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(〃^ー^〃)関節リウマチと装具療法の話


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(´∇`)題名:関節リウマチと装具療法の話

RAに対する装具治療の目的

1.関節痛の軽減

2.関節変形の進行防止

3.変形の矯正

4.関節の動揺性に対する支持性の補助

5.脊椎可動域制限による脊髄の保護

 

RAの関節変形は、骨破壊、関節包・靭帯の弛緩と拘縮、筋腱のバランス不良の結果であり、これらの原因が内在し持続していることから、装具による変形進行の完全な防止は困難である。

また、皮膚を介しての外固定では、変形の完全な矯正は困難である。

しかし、いったん関節変形が始まり、進行しても、関節変形の進行が途中停止する症例が存在する。

このような症例の存在は、適切な装具の補助で、関節変形の進行をさらに少なくすることが出来る可能性を示している。

全身的な炎症が制御されていて、骨が修復することの出来る病態であれば、装具でアライメントを保つことで、関節適合性の良い二次性変形性関節症に導き、関節機能を温存し、疼痛を軽減することが可能な症例が存在する。

一方、ムチランス型RAなどの骨吸収の著しいRAでは、その病勢に装具療法は太刀打ちできないことが多い。

ムチランス型RAであると判断されたら、羅患関節を把握し、長期経過を予想し、人工関節や関節固定術を早めに行ったほうが機能を温存できる。

RAの装具は、いったん装着を始めれば長期にわたり続けることとなるので、装着感が良くなければならない。

RA患者は手指の機能障害があるため、RAの装具は、軽量で、着脱が簡便であり、一人で着脱できなければならない。

理論的には固定性の良い装具を処方しても、実際には患者が装着していないことを知らされることがある。

強固な固定や過度の矯正は、結果として受け入れられないこともあるので、使い続けてもらえる装具の処方に留意すべきである。

 

(1)頚椎装具

RA頚椎病変には環軸椎亜脱臼(atlantoaxial;AAS)、垂直亜脱臼(vertical subluxation;VS)中下位頚椎亜脱臼(subaxial subluxation;SS)がある。

上位頚椎病変は、整復可能なAASから整復不能なAASに進行し、さらにVSに至る。疼痛の緩和にはカラーは有用である。

カラーは強固な固定力は持っていないので、カラーによる保存療法の効果は少なめに見積もらざるを得ない。

カラーは高度のVSに対しては効果に乏しい。

しかし、AASやSSで、痺れや腱反射の亢進を発現した場合でも、カラー装着によるこれらの症状徴候が消失する症例を経験する。

AAS、SSに対しては、頚椎可動域に制限を加えることで亜脱臼や脊髄症を防止、遅延、改善できる症例が存在する。

環椎が前方に亜脱臼した状態が持続すると、症例によっては環椎が下方に亜脱臼し、その結果かえって環軸椎間が安定し、(骨癒合が得られる症例も存在する)、上位頚椎部はクモ膜下腔が広いために、脊髄症状の発現に至らずにすむ症例が少なからず存在する。

このような経過をたどる症例が存在することは、装具療法は完全な整復位が得られなくとも継続する価値があることを示唆している。

環軸椎歯突起間距離(atlantdental interval;ADI)6mm程度の症例から経時的観察を行い、予防的な装具の装着を考慮する。

ポリネック・カラーと呼称される顎受けのないカラーが最も一般的である。

頚椎の屈曲を制限するが、固定性は高くない。

表面の素材を布地にすれば、外見が受け入れやすい。

ベルクロマジックテープの位置を患者の手の届く側方か前方に作製すると、自分で着脱可能となる。

痺れや腱反射の亢進を発現した症例に装具で対処する場合は、フィラデルフィア・カラーの方が固定力がある。

ポリネック・カラーより上下全周性に延長されており、顎受けがついているが、長期的装着には不向きである。

 

(2)上肢装具

①肘

ムチランス型RAで、高度の骨吸収をきたし側方向の動揺性が強い症例で、肘継手を用いた装具の処方が考慮される。

しかし、こうした症例は、痛みが少なく、可動域も保たれていることが多く、摂食、整容といった最低限のADLも保たれていることが多いので、かさばり、自己着脱の難しい装具は、患者に好まれないことが多い。

 

②手関節

手部を装具で把持するためには、装具の一部を手掌に置かざるを得ないが、そのために、指腹と手掌によるものの把持はどうしても行いにくくなる。

手関節の痛みが強い症例、ムチランス型RAで高度の骨吸収をきたし、手部が下垂しflailな症例では手関節装具の使用が考慮されるが、上述の理由から患者に好まれないことが多い。

