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(*^.^*)脳血管障害の話


(・_・;)題名:脳血管障害の話

脳組織の一部」が虚血状態になり、一過性または恒久的に脳機能障害をきたしたもの一般的に脳梗塞と呼ぶ。

 

●病因

脳血管の閉塞・狭窄あるいはその他の原因により脳血流が著名に低下し、不可逆性病変が生じたものを脳梗塞と呼ぶ。血流が正常の10~20%以下、代謝が15%以下になり、その状態が15分~1時間続くと病巣中心部は梗塞に陥る。

 

●脳梗塞分類

1.発生機序

1)血栓性

動脈硬化症(アテローム硬化)による動脈の狭搾が存在し、そこに血栓が形成されりプラークが破裂することで血管が閉塞したことで生じたもの。

2)塞栓性

心臓や大動脈、頚部血管に由来する塞栓子が頭蓋内動脈を閉塞することで生じたもの。

3)血行力学性

頭蓋内外の主幹動脈に高度の狭搾がある場合に血圧低下や脱水が加わると、狭窄部を通る血流が減少し抹消の虚血をきたすことにより生じたもの。

2.臨床病型

1)アテローム血栓性梗塞

アテローム硬化による主幹動脈の狭搾・閉塞性変化を原因とする脳梗塞。危険

因子は、高血圧、糖尿病、高脂血症が挙げられる。好発部位としては頚部内頚動

脈起始部、内頚動脈サイフォン部、中大脳動脈水平部、後大脳動脈近位部、椎骨

動脈終末部、脳底動脈が挙げられる。

また、頭蓋内外の主幹動脈の高度狭搾あるいは閉塞の存在下に、血行力学性機

序により脳梗塞をきたした場合もこの病型に含まれる。

2)心原性脳梗塞

心腔内の血栓が遊離して脳血管を閉塞する。最近では非弁膜症性心房細動や心

筋梗塞に伴う心腔血栓が塞栓源となることが多くなっている。

心原性脳梗塞では、症状は突発することがほとんどで、意識障害や重度の片麻

痺をともなうmajor strokeとなることが多い。また、脳が不可逆性変化をきたした後に塞栓子が抹消へ移動したり、血栓の溶解が起こると梗塞巣内に出血(出血性梗塞)をきたし、症状の悪化をみる場合がある。

脳塞栓症の原因となる心疾患

①弁膜症を伴わない心房細動

②急性心筋梗塞

③リウマチ性心弁膜疾患

④弁置換術後

⑤感染性心内膜床

⑥洞不全症候群

⑦拡張型心筋症

⑧左房粘液腫

⑨僧帽弁逸脱症

3)ラクナ梗塞

一本の穿通枝動脈領域の梗塞で、最大径15mmまでの小梗塞のものをさす。

レンズ核線状体動脈・視床穿通枝動脈領域の脳基底核・内包・視床や脳底動脈傍正中動脈領域の脳橋に好発。穿通枝自体の血管病変によるもので、高血圧による血管内皮の類線維素壊死や、主幹動脈から分岐直後の穿通枝近位部に生じた微小粥腫などが原因と考えられる。

発症はゆっくりと進行するのが特徴で、1~2日かけて臨床症状は完成される。

 

脳梗塞のタイプと特徴

臨床概念

アテローム血栓性

心原性

ラクナ梗塞

病因

大血管の粥状硬化

左房・左心・静脈血栓

穿通枝の細動脈硬化

危険因子

高血圧・糖尿病・

高脂血症・喫煙

心内塞栓源・心房細動

高血圧

前駆症状

半数近くにある

ほとんどない

あることもある

発症形式

段階的に進行

急速に進行

梗塞部位/大きさ

大脳皮質/さまざま

皮質/大きい

皮質下/小

血栓の組成

血小板主体・

白色血栓

フィブリン主体・

赤色血栓

血小板主体・

白色血栓

 

