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( ・∇・)急性乳幼児下痢症と急性胃腸炎の話


急性乳幼児下痢症と急性胃腸炎は、ウイルス感染などさまざまな原因により消化管が障害を受けて症状を示す疾患群。

原因が特定されれば独立した疾患として扱われる。

<症状>

嘔吐、発熱、下痢、腹痛などである。乳幼児下痢症では重症に陥りやすく循環障害や痙攣などの中枢神経障害を呈する。下痢はウィルス性腸炎では水溶性頻回の下痢から、軟便で数回とさまざまであるが血便はまれ。細菌性腸炎では、便性は泥状で粘膿性、ときに腐敗臭、血便を伴う。

<診断>

ロタウィルス・アデノウイルスは抗原検査で迅速診断が可能である。細菌性胃腸炎では便培養検査を行う。カンピロバクターでは便の直接塗抹検査での診断が可能。

<治療>

十分な水分補給、脱水、循環障害、中枢神経障害、アシドーシス、腎障害、電解質異常、毒素に対する治療などが行われる。

1.ロタウィルス腸炎

冬から春にかけて流行する。潜伏期間は1~2日で、発症は急激で、発熱、嘔吐に続き、下痢の症状が見られる。症状は強いのは乳幼児で新生児はごく軽症、年長児以降は不顕性感染となる。

下痢は水様性で、白色から黄白色を呈し、頻回である。症状は数日から1週間くらいで軽快するが、二次性乳糖不耐症をおこすことがあり注意を要する。

2.腸管出血性大腸菌感染症

・症状:潜伏期間は3~4日、典型例では間欠性腹痛、頻回の血性下痢を示す。発熱や嘔吐を伴うこともある。

・診断:菌の分離同定とベロ毒素産生を確認する。迅速診断法が有用である。HUSに対しては、尿沈査や尿NAG、尿B2‐ミクログロブリンなどをみる。出血性大腸炎患児では、腹部超音波検査で右結腸を中心に肥厚した腸管を観察できる。

・治療:治療は対症療法が基本である。止寫薬や鎮痙薬は使用しない。院内感染予防としては接触予防策を行えば十分である。

3.乳児難治性下痢症

・概念:生後三ヶ月以内に発症し、二週間以上下痢が続き、原因のはっきりしない下痢症を乳児難治性下痢症という。

・原因:急性乳幼児下痢症であげた疾患と同様ではあるが、多くはアレルギー性下痢症である。

・症状:著名な脱水、栄養障害を示し、ウィルス性腸炎などで小腸粘膜が損傷を受けると、二次的に糖質・脂質・蛋白質の吸収障害を示す。さらには、免疫能の低下を招いて感染を助長するなど悪循環に陥る。

・治療:まず腸管の安静をはかる。必要があれば高カロリー輸液を行う。下痢が落ち着いたら経口摂取を始めるが電解質・ブドウ糖から始め、次に蛋白水解乳や経腸栄養剤を低濃度からはじめる。

 

<急性胃腸炎の小児の看護>

1.観察

①脱水の重症度や種類の評価

下痢の回数・色・性状、嘔吐の回数と程度、水分摂取量、尿量、体重減少、皮膚のツルゴール、大泉門の陥没、血圧、脈拍、口腔粘膜の乾燥など

②一般状態

発熱、小児の顔つき、機嫌、活発さ

2.補液と栄養補給

小児は容易に脱水をきたしやすいため補液が必要であるが、嘔吐が強くなく経口的に水分を摂取できる場合には経口的に補液をすすめ、下痢がなくなり、食欲が出てくれば食事を摂取させる。

経口摂取はスプーンひとさじの水分から始め、嘔吐がなければ少量ずつ増やしていき、根気よく頻回に与える。嘔吐や嘔気が強まった場合には無理せずいったんとめる。家族は、栄養状態を改善しようと急に多量に与えたり、糖分の多いものを与えたりすることもあるので、あせらずにすすめるように指導する。

 

3.清潔ケアと感染予防ほか

・乳幼児は胃腸炎による体力減退や、抵抗力の低下が著しく、上気道感染や口唇周囲炎にかかりやすい。口腔内の清潔や口唇周囲皮膚の清潔につとめる。

・頻回の下痢により、オムツかぶれがおきやすいので臀部浴などででん部の清潔を保った後臀部の皮膚を乾燥させる。校門周囲や口腔には原因菌が存在するため、小児の養育者は手洗いを励行し入院児の場合には紙おむつを使用し、乳首等の物品も別消毒として感染の拡大を防ぐ。


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