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(;つД`)痴呆と予防の話


(^O^)題名:痴呆と予防の話

A.痴呆の予防

 <脳血管性痴呆の予防>

1.規則正しい食事

2.バランスのとれた生活

3.適度の運動や気分転換

4.過労やストレスの回避

5.嗜好品の適度な使用

6.高血圧、糖尿病、高脂血症、心臓病などの疾患のコントロール(内科的管理)

*TIA、RIND、卒中発作があった人では脳血管性痴呆が起こりやすいので上記の他に脳循環改善剤や脳賦活剤の持続的な投与が必要である。

<アルツハイマー型痴呆の予防>

社会的・家庭的・心理的側面からの対応策も必要である。それにはまず個人がこの問題を自分の問題として認識し対応していくことが大切である。

また、行政レベルでの対応策(地域の中で老人が種々の活動をしやすくするような援助システムを設備すること)も重要である。

<脳血管性痴呆とアルツハイマー型痴呆の共通の予防法(精神的要因)>

1.仕事・趣味・仕事を持つこと

2.人との交流や社会的な関心を持つようにすること

3.円満で柔軟性のある人格をつくるようにすること

*老年期になってから心がけたのでは遅いので40歳代から心がけておくほうが良い。

 

B.痴呆患者のケア

1.生きがいをつくる

痴呆老人は、老人どうしや、ケアをする人達とのなじみ深い仲間を作ることで、人間関係に、「安心・安定・安住」できる。心の支えとなり、生きがいにつながっていく。とくに家族とのつながりが、ケアの基盤となる。

2.痴呆老人との接し方

老人が安心して過ごすための簡単な方法は、すべての点であわせてあげることではないだろうか。

1)老人の行動を理解する。(説得よりも納得)

老人の間違った行動に対して、説得や強制的な指導をしたり、叱ってしまう。訂正するということは、老人にとって無意味であるばかりか、逆効果にもなりうる。叱られた内容は覚えていなくても、屈辱感や被害妄想を生じさせることにもつながり、老人をうつ状態にさせたりする。

2)柔軟性のある態度で接する

痴呆老人は自分を変えて相手に合わせて行動することができにくい。介護者は忍耐強く、柔軟性のある態度で接しなければならない。近くで話してあげるような、気配りも必要。

3)老人のペースにあわせる

一般に痴呆性老人は動作や思考過程が緩慢で、早い考えにはついていけないことが多い。介護者のペースで動かないようにする注意が必要である。

4)情報は簡潔に要領よく伝える

たとえば、水道の閉め忘れがある場合に「節水」と書いた紙を貼るなど、その場に応じた情報を簡潔に表現することが大切である。

5)老人に理解できる言葉を使う

老人はマスコミで用いられているような言葉よりは、時には方言混じりで話すと理解されることもある。また、常に暖かく接し、微笑みや肩を抱いたり、手を握るなどのコミュニケーションも大切である。

6)プライドを尊重した話し方にする

介護者の態度や言葉の中には老人の自尊心を傷つけているものも多い。感情面はかなり進行するまで保たれているものが多いことから、まじめな態度で、老人の心を高めるような接し方が重要である。また、相手は人生の先輩であると考えて、適切な言葉で話し、名前もきちんと呼ぶこと。

7)よい刺激を絶えず与える

痴呆は適切な刺激がないと、残存機能まで鈍化させてしまう。適切な刺激を与えることで、残存機能を活性化し、鈍化した機能を活発にする必要がある。

たとえば、昔やっていた園芸・裁縫などや、日常やっている掃除や庭の手入れなどをやらせるとよい場合がある。

また、ストレスの軽減をはかることが痴呆を進行させないためには必要である。

8)寝込ませるようなことをしない

寝込むようになってくると、異常行動や問題行動が問題にならなくなってくるので、介護者の接触が少なくなってくる。このようになると刺激が少なくなり痴呆が進むようになる。寝たきりは、退化につながることから安易に寝込ませないことが重要である。

9)孤独にさせない

放置してかまわないと孤独になり、人問関係が失われてくる。このように人間関係が希薄化すると、入浴や更衣など他人の目を気にしなくなる傾向がある。また、身体や衣服、便などの自分のものや、床に落ちているものなど周囲のものに対して執着する破衣・異食・便こねなどの異常行動が起こってきたりする。