●梗塞による症候

・内頚動脈系の症候

内頚動脈または中大脳動脈の梗塞症候は、意識障害、精神障害、反対側の運動障害および感覚障害、同名性半盲、失語、失認などである。これらの症候は、すべて出るのでなく、色々組み合わさって出現する。

内頚動脈と中大脳動脈の閉塞による症候は、ほぼ一致しており、両者の鑑別は困難であるが、鑑別には内頚動脈の分枝である眼動脈の循環障害があるかどうかが重要で、一過性黒内障があれば内頚動脈の閉塞である。

・椎骨脳底動脈系の症候

両側の運動麻痺(半身の運動麻痺で左右が交代するケースも)、半身の皮膚感覚の低下、関節・筋肉の位置や動きの感覚低下、構音・嚥下障害など。意識障害、吐き気・嘔吐、めまいなどを伴うこともある。

また、脳幹の血管閉塞による特殊症候群としては、ワレテンベルグ症候群・上小脳動脈閉塞症候群・両側視床傍正中部梗塞症候群・急性発症痴呆症候群がある。

 

閉塞部位と臨床症状

動脈名

閉塞部位

主症候

病巣側

反対側

視野

その他

前大脳動脈

完全閉塞(一側閉塞では必ずしも発症しない) 1.顔を含む麻痺(下肢に強い)2.下肢の皮質性感覚障害 1.尿失禁2.歩行失調3.把握反射、吸引反射

4.記憶喪失、精神障害

Heubner動 脈(内側線状体動脈) 1.下顔面、舌、上肢(特に近位部の麻痺)2.筋硬直著明3.不随運動
Heubner動 脈より抹消 1.特に下肢遠位の麻痺2.下肢の皮質性感覚障害

(内頚動脈)

中大脳動脈

完全閉塞 一過性の視力障害が前駆する(この時は内頚動脈閉塞を疑う) 1.顔面、舌を含めた片麻痺(回復期では上肢麻痺が 強い)2.半身感覚障害 同名性半盲同名性下部4分盲 1.意識障害2.優位半球では失語、ゲルストマン症候群3.失行、失認

4.反対側への注視麻痺、眼球共同偏倚

外側線状体動脈(レンズ核線状体動脈) 1.顔、舌を含む片麻痺(上肢に強い)2.半身の感覚障害

前脈絡叢動脈

1.顔を含む片麻痺(上肢に強い)2.半身の感覚障害 同名性半盲同名性下部4分盲 モナコフ症候群

後大脳動脈

皮質枝 同名性半盲同名性下部4分盲 1.優位側では純粋視覚失認2.両側では皮質盲3.記憶障害
穿通枝1.視床膝状体動脈(視床症候群) 1.半身の間核麻痺、特に深部感覚の高度な障害2.自発痛、異常感覚ヒペルパチー3.不全麻痺

4.運動失調(上肢の企図振戦)

5.不随運動(舞踏様、アテトーゼ洋)

手口感覚症候群
穿通枝2.視床穿通動脈および傍正中中脳枝 気眼神経麻痺(眼瞼下垂、外斜視、散瞳) 1.小脳性運動失調2.片麻痺3.振戦

(4.半身の深部感覚障害)

1.クロード症候群2.ウェーバー症候群3.ベネディクト症候群

4.片側リズム(ルイ体)

5.パリノー症候群

6.中脳幻覚症

7.中脳上部の広範梗塞では昏睡、除脳硬直

穿通枝3.内包後脚への枝 1.顔を含む片麻痺2.半身感覚障害 同名性半盲 Retrolenticularcapsule symdrome

 

 

動脈名 梗塞部位

閉塞

動脈

主症候

病巣側

反対側

その他

脳底動脈

 

