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(゜´Д`゜)大腿切断の話


(。-_-。)題名:大腿切断の話

大腿切断では股関節は温存されており、股関節のコントロールは良好であるが、膝関節、足関節は直接動かすことはできない。

また、大腿骨遠位の大腿骨果部が残されたものは、膝関節離断に分類される。

断端の長さにより短断端、中断短、長断端に分類されるが、何をもって短、中、長と分類するかは明確ではない。

大腿骨の長さを3等分し、それぞれを上、中、下とすると、上1/3の範囲にあるものを短、中1/3にあるものを中、下1/3を長断端とするのが一般的である。

より明確に分類するために、断端の横幅と長さの比で分類する方法が国際標準化機構(ISO)で検討されている。

それによると、大腿切断の場合は坐骨部の横径を計算し、それで断端長(坐骨結節から断端までの距離)を割り、その値が2より大きいものを長断端、1-2のものを中断端、1より小さいものを短断端とするとしている。

 

●短断端

断端が短いということで、幾つかの不利な点がある。現在使用されている大腿義足は吸着式、すなわち切断端と義足ソケットを密着させることにより、ソケットのなかの空気をなくし、陰圧にして断端にソケットが吸い付くことにより、懸垂力を得るような方式が一般的である。したがって、断端が短いということは吸着力が弱い、つまり、懸垂力が弱いということになる。そのために症例によっては、ベルトによる懸垂力を加える必要がある。

また、義足を動かす力は、ソケットのなかに入っている断端の長さによる。長くなれば、梃子の長さが増すことになり力は強くなる。切断端の長さは、主に残された骨の長さにより決まる。骨は硬い支持組織として骨格を形成しているだけでなく、筋の付着部としての役割ももっている。多くの筋が付着し、それぞれが役割をもって働くことにより、バランスのとれた運動ができる。しかし、ある部位で骨を切断してしまうと、ある筋は付着部が残るが、ある筋は付着部がなくなり、一部は切断されてしまうというようなことが起こる。

現在の手術手技では、筋同士を縫い合わせたり、筋を骨に縫い付けたりして、筋の働きをできるだけ温存するような方策がとられているが、筋のアンバランスが起こることが多い。大腿骨周囲にある筋肉は図[1]のようである。股関節の主な屈筋は腸腰筋であり、小転子に付着している。伸筋の大殿筋は、主に大腿骨の後面の殿結節に付着している。外転筋である中殿筋は大転子に付着し、内転筋は大腿骨内側に長い付着部をもっている。したがって、短断端の場合、股関節屈筋群,伸筋,外転筋は残るが、内転筋は大部分切断されることになり、筋のバランスは外転方向に強くなる。それに加えて、重みのバランスという問題がある。

大腿以下の切断では、先の重みがなくなるため、股関節では屈曲位をとりやすくなる。このような理由で短断端では、股関節では屈曲,外転の肢位をとりやすく、油断をすると、この肢位での拘縮が起こり、またいったん起こると断端が短いために矯正が難しい。

 

●中断端

大腿切断では最もよい断端である。吸着ソケットによる懸垂力も十分であり、義足を動かす力も強い。しかし、前項で述べたと同じように、股関節の屈曲位をとりやすいので、屈曲拘縮が起こりやすいことに注意が必要である。また拘縮が起こっていても、腰椎の前彎を強くすることにより代償され、一見屈曲拘縮がないようにみえることがあるので、トーマスの肢位での検査をときどき行い、チェックする必要がある。

この部位での切断では、運動能力が悪くなければ杖なしで安定した歩行が可能となる。

 

●長断端

大腿骨果部より上で切断されたもので、中断端よりさらに懸垂力,駆動力が強いといえるが、その反面、断端が長いということは義足を装着する、すなわち、ソケットに断端を入れるということが難しいともいえる。この場合も、屈曲拘縮に注意が必要なのは同様である。

大腿切断では、ソケットの下に膝継手やターンテーブルが付くため、断端があまり長いと義足の膝継手の高さが健側の膝より低くなってしまうことがある。そのため、ターンテーブルが使えなかったり、思う通りの膝継手が使えなかったりすることがある。

大腿切断では、断端で体重を支持することができないので、断端の多少の長短は機能にほとんど関係しない。したがって、切断の手術のときに、後に装着する義足のことも考慮して、総合的に切断レベルを決定することが重要である。この切断では義足歩行は安定する。

(゚∀゚)参考文献

医療学習レポート.大腿切断


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