10) 保護的な環境を整える

痴呆は進むと、自分と周りとの関係があいまいになってきて、混乱したり、事故をおこしたりしがちになる。ベッドや階段で転倒してケガをしたり、引越しなどの突然の環境の変化原因で混乱をきたし、症状が悪化することもある。老人本人では環境を整えられないので、介助者が整えてあげることが必要とされる。とくに、社会環境は危険な因子を含んでいるので、予測ができる限り、老人を危険から守る対策をしておく。

11) 基本的な欲求を満たす

痴呆の老人はこれまで行ってきた基本的で習慣的な日常生活の行動が、だんだんとできなくなってくる。また、不完全になってくる。介護者は、その老人に対応した方法で、食事、排泄、睡眠、清潔などの基本的な欲求を満たしてあげるべきである。

12) 計画的な介護を行う

痴呆老人の介護は長期にわたるため、介助者は計画表を作成し、それにそった無理のない、要点をおさえた介護を行うことが大切である。また、保健、医療、福祉やその他のサポートを上手に使うことで、計画的に介護に関わらない日や時間をつくる。

 

3.日常生活に対する注意

<生活上の注意>

1)急激に環境を変えないこと(過労やストレスを回避する)

2)規則正しい生活を送らせる・食事をとらせること

3)過食と栄養不良を防ぐ

(1)生活環境を整える

(2)食べ物を目の届かないところにおく

4)1日食事以外の水分摂取量として800~1,200mlを確保する

5)排便排尿は一定の問隔・周期で続けさせる

6)失禁に対しては恥をかかせない。失禁の後始末には多くの言葉はいらない

黙ってトイレに誘導し、後始末して、そっと下着を手渡す。何事もなかったようにふるまう。

7)トイレの場所など日常使うものの場所を効果的に示しておく

(1)場所がわからなくなったとき

①トイレの入り口に老人にも見えるところに。「便所」と記す。

②トイレに誘導してあげる。

③一緒に行きませんかと声をかける

(2)排泄動作やトイレの使い方がわからないとき

①排泄がしやすいような衣服の選択

②さりげなくお手伝い

8)やさしく言葉かけをしながら、歯磨き入浴などを行わせ清潔を保つ

9)適度の運動や気分転換をおこなう

10) 嗜好品の適度な使用

11) 高血圧、糖尿病、高脂血症、心臓病などの疾患のコントロール

 

4.精神症状や異常行動に対する対処

1)夜間の異常行動

痴呆老人は時間の問隔がつかめず、夜間眠れず、寝ぼけた状態になることがあり、カーテンや明りをみて「泥棒がいる」といって興奮したりする。

このようなせん妄状態のときには、刺激的な音や光は避け静かな環境の中で過ごさせるようにする。不安や混乱のときには、折に触れて現実を知らせることも行う。.また、まっ暗にせず、電気スタンドなどで少し明るくしておくことも大切である。

2)盗難妄想

自分の物忘れをするということに自覚がないため、人に盗まれたと思う。

特に直接介護をしている身近な人に疑いをもつ。このような場合、盗まないといっても、老人は納得しない。現実にものが見当たらないからである。このような場合、「ない」という事実に基づき、いっしょに探すことがよい。多くは、ものを片付け  る場所はいつも決まっているものである。

3)徘徊

徘徊にはそれなりの理由がある。たとえば、昔の会社に勤めにいこうとする。自分の家なのに他人の家だと思い、白分の家を探しにでかける。徘徊をする老人の衣服には直接連絡先を書くようにする。布に書いて貼ったりすると「人をばかにして」とはぎとってしまう。また、警察や近所の人にはあらかじめ知らせておく必要がある。

4)暴力行為

暴力にもそれなりの原因があることが多いので、よくその原因を聞いて、老人のペ一スでことをいっしょに解決してやるとおさまることが多い。しかし、幻覚によって生じていたり、あまり度を越すものは、鎮静剤や病院収容もやむをえず医師に相談したほうがよい。

5)夕方たそがれ症候群

夕方になると、1日の不安や疲れが出るためであろうか、不機嫌になったり、混乱を起こしたりする傾向がある。このようなことに対しては、夕食のしたくを日中にしておき、夕方老人好みのテレビ番組をいっしょに見るとか、老人にできる簡単な仕事をいっしょにするとよい。

 