上部内 側 脳底動脈上部の傍正中枝 1.MLF症候群2.軟口蓋ミオクローヌス3.小脳性運動失調 1.顔を含む片麻痺2.まれに触覚、深部感覚障害
上部外側 上小脳動脈 1.小脳性運動失調2.ホルネル徴候3.病巣側への注視麻痺 1.顔を含む温痛覚消失2.下肢の方が強い触覚、深部感覚障害3.難聴 1.めまい、悪心、嘔吐で発症2.眼振(水平、垂直)3.斜偏奇

4.レーモン・セスタン症候群

中部内側 脳底動脈中央部の傍正中枝 1.小脳失調症2.MLF症候群 1.顔を含む片麻痺

2.半身の触覚、深部感覚障害(種々であり一過性)

中部外側 短周辺動脈 1.小脳性運動失調2.咬筋麻痺3.顔面感覚鈍麻 (半身の感覚解離) マリー・フォア症候群
下部内側 傍正中枝 1.病巣側への注視麻痺(輻輳反射存在)2.外側枝の際の複視3.小脳性運動失調症

4.MLF症候群

5.one-and-a-half症候群

1.顔を含む片麻痺*ミヤール・ギュブレール症候群*フォヴィル症候群

2.半身の触覚・深部感覚障害

1.眼振2.片麻痺と病訴得側の顔面攣縮(ブリンソー症候群)
下部外側 前下小脳動脈 1.末梢顔面神経麻痺2.病巣側への注視麻痺3.難聴・耳鳴

4.小脳性運動失調

5.顔の感覚鈍麻

(普通は起こらない)

半身の感覚解離(ガスペリニ症候群) 1.回転性めまい、悪心、嘔吐で発作2.眼振(水平、垂直)
下部(内,外側) 前下小脳動脈 下部内側+下部外側の症候 下部内側+下部外側の症候
動 脈 名

梗塞部位

閉塞動脈

主症候

病巣側

反対側

その他

椎骨脳底動脈

延髄

内側

1.椎骨動脈またはその分岐2.前脊髄動脈3.脳底動脈下部の分岐 舌の萎縮、麻痺(ジャクソン症候群) 1.片麻痺(顔は含まない、上肢に強い)2.上半身の触覚、深部感覚(デジェリン症候群) 1.前脊髄運動の傍正中枝梗塞では交叉性片麻痺をおこす2.ときに四肢麻痺

(ワレンベルク症候群)

外側

1.後下小脳動脈(普通は椎骨動脈より分枝)2.椎骨動脈3.脳底動脈下部の分枝 1.小脳性失調2.顔面のしびれ感、感覚解離

3.ホルネル徴候

4.軟口蓋麻痺、

咽頭反射消失

5.味覚障害

6.半身のしびれ

7.しゃっくり

半身の感覚解離(ワレンベルク症候群に片麻痺を伴うときにはバビンスキー・ナジョット症候群) 1.回転性めまい、頭痛、悪心、嘔吐で突発

2.眼振

3.嚥下困難、嗄

4.アヴェリス症候群

5.シュミット症候群

主幹部の閉塞

回転性めまい、悪心、嘔吐で発症、昏睡、弛緩性四肢麻痺、球麻痺、除脳硬直(とくに疼痛刺激により)、眼球共同偏奇、斜偏奇、瞳孔不同、縮瞳、発熱、血圧上昇などを示し、早期に死亡する(閉塞が完全でない場合の昇降はさまざま) 脳室出血と診断されるときもある。

 

