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(〃^ー^〃)片麻痺と起居動作の話


(・_・;)題名:片麻痺と起居動作の話

●患側への寝返り

寝返りは全身の反応と活動性を刺激するので、もっとも治療的な動作である。患者が患側へ寝返るとき、患者が動作を行う間、介助者は患側の肩を支持することが重要である。患者は、健側の下肢でベッドを押さずにベッドから持ち上げ、それを患側のほうへ振り出す。患者の健側上肢も必ず患側のほうに振り、マットの端をつかんで体を引き上げることはさせないようにすべきである。介助者は患側下肢の膝の少し上に手をあて、外旋の促通をする。

すでに痛みがある場合も含めて、初期の段階から損傷しやすい肩関節を保護しなければならない。PTは自分の上肢と腰の間に患者の患側の前腕を挟んで保持し、手で上腕を握るようにして固定する。このようにすることによって、PTは患者の肩甲骨を前方に引き出し、肩を前方に保つ。

PTは他方の手で健側下肢の動きを促通して、患者が治療台やマットを蹴らずに下肢を持ち上げて患側下肢を越えて振り出すようにさせる。患者の患側下肢は一般に伸展痙性パターンで内旋位をとり、寝返りをするとき外旋が出来ない。PTは自由な手を患者の患側大腿にあて外旋を促通する。患者の健側下肢が前方に振り出されてきたら、PTはこの手を邪魔にならないところへすばやく移動させる。患者は健側上肢を自由に前方へ移動する。患者は再び後方に寝返って、健側下肢を伸展・外転してマットに平らにつける。

この活動が患側全体の痙性を抑制したら、患者が前方に寝返り、次に背臥位に戻るまでの間、患側上肢をマット上に力を抜いて伸ばしておけるように、PTは患側上肢をさらに外転する。最後に、患者はPTの介助なしでも屈曲方向に引き込まれずに、患側上肢を伸展・外旋位に保ったまま寝返りを出来るようにする。

上肢近位部の痙性の完全な抑制を図るために、患者は患側方向に寝返り、PTは患側の肩甲骨を完全に前方に引き出す。PTは自分の手を患側肩甲骨にあて、その内側縁を指で前方に固定する。肩甲骨をしっかりと正しい位置に固定したまま、PTは患者に痙性を引き出さぬよう静かに小さな動きで前後へ寝返ることを指示する。痙性が減少してくれば、患者は毎回後方へより大きく寝返るようにしていく。

 

●健側への寝返り

患者は手を組み、患側上肢を支持して前に伸ばす。PTは患者が患側下肢を持ち上げ、健側下肢を前へ出すことを介助して、患側下肢の正しい動きを促通する。健側下肢はこの寝返りで能動的役割は果たさない。

PTは患者の健側に座り、患者が患側下肢を正常なパターンで前方に振り出すことを助ける。患者は上肢を伸ばして両手を組み、患側の上肢を確実に保護する。健側下肢は力を抜いてマット上に伸ばし、患側下肢を前方に振り出すとき外旋方向に回転する。

患者が能動的に患側下肢を前方に振り出すことが可能であれば、PTは体幹の回旋を大きくしながら前後に寝返りをするとき片手で患側の手を背屈位に保ち、もう一方の手で、患者が側臥位から背臥位の方向に寝返るとき患側に肩が後退しないようにする。患者はこのとき、患側下肢を外転して支持面のできるだけ後方につく様にする。

PTが患側上肢の過緊張の低下を感じたら、患者の手だけ保持して患者に患側の肩を後方に引かずに後方に寝返るように指示する。PTは自由になった手で患者の骨盤の後方への回旋を介助し、体幹回旋の量を増やすようにする。

 

●起き上がり

患者は背臥位から健側へ寝返り、股・膝関節を屈曲して上肢で体を押し上げて横座りとなってから、膝と健側の手に体重をかける様に四つ這いになる。もし患者が四つ這いになるのが困難であれば、PTはうしろから骨盤に手を当てて介助し、患者の殿部を床から引き上げ、両膝の上にくるように回転する。患者が四つ這いになったら、PTは患者の前方に移動して健側の手を正しくマットにつかせる。患者が1人で四つ這いになれるときは、PTは患者の前に座り、患者が一連の動きをしている間、患側の上肢を誘導する。

 

●立ち上がり

患者は四つ這いから膝立ちになる。このとき、PTは患者の後ろに立ち、患者の股伸展を自分の両膝で介助する。膝立ち位では、患者にとって股伸展が難しくなる。膝が屈曲された状態での股関節のコントロールは非常に選択的な動きになる。すなわち、患者は全体的な伸展共同運動が使えなくなり、膝屈曲位では下肢全体が屈曲方向に引き込まれる傾向がある。したがって膝立ち位は選択的な股伸展を促通する為に有益な姿勢である。

膝立ちや片膝立ちで活動するとき、患者の両上肢は自由にしておき両手を組ませない。上肢を自由にしておくことによって正常なバランス反応が促通される。患側上肢の位置で介助が十分なものか、それとも動きをする為に患者が過度の努力をしているかを判断する。患者は片膝立ち位で体重を移動し、左右の下肢に交互に負荷する。患者が患側方向に動くとき、患側の股関節をもっとも外側に出して患側体幹を伸張する。患者の股関節は、伸展を維持しなければならないため、PTは自分の膝で伸展を促通する。PTは患者の能動的股伸展のコントロールが改善してきたと感じたら、患者に殿部をPTの膝から離す様に指示し、しだいに支持を減らしていく。PTは両手で患者の骨盤の側方移動を介助する。十分に患側下肢に体重を負荷して、患者は健側の足を前に出し、自分の前で軽く床について片膝立ちになる。

床から立ち上がるために、患者は体重を患側下肢に負荷して健側の足を前に出し、片膝立ちになる。一度片膝立ちで止まり、頭が前に出した足より前方になるまで体幹を前傾する。患者は立ち上がり、患側の足を前に出して健側の足にそろえる。患者が両手を組んで上肢を前に伸ばしてこの活動を練習すると、体重を十分前方に移動しやすくなる。PTは後方から両手を患者の腋窩にあて、患者を前・上方に誘導してこの動作を促通する。また、PTは患者の両側骨盤に手を当てて支持し、患者が立ち上がるのを介助して、この動作を促通することも出来る。

(--〆)参考文献

医療学習レポート.片麻痺と起居動作


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