5.事故防止

<事故の原因>

1)運動の協調性の障害

2)環境要因に伴う危険

3)自分の身を守ることの関心の欠如

4)徘徊

5)適正判断の欠如

<事故防止の注意点>

1)在宅環境が安全なものになるように再考すること

2)緊急時の医学的情報が書かれた札やブレスレットをつけること

3)患者か自動車の運転をしたリ、鍵を手にいれたりしないような方法を具体化すること

 

6.介護者の生活と健康維持

介護者となるのは、配偶者および息子の嫁であることが多い。介護者は、このような痴呆老人の1日中世話をしているため心身ともに疲れ果てる。このことを意外に家族や周囲の人は理解できないでいることが多く、いっそう介護者を孤独な状態に追い込むことがある。

介護者が疲れないようにするためには、一人で頃張らないことである。家族がいる場合は、冷静に老人のことを話し合い、白分の分担を決めて、協力を得るようにすることである。また、キーパ一ソンを決めて、まわりの人々はそれに従うようにし、よけいな言葉を言わないように心がけなければならない。

 

C.痴呆老人のリハビリテーション

痴呆老人の主症状として、慢性の知能低下を示しており、日常生活に支障のない人から基本動作のほとんどに介助が必要な人までいる。

アルツハイマー型痴呆では知能低下は認められるが身体機能は比較的保たれているケースが多く、脳血管性痴呆の場合には知能低下のほかに片麻痺などを合併していることが多い。これらのことをふまえて、リハビリテーションとして以下のことがあげられる。

1.理学療法

1)身体機能が保たれている場合

まず意欲を引き出すことが最大のポイントとなる。その方法として、簡単な運動で目的を持った動作を行わせることで徐々に感覚を入力し、老人の興味を引く動作を見つけることである。

自発的な運動がない場合は、簡単なレクレーション、集団体操などのグループワークをとり入れるとよい。

(Ex)レクレーション療法

近年老人関係の施設で治療の一環として、レクレーションが行われている。特に痴呆老人に対しても集団レクレーションが積極的に導入され、ゲーム・スポーツ・演劇活動・音楽活動・手工芸活動・踊りなど多種多様なものがある。

レクレーションはそれらの活動を通して、生活を豊かにするにするために自由な時間に自発的な活動から楽しみや喜びを得る手段と言えるが、痴呆老人では自発的に諸活動に取り組める人は少ない。その上入院や入所により生活環境も変わり、生活範囲などがかぎられた単調な生活環境は、孤立やコミュニケーション障害などを助長してしまう。

そのような痴呆老人に対してレクレーションを行うことで、以下のことが得られる。

(1)楽しみ喜びなどを再体験できる。

(2)他人と関わり、その存在を認識できる。

(3)レクレーションを通して感情の表出や表情の変化を引き出せる。

(4)身体機能や精神機能を高める可能性がある。

実施上の留意点として以下の点が挙げられる。

(1)雰囲気づくり

集団で何かをしているという雰囲気を乱さないこと。職員は恥ずかしさなどを捨て、集団の一員として参加すること。

(2)内容の検討

知的な問題を抱える老人でもある程度対応のできる内容にする。

(3)説明方法

言葉での説明だけではなく、実際にやってみせること。

(4)集団への参加

様々な痴呆のタイプがあり、例え部屋から出ていったとしても、無理やり連れ戻すのでなく、個人的なアプローチや小集団から始めるよい。

2)身体機能が低下してきた場合

現在の機能維持を中心に考え、そのためにベッドサイドから始めると良い。運動の効果として、筋肉の柔軟性の増加・呼吸循環の促進・姿勢アライメントの 向上・ボディイメージの強化が挙げられ、寝たきりの予防にもなった。

3)片麻痺などを合併した場合

この場合は痴呆症状以外の身体障害の悪化を防ぎ、寝たきりをつくらないことである。

2.介護者(家族)への指導

1)痴呆は生理的なものではなく、病的であることを認識してもらう。しかし、病人扱いをしてはならない。痴呆により、しばしば介護者の気を悪くするが病的なものと受け取り聞き流すこと。喧嘩をしていては痴呆へのマイナス因子となる。

2)病的なものであるため治療が必要だということを強調しておく。ただ治療の目標は痴呆の進行の遅延化と不随意的な精神、身体症状の予防と治療にあり、根本的な老化の治療は不可能なことを説明する。

