
◆外腹斜筋
起始:第5から第12肋骨(枝分かれにより外下面に付き、前鋸筋と広背筋の枝分かれと交代する)
付着:腸骨稜(外唇の前半分)
腸骨筋膜
第9肋軟骨の隆起から腱膜が上前腸骨棘(ASIS)へ;両側からの腱膜は白線で結合する
機能:体幹の屈曲(左右両側の筋が共同して)
骨盤を後方に傾ける
骨盤を挙上する(片方)
体幹の回旋(一側の筋の作用)
体幹の側屈(一側の筋の作用)
腹部内臓に対する支持と圧迫。
腹腔内容に対する重力の効果に対抗。
排便、排尿、嘔吐および分娩の補助(すなわち、腹腔内臓内容物の排出と肺からの空気の排出)
努力呼気の際の重要な補助筋(呼気に際し、内臓を上方に押し上げ、横隔膜を挙上させる)
神経支配:T7-T12脊髄神経(前枝)
◆内腹斜筋
起始:胸腰筋膜
鼠径靱帯(上部の外側2/3)
腸骨稜(中間線の前方2/3)
付着:第9から第12肋骨(内側肋間筋と連続するように見える枝分かれにより、肋骨下縁と肋軟骨へ)
腹直筋の外側縁で分かれる腱膜が筋を取り巻き、白線で再び結合する
第7から第9肋骨の肋軟骨(腱膜を介し)
恥骨(稜および恥骨櫛)へ、腹横筋の腱鞘より
機能:脊柱の回旋
脊柱の伸展(両側共同で)
脊柱の側屈(一側の作用)
排便その他いきばる動作を助けるための腹腔内圧の増強
呼気時に内臓を上方に押し上げ、横隔膜を挙上させる
骨盤を挙上する
神経支配:T7-T12脊髄神経(前枝)
L1脊髄神経(腸骨下腹神経と
腸骨鼠径神経枝)(前枝)
◆腹直筋
起始:下方の2つの腱により:
外側:恥骨(稜上の結節と恥骨櫛)
内側:恥骨結合の前面を被う靱帯
付着:第5から第7肋骨(大きさの異なる3つの筋束により肋軟骨より)
胸骨(瞼状突起、肋剣靱帯)
機能:脊柱の屈曲(恥骨と胸骨を互いに牽き寄せ近づける)
骨盤の後方傾斜
他の腹筋と共同して、腹腔内容物に圧迫を加える
神経支配:T7-T12脊髄神経(前枝)
T7は上腱画より上の部分の筋線維を支配し、T8は上腱画と中腱画の間を、T9は中腱画と遠位腱画の間の筋線維を支配する。
◆錐体筋
起始:恥骨(体および結合の前面へ、靱帯線維を介し)
付着:白線(臍と恥骨の間)
機能:白線を緊張させ、引き締める。
神経支配:T12脊髄神経(肋下神経)(前枝)