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(*^-^*)関節リウマチと運動療法の話


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(^o^)題名:関節リウマチと運動療法の話

RA患者では運動と安静のバランスが大切であるといわれている。

炎症期には運動療法などの訓練は休ませたほうがよいと考えられる傾向にあるが、全身の安静が必要な場合はまれである。

局所では、急激な脱力や筋スパズムを伴った運動時痛のため、動かすことができない部分もある。

この場合、軟部組織の被伸張性等をチェックし、2~3週間の安静で不可逆性の変化にいたるか否かを考えて、訓練内容を決定する。

2~3週間の安静を指示しても、その間で不可逆性の拘縮が起こる心配はないと判断すれば安静を指示し、不可逆性変化の生じる可能性があると判断した場合には、ポイントになると思われる部分だけは動かしておかなければならない。

炎症が強ければ無条件で安静ということにはならない。負荷量の調整が必要な場合には強度と回数でコントロールする。

RA患者への運動負荷量については、「運動することによって加算された痛みが2~3時間後には和らぎ、翌日まで疲労が残らない程度」といわれている。

全身の活動性が高い症例では触刺減退、発熱、腫れ、体重減少、座薬による鎮痛効果の低下、こわばり、易疲労性、ESR、CRPの高値などが見られることが多く訓練後に疲労感を訴えない程度に負荷量を調整する。

運動療法を受けた経験の少ない患者では、RAの活動性には関係なく筋肉痛の起こることが多い。

したがって1週間程度は運動療法自体に慣れさせる期間として、こわばりを経験させる程度にとどめたほうがよい。

 

RAにおけるリハビリテーションの基本的アプローチ

a.機能・形態障害に対し
1)関節の保護(変形予防と炎症の軽減)

2)適度な運動(拘縮、廃用萎縮の予防)

3)生活全体の活性化

4)牽引(拘縮の治療)

5)副子、自助具、杖、靴などによる上記1~3のサポート

・1~3は生活指導(障害に関する説明)が重要

b.能力障害に対し
1)靴、サポーター、杖などによる歩行能力の向上

2)自助具によるADL、家事能力の向上

c.社会的不利に対し
1)家族への説明・指導

2)家屋構造の指導・援助

3)各種社会制度の活用(年金、身障手帳など)

d.心理的障害に対し
上記の具体的援助と並行しての心理的サポート

 

注意事項

1)運動前に関節の痛みがある場合は暖めて行うとよい

2)各運動は楽な姿勢でゆっくり休息を入れながら行う

3)痛みが運動後2~3時間以上持続する場合は、翌日の運動量を減らす

4)回数は徐々に増していく

5)運動開始、1時間くらいで徐々に痛みが減少するようであれば、慣れないための痛みであり、運動を休む必要はない

6)関節の運動は「少し痛いかな」と思うところまで行う

7)運動は根気よく続けて行う。とくに関節は1日1回は、動く範囲最大限動かす

 

1.拘縮予防       

(1)関節可動域訓練

ROM障害の原因として①有痛性拘縮、②不動(廃用)性拘縮、3骨、関節破壊に伴う異常可動がある。

有痛性拘縮では、関節の急性、慢性炎症の病態かで、反射的に発生する伸筋弛緩と、筋力低下、屈筋群の緊張ならびに拘縮が起こり、次いで関節内変化の進行とともに、解剖学的形態変化を伴う関節内の拘縮に移行する。

この解剖学的形態変化を伴う前に、拘縮の予防を行うことが最も重要である。

局所炎症の強い時期には、関節固定を行うという意見もあるが、むしろ可動域を確保するために、急性炎症時にもその炎症を助長しない程度の運動を行うことが実際的であり、急性期を過ぎれば積極的可動域訓練が適応となる。

訓練方法には、自動、自動介助、他動運動があり、全可動域を動かすことのできる方法を選択するのがよい。

また、必要に応じて徒手による伸張や、滑車などの各種運動器も使用する。

この他、膝の屈曲拘縮には、腹臥位維持矯正、重錘による持続牽引、ターンバックル式膝装具による矯正が行われる。

異常可動のある関節においては筋力増強によって関節の安定をはかり、固定を目的とした装具、スプリントなどが適応となる。

これは四肢関節ばかりではなく、頸椎をはじめとする脊柱においても見られる。

頸椎では、前屈制限を目的としてネックカラーが使用される。

訓練前には、疼痛計減、軟部組織の伸展性を得る目的で、物理療法(温冷、寒冷)を併用し、痛みをコントロールして患者をリラックスさせる工夫や、関節運動学的見地よりのアプローチも必要となる。

 