ムチランス型RAで手関節がflailになる時期には、通常下肢に人工関節形成術が必要になる場合が多く、これらの手術と同時に、切除骨を移植骨として手関節固定術を行うことを推奨する。

手関節に対するサポーター固定は理論的には固定性が不十分と考えられるが、愛用している患者も多く、試みる価値がある。

 

③MP関節

尺側偏位の頻度が高く、その矯正、進行予防を企図した装具を処方する場合がある。

しかし、MP関節の変形に対する装具は、何らかの方法で基節を把持するためにMP屈曲が制限され、長期にわたり装着してくれる患者は少ない。

MPが脱臼していて、パソコン、ワープロのタイピングを行いにくい場合には、示指基節を掌側、橈側、背側から固定すると、示指でのタイピングが行いやすくなる。

 

④指

スワンネック変形に対して3点固定法による指装具が有用である。

母指IP過伸展変形、橈屈変形に対しても、この装具は、指腹でのピンチが可能である。

とくに、ムチランス型RAで、高度の骨吸収を母指IPにきたしている場合、人工関節置換術、MTP関節切除関節形成術などの機会に、切除骨をブロック状にして骨移植し、母指IPを固定するとともに指の長さを回復すると良い。

同時に、示指DIP関節固定術も考慮する。

 

(3)下肢装具

①膝

内外反変形や反張膝を生じている場合に、支柱を膝継手のついた装具が考慮されるが、こうした装具はRA患者には装着が難しく、変形進行を防止する効果も乏しい。

人工膝関節形成術を考慮する。

 

②足関節

疼痛の軽減、変形の発生、変形の進行防止を企図して、足関節装具を用いる適応がある。

内外反のみを制動したい場合は、内外側にプラスチックの支持部をつけた足関節靭帯損傷用装具をリウマチ治療に転用できる。

内外反の制動を効果を高め底背屈も制動したい場合は、U字型装具とする。

これらの装具は通常の靴の中に入れて使用できる。

 

③足底装具

MTP関節に亜脱臼を生じており中足骨骨頭部に有痛性胼胝を生じている場合、MTP関節形成術の適応があるが、装具でも対処は可能である。

メタタザルサポート、アーチサポートをもった足底板を作製し、靴の中にいれて用いる。

これらは室内用に作製することも出来る。

ムチランス型RAでは、しばしば足部の舟底変形を生じ、対処が困難である。

舟底変形は通常の足底装具では対処できない。

足底をモールドし、外縁を持ち足部全体を包み込む様式の足底装具を作製し、この装具にソールをつけそのまま歩行できるようにするか、あるいは、この足底装具を靴型装具の中に入れるようにする。

 

④靴型装具

足関節・後足部・足根部に複合変形があり、変形進行の防止を企図するには、果部上部まで覆う半長靴型装具を処方する。

RAでは足関節・後足部に外反変形を生じることが多く、ムチランス型RAでは、これに縦アーチ・横アーチの減少や距骨頭の内側脱臼が加わる複合変形が多い。

また内反尖足変形をきたす場合もある。

これらの変形の発生を察知した場合、変形を矯正するというよりは、現状の足の形をホールドし、足底アーチを持った半長靴型装具をそうちゃくすることは、保存療法として試みる価値がある。

しかし、靴が重いこと、屋内で履きにくいこと、皮膚のトラブルがあることから装着を放棄する患者もいる。

底背屈制限が強い場合には着脱が容易な後ろ開き式を検討してみる。

 

⑤靴底の補正

2㎝以上の脚長差がある場合、補高すべきである。

足関節・後足部変形があり、内反を生じている場合は外側にフレア・ヒールを出すと歩行が安定する。

 

⑥着脱を容易にする工夫

RA患者は手指機能障害を持つことがほとんどで、なるべく一人で着脱できるための工夫が必要である。

固定にはベルクロマジックテープが便利で、その末端をリング状にすると、手指機能障害があっても指を引っ掛けテープを牽引固定することが容易となる。

 

関節局所の鎮痛、関節変形発生の防止、関節変形の進行防止、変形の矯正によるADLの改善、関節動揺性に対する支持の補助に、装具はある程度有効である。

しかし、装具で関節破壊、関節変形を完全に防止することは出来ない。

RAは均一な疾患ではないので、その病型、病態に応じて、装具療法の有効性を見積もる方が良い。

全身的炎症が制御されていて、骨に修復性の変化がある場合は装具療法が有効な場合が多いが、骨吸収性の強い関節では装具療法が余り有効ではない。

有効でない装具療法を続けることで、関節破壊が進行し、手術の適期を逃すことの内容に留意すべきである。

「関節リウマチと装具療法」の画像検索結果

( ^^) _U~~参考文献

医療学習レポート.関節リウマチと装具療法


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