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(゜▽゜*)大腿骨頸部骨折と治療の話


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(+_+)題名:大腿骨頸部骨折と治療の話

●はじめに

大腿骨頸部骨折による手術には高齢者が多いため、様々なリスクを本人・家族が背負わなければならず、術後においても合併症の管理が重要になる。

わが国では現在年間約100,000例程度の新規発生があると推計されている。

また、人口の高齢化に伴い患者数が今後30年間で倍増しさらに年齢階級別の骨折発生率自体の経年的上昇が患者数増加に拍車をかけると危惧されている。

脳血管障害や老衰についで第3位の寝たきりの原因となっている点では社会医学上の重大な問題である。

圧倒的に女性に多い(約1:4)年齢階級別患者数は男性では80~84歳に、女性では80~89歳に最も多かった。

 

●大腿骨頸部骨折の治療

昨今の手術法の進歩には目覚ましいものがあり、特に固定法デバイスの開発によって早期離床およびリハビリテーションの実施がスムーズになってきている。

ただし、内固定材料の進歩による力学的強度の発展は骨癒合そのものが治癒したわけではなく、 ましてや骨自体の強度が回復したわけではない。

そのため未だに骨折の病理、治療に十分な解明がなく、up to dateな骨折であるといえる。

また、偽関節やlate segmental collapsよる大腿骨頭壊死など術後に発生する機能障害もあり、治療法の選択には慎重になるべきである。

50歳以上の大腿骨頚部骨折患者に対する加速的リハビリテーションによる早期からの運動は効果的であり、入院期間が20%減少する。

 

●大腿骨頸部骨折に対する手術療法

高齢者に多く発生する骨折であるため、早期離床が望ましい。

そのため、Garden I型および全身状態不良で手術が困難な症例以外にほとんど保存的治療の適応はないとされている。

大腿骨頚部骨折の治療における原則は可及的早期の離床が可能な方法を選択されることがほとんどである。

 

①内側型

GardenⅠ、Ⅱ型では通常、大腿骨頭への栄養血管は温存されているため、骨癒合が良好な場合が多く、大腿骨頭壊死の頻度も少ないことから骨接合術が選択される。

通常、pinning法が使用されることが多く、Knowles pinによるmultiple pinning法や中空の螺子(canulated screw)なども最近では使われる場合がある。

Garden Ⅲ、Ⅳ 型ではcompression hip screwによる内固定や人工骨頭置換術が適応になる。

人工骨頭置換術では早期離床が可能であり、高齢者にとっても廃用などの合併症を回避でき、現在では早期の歩行も可能であるため術後成績も非常に良好である。

Gardenの分類は現在でも汎用されているが、内足骨折の転位の程度を単純X線で詳細に検討した報告ではGarden Stage ⅠとⅡ、ⅢとⅣの間に明らかな差は認められない。

最近では非転位型(Garden StageⅠとⅡ)と転位型(Garden StageⅢとⅣ)の2つに大別して検討している報告が多い。

 

②外側型

内側骨折よりも多く、70歳以上の女性が70%を占める。

また、内側骨折と異なり関節外の骨折であり、骨癒合に有利とされ、血流の面でも阻血の心配はほとんどないとされている。

その原因はやはり高齢者で転倒によるものが多く、様々な内科的な合併症を抱えている場合が多い。

分類にはEvansの分類を用いることが多く、骨折線の走行、特に内側皮質の損傷の程度、骨折部整復の良否などの点から、安定型と不安定型に大別したもので、最もよく用いられている。

外側骨折の骨折線は小転子付近より上外方に向かい、4つのGroupに分けられる。

Group 1、2が安定型、Group 3、4が不安定型である。

Group lは「転位がなく、内側皮質の破壊もない」、Group 2は「転位を認めるが、整復が容易」、Group 3は「転位、内側皮質の破壊もあり、整復も容易ではなく、内反股となりやすい」、Group 4は「粉砕骨折でGroup 3より損傷程度が強く、なおかつ整復困難で内反股となりやすい」である。

外側骨折の手術法はcompression hip screw法やEnder pin法が行なわれる。

compression hip screw法は現在でも最も多く用いられる治療法であり、lag screwやbarrel plateの組み合わせにより強固な固定が得られる。

さらに、頸部短縮が起こってもlag screwがスライドするため骨頭穿刺は少ないとされている。

Ender pin法は骨折部を展開しないため、手術侵襲が少なく、手術には多少の熟練を要するものの骨癒合には有利とされる。

転子下骨折の定義は諸家により若干異なるが、小転子加担レベルから遠位5cm程度までとするのが一般的である。

 