RAに発生しやすい反射的な拘縮肢位

部位 拘縮肢位 付記
手指PIPMCP

前腕橈尺関節

肘関節

肩関節

足関節

膝関節

股関節

軽度屈曲

回内

屈曲

軽度の屈曲・内転・内旋

軽度屈曲

屈曲

軽度の屈曲・内転

 

 

無痛性に現れることがある

軽い場合には、内、外旋のみ制限される

距骨下関節がおかされると外反位となりやすい

 

内・外旋も必ず制限されている

 

2.筋力強化訓練

筋力低下の原因は①炎症、疼痛に起因する反射性筋萎縮(伸筋の弛緩と萎縮)、②廃用性筋萎縮(関節固定、不動性)、③骨、関節、筋アライメント異常による筋機能低下、④疼痛による見かけ上の筋力低下などである。

筋力強化運動は、低下した筋力を再建、強化する目的で、また、筋萎縮を予防する目的で行う。

手術前後にも集中的に行う必要がある。

筋力の再建および強化は基本的に強い炎症反応がなくなった時点で開始するが、全身状態のわるい時期にも介助、可動域訓練とともに筋力維持を目的とした自動あるいは介助運動を行う。

主に伸筋が傷害されて臨床上問題となるのは、上肢で肘関節炎による上腕三頭筋、下肢で膝、股関節炎による大腿四頭筋、大殿筋、中殿筋の萎縮である。

下肢筋群の萎縮は、起立、歩行の基本的なADL障害をきたす。

筋力強化訓練方法は、筋萎縮の条件により効果が異なる。

RAでは、関節炎症を助長させずに筋収縮を十分得られる方法として、等尺性運動が一般的であるが、筋力強化、持久力強化、巧緻性向上など、治療目標に合わせた訓練法を選択すべきである。

実際の訓練方法として、下肢では等尺性運動による四頭筋のセッティング、また外転訓点、SLR訓練、ブリッジ訓練、徒手、重錘による抵抗訓練が、上肢では肩屈曲、肘伸展の等尺性運動と手指の把握訓練が行われる。

この他、神経筋促通手技なども応用され、必要に応じて、頚、体幹筋の強化も行う。

自主訓練として重錘バンド、鉄亜鈴や各種運動器(サイベックスⅡ)を使用した訓練も実施している。

動揺や脱臼のある関節においては、関節を徒手により整復固定して抵抗運動を行う。

また、よく経験することであるが、関節の角度により痛みが変化するため、痛みの少ない関節角度での等尺性運動も1つの方法である。

このように、いかにすれば少ない疼痛で運動しうるかを、個々の患者について検討する。

 

3.姿勢訓練

慢性関節リウマチには独特の姿勢があり、進行した症例では立っているのを遠方から見ただけで慢性関節リウマチらしいと想像がつくほどである。

その特徴は①頸椎が前屈位となりやすい、②胸椎前弯が強くなりやすい(円背)、③肩関節軽度屈曲で肘関節も軽度屈曲位、④股関節および膝関節屈曲位である。

この姿勢は、関節炎による反射的な筋の異常緊張と弛緩の組み合わせによるものである。

このような姿勢で立ち歩いていることを患者は知っているが、そのそれによりどれほどのエネルギー・ロスがあって歩行耐性が低下し、疲労しやすく、しかも関節に負担が増し炎症を強めているかを知らない。

これらの個々の拘縮に対しては、変形・拘縮に対する運動療法および装具、さらに寝具や就寝の姿勢までをも含めた生活指導などが必要であるが、その他に、きわめて実行しやすいものとして、毎日鏡の前で自分で姿勢を正しくするようにすることが大切である。

すなわち、毎日の訓練のスタートとして、鏡に向かって頭をまっすぐにたて、背すじを伸ばし、股・膝関節では屈曲せずに直立するようにする。

 

4.ADL訓練

ADLは身の回り動作、移動動作、生活関連動作よりなるが、移動動作においてもっとも有効な手段は歩行である。

RAの歩行を阻害する因子として①股、膝、足関節の疼痛、②大腿四頭筋、大中殿筋など抗重力筋の筋力低下、③股、膝関節の屈曲拘縮、④距腿関節、距骨下関節、足趾、足の変形、などがあげられる。

拘縮と筋力低下については、前述した可動域訓練と筋力強化を合わせて行う。

足、足趾の変形については、扁平足に対しアーチサポート、外反足に対して内側ウェッジ、脚長差に対しては補高するなど、装具療法や靴の工夫により問題を早期に解決する。

また重度の外反拇趾や槌指などに対しては、手術も有効である。

この他保存療法により改善が望めない場合、人工関節置換術が施行される。

これらにより歩行機能は良好に保たれる。

歩容の改善には上記した歩行を阻害する因子のほか、代償運動をおさえるなど、神経・筋の再教育も必要となる。

杖、クラッチは、免荷と筋力低下を補う目的や、関節保護、安全面の配慮を考え使用されている。

これらには、T杖のグッリプをファンクショナルグリップにしたものや、肘の屈曲拘縮に対応したプラットフォーム杖、ロフストランド杖、松葉杖などが、その障害の程度に合わせ処方される。

