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( ・∇・)頚髄損傷と合併症の話


「頚髄損傷と合併症」の画像検索結果

(^_-)題名:頚髄損傷と合併症の話

1)褥瘡

褥瘡は脊髄損傷に最もみられる合併症であり、尿路障害とともにリハビリテーションの最大阻害因子となり、ときには敗血、骨髄炎、関節炎、アミロイドーシスなどの原因となる。

好発部位は骨突出部であり、急性期には仙骨部の発生が最も多く、車椅子を使用するようになると、坐骨結節部の発生が多くなり、これに仙骨部、尾骨部が続く。

 

2)排尿障害

脊髄に損傷を受けた場合、しばしば尿閉、尿失禁、随意排尿不能などの排尿障害が出現する。これは脊髄膀胱(cord bladder)または神経因性膀胱(neuropathik bladder)などと呼ばれている。

①無力性膀胱:脊髄ショック期に排尿節反射は完全に消失し、膀胱内に尿が充満しても完前閉尿の状態となる。

②自立膀胱(autonomous bladder):自律性膀胱脊髄ショック期から離脱する頃になると、弱い排尿筋の収縮が見られるようになるが、排尿反射は見られない。排尿中枢(S2、3、4)ならびに、それ以下の障害である。(核型、核下型損傷)。

③自動膀胱(automatic bladder):または反射性膀胱(reflex bladder)膀胱が意志とは関係なく反射収縮をきたす場合は、中枢が直接障害されていない場合である。これは多少とも排尿がみられる(核上型損傷)。

 

尿意は消失しても尿がたまると自律神経の反射で血圧が上昇し、頸部から上の部分で発汗や寒気、頭痛を感じる。こうした状態を代償尿意として使うことができる。

脊髄損傷患者は尿路感染症が、多くの症例にみられる。また、比較的高頻度に尿路結石症が発生する。さらに、慢性患者に死因になりうる膀胱尿管逆流現象(vesico-ureteralreflex:VUR)の尿路管理が不完全な場合に出現し、水腎症、腎感染などによる進行性腎不全をきたす。

 

3)消化器管

消化器障害の代表的なものは便秘である。時にはイレウス症状や鼓腸、便失禁などを呈することがある。代償尿意のように自律神経反射による動悸や発汗、頭痛などを「代償便意」として感じることもできる。

このほかの障害として、死にも直結する可能性のあるものに急性腹症の発症がある。十二指腸潰瘍の発症は、高位損傷者に多発する事実から一連の自律神経障害として考えられる。

 

4)異所性化骨

脊髄損傷は高頻度に麻痺部の股関節、膝関節を中心とした関節周囲に異所性化骨の発生を見る。初発症状は局所の熱感、浮腫、可動域の低下傾向などが見られる。

 

5)疼痛と幻肢知覚

脊髄損傷症例では脊椎損傷部位の急性期疼痛も含めた疼痛、あるいは幻肢知覚の愁訴がしばしばみられる。急性期の損傷部の疼痛、あるいは幻肢知覚は時間の経過とともに軽減していくが、麻痺境界部および麻痺域に見られる種々の疼痛の多くは亜急性期以降も持続する傾向が見られている。

 

6)拘縮

頚髄損傷例の拘縮発生には関節の不動性および筋活動欠如のための局所循環障害に起因する浮腫の発生、一時外傷あるいは粗暴な理学療法の結果としての関節周囲の小出血と細胞浸潤、治療過程における麻痺肢の不良肢位放置、およびその結果として脊髄ショック後に出現する屈曲反射などの諸因子が関与する。

 

7)性機能障害

男性:全例に性機能障害が出現する。

勃起:陳旧期になると核上型損傷では意志とは無関係の反射性勃起は残るが、核下型損傷では消失することが多い。

射精能力:不能なことがほとんどである。しかし、射精不全に対しては、脊髄クモ膜下腔にプロスチグミンを注入する方法などが開発されてきた。その他にも物理的に肛門内から前立腺、精嚢部に刺激する方法など人工刺激法により精液の人工受精で実子の誕生を試みることも、近年増加してきた。

*造精機能は低下しており、精子の数、運動性、形成不全や副性器の損傷などが関与している。

女性:性感覚は喪失。受傷直後は生理がいったん止まるが数ヵ月後に正常に戻るので妊娠は可能である。出産には帝王切開と自然分娩とがある。出産時には自律神経過反射による血圧上昇に注意する。

 

8)高カルシウム血症

受傷後4~8週の頚損者にみられる発現する頻度の低い合併症である。症状としては食欲不振、悪心、倦怠感、頭痛などを呈する。臨床検査で、血中および尿中カルシウム値の上昇や腎機能低下がみられる。しかし、血清アルカリフォスファターゼ値、血中副甲状腺ホルモン値は正常で骨の脱灰は高度ではない。

 

9)痙性

脊髄損傷では、上位の抑制が解かれるために脊髄レベルでの反射が解放され、痙性麻痺となる。この痙性(basic spasticity)が求心性異常刺激により増強された状態が痙縮(excessive spasticity)であり、過強の場合には生活に支障をきたすようになる。異常刺激の原因は拘縮、便秘が一般的である。他に褥瘡、泌尿器、生殖器などの各種器官の炎症、骨・関節疾患あるいは不安や心理的葛藤などの精神的問題、気候、気温などの環境因子も無視できない。

 

10)深部静脈血栓症と肺塞栓

深部静脈血栓症から肺塞栓をきたした典型的な症状は胸髄より高位の完全損傷の患者(受傷から10~30日を経過)で、一側の下肢に腫脹が出現する。この下肢に対して他動的関節可動域運動を負荷すると、突然胸部痛と呼吸困難を訴え、重篤な例ではショック状態に陥るとされている。血栓形成の好発部位は下肢深部静脈である。

脊髄損傷における下肢深部静脈血栓は次のものが主因としてあげられる。

①血管運動神経障害による静脈の拡張、

②筋の弛緩により筋静脈に対するポンプ作用の欠落

③臥位によるcalf muscleの圧迫

 

11)不整脈

急性期では徐脈が大きな問題となることが多く、頚髄損傷者ではよく見られる徴候である。交感神経系からの心臓支配は主に第3、4、5胸髄節であるのに対して、副交感神経は迷走神経であるために、おそらく相対的に副交感神経からのインパルスが優位となり、徐脈傾向となると考えられる。心停止にまで至ることは稀であるが、時にはペースメーカーの検討も必要である。

 

12)脊髄空洞症

臨床所見としては痛み、感覚の低下、運動障害などが報告される。MRIでの画像上での診断が中心となっている。発症率は0.3~8%、受傷からは発症までは短いものでは不全麻痺者より2倍頻度が高く、受傷から発見までの平均年齢は8.6年である。

「頚髄損傷と合併症」の画像検索結果

(@_@;)参考文献

医療学習レポート.頚髄損傷と合併症


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