●大腿骨頸部骨折に対する理学療法

理学療法上、対象が高齢者のため安静に伴う廃用による機能障害を最小限にすることが重要になる。

それには全身状態を確認し、危険因子を把握する必要がある。

身体機能の低下もさることながら、特に精神機能の低下、中でも認知症の有無はその後の運動療法の可否、強度など理学療法プログラムを左右する重要な因子である。

当院においても保存療法は稀であり、高齢、認知症その他の合併症の有無にかかわらず手術療法を選択する場合が多い。

術後の理学療法プログラムは早期離床、早期関節運動を目標として、骨折部位の安静時期から、可能な限り関節運動を行わせることが重要である。

その後の理学療法は骨折の治癒経過に合わせ、さらに進めていく。

術後の歩行能力獲得に強く影響する因子は、骨折局所の状態、術前後の認知症の程度、合併症の有無である。

若年者と同様に高齢者においても、強度を80%RMに設定し、改善した報告が多く、筋力増強を得るには、若年者と同じような強度が必要である。

 

①評価

一般的な理学療法評価のほか、家庭環境や術前の身体活動状況などを十分聴取しておく必要がある。

ゴール設定には、術前の身体活動がどの程度であったかが重要な鍵となる。

また骨折原因のほとんどが転倒によることから、転倒の原因について具体的な外的要因を究明し、退院後の環境整備を念頭に置いた問診には、より注意深く対処すべきである。

そのため、ソーシャルワーカーなどが術前から関与し、家庭環境やその他の社会的要因を把握することや、最近では経済学的観点から、有機的に理学療法を遂行するためにクリティカルパスを作成することが行われている。

内的要因では全身状態に問題がある場合が多く、臨床的にも貧血、栄養不良、認知症などを合併している場合があるため、内科的な管理の評価、ならびに有効な生活指導のための情報も怠らないようにすべきである。

さらに、ゴール設定と同時に段差の解消、手すりの設置など家庭環境へ配慮した理学療法プログラムの遂行が必要であり、外出への同行、ならびに家庭環境評価のための訪問なども必要に応じて行うべきである。

片麻痺患者では患側での転倒が多く、患側は骨粗鬆症も伴っているため、骨折の危険が高いとされている。

また、左片麻痺には転倒、骨折が多いとする報告があり、特に認知・知覚の問題があるため、理学療法においてその配慮が必要とされる。

片麻痺患者においては理学療法上、麻痺側はどちらか、感覚障害があるか、そして自立度はどの程度かを的確に評価し、骨折の再発予防に努めることが重要である。

85歳以上の超高齢者への対応ではリスクが高いことから、保存療法によることが多いため、臨床上手術の適応となるケースは少ない。

しかしながら、全身状態が良好な場合は手術の適応となり、術後の経過により積極的な理学療法プログラムの実施が必要になる。

高齢者同様、その評価で骨折原因を究明し、必要に応じた理学療法を遂行すべきであり、その原因も大抵が転倒や転落事故であることから、移乗動作の獲得や環境整備が理学療法の中心になる場合も少なくない。

 

②理学療法施行の要点

一般的な内側骨折に対する理学療法として、術前は患者本人、家族などからの情報の収集、さらには患肢を牽引した状態にて健側下肢の自動運動や患側足関節および足部の自動運動の実施に努める。

術後は可能な限り翌日より座位をとり、関節運動や大腿四頭筋のmuscle settillgなどを実施する。

術後数日のうちに車椅子への移乗動作を開始し、創部の状態をみて術後10日前後で平行棒や歩行補助具などを使用し、立位、歩行を開始する。

患肢への体重負荷は手術法、骨折部の安定性により異なるが、術後1~3週で荷重を開始できることが一般的である。

人工骨頭置換術後には翌日より部分荷重を遂行し、痛みに応じて早期の歩行自立を目指す場合がある。

実際には高齢者が多く、内科的合併症から安静度に制限が出たり、認知症や理解力低下、受傷前から存在する変形性関節症により術後の理学療法プログラムが遅れることが多く、最終的ゴールに至っては通常、歩行能力のゴールは受傷前と比較して低下することが多い。

 

③留意点

術後の合併症には偽関節,遅発性大腿骨頭壊死、俳骨神経麻痺、褥創、痴果、静脈性血栓症などが挙げられる。

このうち術後の理学療法上阻害となるものは勝骨神経麻痺、褥創、静脈性血栓症である。

腓骨神経麻痺はすでに受傷前から下腿三頭筋が萎縮している齢者に多く、下肢を伸展・外旋位で安静にすることによって発生する。

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Ψ( ̄∇ ̄)Ψ参考文献

医療学習レポート.大腿骨頸部骨折と治療


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