●梗塞によっておこる様々な症候群

*ゲルストマン症候群…手指失認、左右障害、失算、失書の4症状からなる。

これらの4症状からなるものは少なく、これに高次神経機能障害を伴ったり、逆に2~3症状しかみられない例の方が多い。

*モナコフ症候群…障害側の反対側の片麻痺、それに多くは知覚低下および視野の障害(同名性半盲)を伴うもの。

*クロード症候群…病側の動眼神経麻痺と反対側の小脳症状を呈する症候群

*ウェーバー症候群…反対側の片麻痺と対側核上性脳神経麻痺(Ⅶ、Ⅻ)、ならびに同側の動眼神経麻痺(散瞳、対光反射消失)をきたす症候群

*ベネディクト症候群…同側の動眼神経麻痺と対側の振戦ないし舞踏病、アテトーゼ様不随運動および半身不全麻痺をきたす症候群

*パリノー症候群…上方下方注視麻痺と輻輳麻痺をきたす症候群

*中脳幻覚症…夕方またはうす暗くなると幻覚が現れる。

*MLF症候群…一眼または両眼の内転障害があるが、輻輳は保持され、さらに病変側の眼球が外転した場合に水平性眼振がみられる。

*ホルネル症候群…病側の縮瞳と眼裂の狭小化、眼球陥凹、病側顔面の発汗減少と皮膚温上昇を伴う。

*レーモン・セスタン症候群…顔面を含む反対側の全知覚障害、同側の不随運動を伴 う小脳症状を生じるほか、病側への注視麻痺、ときに外転神経麻痺、反対側の不全片麻痺を伴う。

*マリー・フォア症候群…病側の小脳性運動失調、咬筋麻痺、顔面感覚鈍麻を生じるほか反対側の半身感覚解離を伴う。

*ミヤール・ギュブレール症候群…病側の末梢性顔面神経麻痺と反対側の片麻痺を呈する症候群。

*フォヴィル症候群…病側での末梢性顔面神経麻痺と反対側の不全片麻痺を伴う。この際、病側への水平注視麻痺をみるものを広義のフォヴィル症候群といい、水平注視麻痺に片麻痺のみのものを狭義のフォヴィル症候群と呼ぶことがある。

*one-and-a-half症候群…側方注視麻痺とMLF症候群を合併したもの。例えば、左側で障害が起こると左側への側方注視麻痺が出現する。右方視にて左眼の内転が障害されて動かず、右眼のみが外転するものである。病側の眼球は左右へは動かない。輻輳は正常で垂直性の注視も可能である。

*ジャクソン症候群…一側の口蓋、咽喉、声帯の麻痺および胸鎖乳突筋、僧帽筋の麻痺にさらに舌の同半側麻痺と萎縮を伴う症候群。迷走神経、副神経、舌下神経の一側性損傷の徴である。

*デジェリン症候群…オリーブ核のレベルで、傍正中動脈の分布領域の病変によって起こる症候群。病側の舌の萎縮および麻痺、反対側の顔面を含まない片麻痺および深部知覚障害を呈する。

*ワレンベルク症候群…延髄背外側の病変により、同側顔面の解離性知覚障害、第Ⅸ、Ⅹ、Ⅺ脳神経麻痺、ホルネル症候群、小脳失調、眼振、および反対側半身の解離性感覚障害を呈する症候群である。

*バビンスキー・ナジョット症候群…橋延髄移行部の広範な病変によっておこる症候群。病側の小脳症状と側方突進現症、ホルネル症候群、顔面の温痛覚鈍麻、その反対側頚部以下の主として温痛覚性知覚鈍麻と病変反対側の顔面を除く半身麻痺である。

* アヴェリス症候群…病側の軟口蓋、咽頭、喉頭の麻痺、それによる構音・嚥下障害、咽頭、喉頭の知覚障害、および病変の反対側の温痛覚低下からなる。

*シュミット症候群…病側の声帯、軟口蓋、胸鎖乳突筋、僧帽筋の麻痺を特徴とする症候群で、混合性喉頭麻痺の一型である。

 

●画像所見

発症9時間後のCTより、脳梗塞をしめす低吸収域が認められる。2、3日後のCTでは脳浮腫による正中構造偏位も著明。15日後では、fogging effectのため梗塞巣は一見治癒消失したかのように見える。脳血管撮影では右中央台脳動脈主幹部での閉塞が認められる。

(;O;)参考文献

医療学習レポート.脳血管障害


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