しかし、上肢諸関節の機能障害を助長することもあり、注意を要する。

上肢による体重支持(免荷)を目的とする場合は、松葉杖による腋窩支持をすすめる。

このほか、移動においては、歩行器、車椅子が使用される。

車椅子の操作は、手指をはじめ上肢機能障害が強い場合、下肢にて駆動する方法をとることが多い。

車椅子は、下肢にて駆動しやすく、しかも起立が容易であるという相反する二つの要素が要求される。

また、手指変形に対し、ハンド・リムの改善、筋力低下、可動制限に対しタッグル式ブレーキ、ブレーキのエクステンションなども行っている。

機能障害の程度によっては、電動式車椅子も使用される。

ベッド上の起き上がりや起立などの、基本動作確保も重要である。

とくに起立においては、椅子、ベッド、便座など、その高さを考慮する必要がある。

また、RAでは、手指、上肢機能の障害により、身の回り動作や家事動作が困難となる。

これらに対して、その自立を確保するために、自助具の使用や動作の工夫、家屋構造など、多方面よりのアプローチが必要となる。

これらに加え、RA患者特有の依存心も見られることから、日常生活の動作をできるだけ独力できちんと行う指導や、家族教育による適切な介助を行うことも重要である。

 

ADL訓練

①衛生動作:入浴、トイレなど

②指の動作:書字、はさみ、紐結び、爪切りなど

③床上動作:寝返り、起き上がり、正座、いざり動作など

④歩行動作:つたい歩き、階段昇降、杖、車椅子など

⑤身仕度動作:衣服の着脱、ボタン、ホック、ソックス、髪の手入れ、洗面、ひげそりなど

⑥食事動作:フォーク、箸、茶わん保持など

⑦家事動作:ドアの開閉、鍵、水道、包丁、食器洗い、選択、布団敷きなど。

ADL訓練は、日常生活の1つ1つを再現することが訓練となる。

患者のADLの状態を把握し、今何が不自由なのかを確認する。

 

5.手軽に行える体操

一般に運動を続けている人ほど機能障害が少なくてすむといわれている。

急激な無理をしての運動は、かえって筋力を落とし関節を破壊する。

急速につけた筋力は急速に低下し、期間をかけゆっくりと筋力をつけたものは、運動を中止しても筋力はなかなか落ちない。

このようなことからも、毎日きちんと時間帯を決め、長期訓練を続けるよう心がけることが大切である。

とくに、中高齢者では、低負荷で長期にわたる効果を期待する。

この体操は、患者自身が手軽に行えるよう作成したものである。

①腹式呼吸訓練は筋肉のリラックス、精神のリラックスにより、心身両面のリラクセーションと呼吸機能の維持、改善を目的としている。

②関節運動訓練は血行改善、それによるこわばりの改善と関節拘縮の予防を目的としている。

③筋力強化訓練は、主に歩行に必要な、大腿四頭筋、大中殿筋など、抗重力筋の強化を目的としている。

④全身を伸ばす運動は、屈曲姿勢の予防を目的としている。

 

6.起立・歩行訓練

(1)起立、歩行準備訓練

①膝、股関節の伸展(他動的)

②膝伸筋の増強

(2)起立訓練

①チルトテーブルまたは起立台による起立。まず30分が目標、1時間立てたら次の段階へ。

②平行棒起立。最初は膝装具を使用したほうが安全。30分立てたら歩行は十分可能。

(3)歩行訓練

①平行棒内歩行と車椅子訓練

②歩行器または杖歩行

③病棟内歩行

④屋外歩行

 

6.してはならないリハビリテーション

①頸椎環軸関節亜脱臼があるときの首の急な前屈運動⇒脊髄の圧迫により神経麻痺を突然きたすことがある

②荷重関節破壊時の積極的歩行訓練⇒関節破壊を増長

③手指変形の強い人の長時間連続的作業(裁縫、編み物など)⇒変形や尺側偏位がさらに悪化する

④関節炎強いときの長時間関節可動域訓練⇒関節に緩みをきたし変形しやすくなる

⑤関節水腫あるときや人工関節へのマイクロウェーブ⇒加熱しすぎて組織を痛めることがある

⑥上肢の関節に破壊があり筋力も低下したときの松葉杖歩行⇒腋窩で体重を支えてしまうので腋窩部の神経をいためてしまうことがある

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( 一一)参考文献

医療学習レポート.関節リウマチと運動療法


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