3)環境の変化をできるだけ避けるように再三強調しておく。移住・居室の移動・部屋の模様替えなどの空間的変化だけでなく、同居している家族との人間関係の変化についても慎重にし、特に孤独を感じさせるようなものは避けてもらう。変化が避けられない場合は、徐々に変化させ、急激な変化を避けるようにする。しかし、必要とあらば、障害に合わせて家屋改造を行うことが必要である。

4)新しいことや、関係のないこと、関係の乏しいことは忘れやすいが、古いことや習慣的になっていることは割合保持されるといった記銘・記憶障害の特徴をよく理解してもらうことも大切。

5)患者への説得や叱喀、体罰的な行為は効果がなく、むしろ逆効果であり、できるだけ支持的に接してもらう。特にキーパーソンには厳守してもらう。説得や叱陀が必要な場合には、家族の中に一人その役を受け持つ人を作っておいて、その人があたるのが良い。多くの場合息子が適任である。

6)地方に付随する精神症状や問題行動は、家族の不適切な対応に起因することが多いので、叱喀、殴打、安易な環境の変化などの不適切な扱いを避けるように勤めてもらう。不適切な扱いは、付随的症状を惹気し、痴呆を促進させ、かえって家族の負担を増強することを再三説明しておく。

7)不穏状態・幻覚・妄想状態・夜間譫妄の付随的な神経鞘上が起こると、それが鎮静化されてもそれを機に痴呆が促進されることが多いことをよく説明し、その予防が大切であることを認識してもらう。

8)不穏・興奮・徘徊などに際しては、無理に止めようとするとかえって助長されるので、できるだけ寛大に見守るように心がけてもらう。

9)徘徊で保護された際すぐに連絡がつくように住所・氏名・電話番号を記載した名札を常に身に付けさせるべきである。

10) 患者への働きかけが大切であり、日課を決めて簡単な、しかも慣れたことを習慣づけてやらせるように心掛けてもらう。できるだけ話しかけ、テレビや新聞を見せるようにし、目的を持った外出を習慣づけるようにしてもらうのが良い。可能であればデイホームやデイケアセンターを利用したり、近所の老人と接する機会を作るようにしてもらう。これらの患者への働きかけについては、介護者に再三説明しておかないと、怠りがちになってしまうので特に注意が必要である。

11) 突発的な合併症や事故に備えて、近所にかかりつけの家庭医をつくっておくようにする。そして、この家庭医とはあらかじめ連絡をとっておくほうが良い。

*よき介護者がいるかいないかで、その痴呆老人の予後は大きく違ってくるといっても過言ではない。そしてそのことを介護者によく理解してもらうことが大切である。

12) 入院を考える場合

(1)積極的入院を考える

①重篤な身体的合併症を起こし、この治療が必要な場合

②臨床診断が不明で、治療上、診断を確定するため精密検査をする場合

③付随する精神症状や問題行動が外来治療では上手くコントロールできない場合

(2)消極的な入院

①痴呆老人を取り巻く環境が悪く、その中で治療するよりも入院させたほうか良いと判断された場合

②介護者の負担が大きく介護者に休息をとらせたほうが良いと考えられる場合

③介護に努めてきたが家庭介護に限界が生じた場合

(徘徊・行方不明・近所迷惑などの家族外の間題と夜間不穏・妄想・幻覚などの精神症状、暴力・易怒・でしゃぱりなどの家族内間題と弄火・弄便・失禁などの要注意介護が多い。)

3.薬物療法

 現時点では、老化性痴呆の痴呆そのものに明らかに有効といえる薬物はないが、痴呆に付随する症状に対しての抗痴呆薬の薬剤は多数ある。早期症例に使用すると、自覚症状や行動面での改善が見られることは少なくないし、患者への働きかけや介護者への指導と併用すれば、ある程度まで痴呆の進行を押さえることは可能である。しかし、根本的な治療がないために限界はある。痴呆に付随する症状には安全性が高く、体内に蓄積しにくい向精神薬や睡眠剤をできるだけ少量使用するのが良い。その向精神薬には、スルピライド、メチルペリドール、チオリダジンであり、また眠前薬としては塩酸キドロキシジン、トリアブラム、フルニトラゼパムがある。これら薬物療法は、とくに患者への働き、家族への指導が不可欠となる。

(p_-)参考文献

医療学習レポート.痴呆と予防


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