は38~40℃で入浴時間は10~15分。

d.渦流浴

浴槽中に温水を注入し、噴出させて還流を起こし、局部のマッサージ効果を狙っている。主に上下肢に行うが、血流を改善し、特に手足の循環障害が高度の時や、リウマチ性の潰瘍が足指にあるときに効果がある。温度は40~42℃内外、入浴時間は10~15分である。

e.運動浴

運動浴は38℃前後の温水プールを用いて行われる。浴槽の中では体重が減少し、筋肉のこわばりや関節痛も減り、運動効果が見られる。特に手術後のリハビリテーションには、運動浴を積極的に利用すべきである。通常の入浴時間は10~15分である。

 

④温泉療法

Ⅰ.RAにおける温泉の利用価値

日本は世界有数の温泉国であり、様々な疾患の治療や予防に、また健康増進に、温泉は広く利用されている。RAにおいても、主に物理療法の中の水治療法として、あるいは後に述べる温熱療法として役立っている。また、温泉にはいろいろな化学成分が含有されており、種類によってはRAに効果がある。

 

Ⅱ.温泉療法の種類

a.浴泉法

b.飲泉法

c.その他:砂場・滝湯・蒸し湯、泥浴、吸入、洗浄

 

Ⅲ.温泉の作用

全国の温泉地には必ず温泉成分表があり、適応疾患にはほとんどリウマチが含まれている。つまりRAに入浴禁忌の温泉はない。しかし、後に述べる温泉の特異的作用を考えて利用する場合と、理学療法として利用する場合とでは、成分が若干異なる。

温泉には強泉と弱泉があり、酸性泉などの強泉は、刺激作用が強く湯あたりも出現しやすくリハビリ(運動浴)には適さない。単純泉などの弱泉は、刺激や湯あたりが軽く温泉中での運動に適している。

しかし、RAのきわめて強い免疫異常を是正することは、並大抵のことではない。RAに対する温泉療法は、運動療法及び補助的物理療法として位置付けしておいた方が無難だろう。

 

a.物理的作用(非特異的作用)

温熱(冷泉では寒冷):末梢血管拡張、自律神経調節、心拍出量増加、疼痛緩和、筋緊張低下、新陳代謝亢進など

水圧:静水圧-静脈還流増加、動水圧-マッサージ様効果、促通効果、筋力増強(粘性による抵抗)

浮力:浴中歩行訓練効果

b.科学的作用(特異的作用)

温泉成分による作用

c.精神的作用

水中自動運動による自信の回復、転地効果

 

Ⅳ.温泉の泉質と効能

温泉は科学的成分により分類されているが、小さく分類すると70種類以上に分けられる。ここでは、一般的によく用いられる旧泉質名11種類に分類して、その泉質と効能について簡単に紹介する。

a.単純泉【伊東、湯布院、下部など】

水1kg中に、固形成分及び遊離炭酸の含有量が、1000mgに満たない温泉をいう。湯あたりが少なく、RAのリハビリなど長期療養に適している。

b.食塩泉(Na塩化物泉)【熱海、湯沢、城崎など】

塩分が肌につき、保温効果が大で「熱の湯」とも言われる。しかし、のぼせる傾向にあり、高血圧や浮腫には適していない。塩分の薄い弱食塩泉はリハビリに利用できる。

c.硫黄泉(硫化水素泉)【登別、万座、野沢など】

硫黄には解毒機能、末梢血管拡張作用、皮膚角質軟化作用、尿酸排泄作用などがあり、体内に入って強い変調作用をきたすため、温泉療養の効果が最も顕著で、応用範囲の広い温泉といえる。ゆで卵の腐ったような感じがする。

d.重曹泉(アルカリ泉、Na炭酸水素塩泉)【白浜、嬉野など】

皮膚の表面を軟化させる作用、胃酸を中和させる作用がある。「冷えの湯」「美人の湯」とも言われる。

e.酸性泉【草津、蔵王、玉川など】

活火山地帯に多く日本特有の泉質で、非常に強い皮膚刺激作用、殺菌作用があり、「かさの湯」ともいわれ、皮膚疾患に効果的である。

f.重炭酸土類泉(Ca、Mg炭酸水素塩泉)【湯ヶ島、新川など】

Mg、Caイオンには鎮静作用、抗アレルギー、抗炎症作用がある。飲用では、利尿作用や尿酸排泄作用がある。

g.明礬線(A1硫酸塩酸)【十勝岳、蔵王、西浦など】

収斂作用が強く、皮膚や粘膜の炎症に効果的である。無臭で、飲むと特有の渋みがある。

h.鉄泉【伊香保、有馬など】

炭酸鉄泉と緑ばん泉(強酸性でCu、Co、Mn、Asなどを含む)に分けられる。貧血の場合、飲用にはフェロイオン(Fe )を選ぶと良い。

i.硫酸塩泉(苦味泉)【山代、山中、浅虫など】

Mg硫酸塩泉を正苦味泉、Ca硫酸塩泉を石膏泉、Na硫酸塩泉を芒硝泉という。動脈硬化や創傷治癒過程に効果がある。

j.炭酸泉(二酸化炭素泉)【長湯、船小屋、鳴子など】

二酸化炭素には皮膚表面の毛細血管を拡張させる作用があり、高血圧や心臓疾患を合併したRA患者のリハビリには最も効果的である。

k.放射能泉【有馬、増富など】

ラジウム鉱泉ともいわれ冷泉が多く、神経麻痺や痛風、刺傷治癒過程に効果がある。

 

⑤その他

a.牽引療法

脊椎を牽引することで、疼痛の原因となるずれやゆがみをある程度調整し、疼痛を寛解させる。牽引の種類には頚椎牽引、腰椎牽引などが、また牽引の方向により垂直・水平・斜面などの各牽引法がある。

b.低出力レーザー療法

低出力レーザーが痛みに対して効果があるといわれている。現在は主にヘリウムイオンレーザーと半導体レーザーがRAの治療に使用されている。

c.低周波置針療法(電気ハリ)

東洋医学に沿った経路、経穴の部位に針を刺入し、針に低周波電流を流して15~20分間留置し、痛みの軽減を図る。また、SSP療法(ツボ表面療法)は、電極を皮膚の上のツボにおいて貼付し、電流を流す方法である。

「関節リウマチと物理療法」の画像検索結果


スポンサード・リンク