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(〃⌒ー⌒〃)浮腫の話


(。・ω・。)題名:浮腫の話

毛細血管透過性の亢進

毛細血管は半透膜としての性質をもっているために、正常の状態では水をはじめとして低分子物質はよく透過させるものの血漿蛋白をはじめとする高分子物質に対する透過性はきわめて低い。しかし,毛細血管になんらかの異常状態が発生した場合にはその半透膜としての性質がうまく機能しない状態に陥り、蛋白物質までもが容易に血管壁を透過して組織液中に流出することになる。こうした変化は、昆虫毒や細菌の代謝産物、ビタミンCやPなどの欠乏、そして組織障害により遊離したヒスタミン、H物質、ロイコタキシンなどによって引き起こされる。毛細血管の透過性が増すと、流出した血漿蛋白によって組織液中の浸透圧が高まり、さらに組織間隙に水が引き出されることになる。このときの濾出液は蛋白含量が増すために比重は高くなる。

 

毛細血管圧の上昇

動脈圧の上昇に伴って毛細血管内圧が上昇すれば、当然の帰結として組織液中への水分の移動は増す。このときに静脈圧が正常であれば組織液中の水分は再吸収されるが、静脈圧が上昇している場合には静脈への再吸収とリンパ管を経由しての再吸収が阻害され浮腫が起こる。この場合の濾出液は蛋白含量が低いために比重も低くなる。こうした機転による浮腫の例としては心不全や腎疾患によるうっ血性水腫(congestive edema)があるが、肝疾患では門脈圧の亢進により腹水をきたす。

 

血漿膠質浸透圧の低下

血漿の膠質浸透圧(colloid osmotic pressure)は血液中に含まれる蛋白に依存し、水を引きつける力として作用するが、その主たる蛋白はアルブミンである。正常時における水をはじめとする低分子物質の移動は先にも述べたごとく、動脈系毛細血管から組織液へ、そして組織液から静脈系毛細血管(細静脈)へと環流する。一方、細静脈への移動を阻まれた一部の物質はリンパ毛細管へ入り、リンパ路を経由して右心へ環流する。

この流れを起こしているのは主に微小循環系における血圧差と膠質浸透圧差である。すなわち、動脈系毛細血管圧はおよそ32mmHg、静脈系毛細血管圧はおよそ12mmHgであり、そこにはおよそ20mmHgの血圧差が存在する。また,膠質浸透圧は、血液においては20~30mmHg、組織液ではおよそ15mmHgを示し、両者間の圧差5~15mmHg を有効膠質浸透圧(effective colloid osmotic pressure)といっている。多少の差異はあるが、一般に血漿の膠質浸透圧が18 mmHg以下に、あるいはアルブミン量が3~2.5/dl 以下になると浮腫を生じるとされる。血清アルブミンは肝で産生されており、種々の肝疾患によってその産生か減少すると膠質浸透圧は低下する。また、腎糸球体における蛋白の再吸収が阻害されても同様の結果を生ずる。

 

組織内NaCIの増加

ネフローゼ症候群など、なんらかの原因により腎からのNaの排泄が減少すると、Naは組織間にたまることになる。組織に貯えられたNaは水分を吸着し、その移動と排泄を阻害する。Naの排泄と再吸収の調節に直接関わっているのが、主としてレニンーアンギオテンシン系によってその分泌量を調節されている副腎皮質ホルモンであるアルドステロンである。これに下垂体後葉から分泌されるADH(抗利尿ホルモン)の作用が加わって水の調節が行われている。

 

リンパの還流障害

毛細血管を透過して組織間へ流出した水のほとんどは静脈へ吸収されるが、回収されずに残された水と一部の蛋白はリンパ管を経由して回収される。このとき、リンパ管の閉塞があったり外科手術による多数のリンパ節の除去がなされていた場合にはその回収が障害され、蛋白は組織間に残存することになる。こうした蛋白により組織間液の膠質浸透圧が上昇し、さらに水の貯留を促進して浮腫を招来する。特にバンクロフト糸状虫に代表されるようなリンパ系糸状虫は好んでリンパ管に寄生するためリンパ環流を障害する。

 

組織膨化圧の亢進

甲状腺機能の低下により皮膚組織にムチンやムコイドが蓄積すると、これらが水と結合して組織の膨化が起こり浮腫を生ずる。

 

浮腫の種類

全身性の浮腫と、ある部分の組織間隙に間質液が露出して貯留したときに発現する局所性の浮腫とがあり、主として理学療法の対象は後者の局所性浮腫が中心となる全身性の浮腫と、ある部分の組織間隙に間質液が露出して貯留したときに発現する局所性の浮腫とがあり、主として理学療法の対象は後者の局所性浮腫が中心となる全身性の浮腫と、ある部分の組織間隙に間質液が露出して貯留したときに発現する局所性の浮腫とがあり、主として理学療法の対象は後者の局所性浮腫が中心となる。

 

全身性の浮腫

全身性に出現する浮腫ではさまざまな要因が複雑に影響し合っていることが多く、その機序は単一ではない。一般に全身性浮腫をきたすものとして心・腎・肝疾患あるいはその機能不全に由来するものが中心となる。

 

局所性の浮腫

①リンパ性浮腫:リンパ性の浮腫は、組織液のリンパ管への還流がなんらかの原因によって障害されたときに生じるが、貯留した浮腫液は一般に高い蛋白濃度を示す。また,四肢近位側に出現することが多いこともその特徴の1つである。臨床で重篤な症状として比較的目にすることが多いリンパ性浮腫は,乳ガンによりリンパ節を広範に廓清した後の同側上肢を中心とした浮腫である。その他、外傷やフィラリアなどの感染症でも出現することが少なくない。浮腫は初期では指圧により陥凹痕を残し、臥床により軽減するものの、浮腫液が間質内に線維芽細胞の増殖を促すため、不可逆的な皮下組織肥厚をきたし次第に難治性となる。

②静脈性浮腫:局所において静脈環流が阻害されたときにきたす浮腫をいい、その代表的な疾患に静脈血栓症(venous thrombosis)がある。四肢静脈における血管壁の損傷や病的変化、外科的侵襲、静脈弁の機能不全などで血流が停滞したときに生じる。毛細血管から静脈への還流が阻害されると末梢毛細血管圧が上昇することにより血管が拡張して血漿成分の濾出が促進される。また、これに炎症が加わればさらに血管透過性が増して浮腫を増強させることになる。一般に問題となるのは脛骨静脈・腰骨静脈・膝窩静脈・大腿静脈・腸骨静脈など深部静脈に発生する血栓症である。これは左・右総腸骨静脈に関わる解剖学的な理由から特に女性の左下肢に多く発生する。下肢の全体にわたって浮腫をきたし、発熱、疼痛を伴う。この他、長期にわたる臥床を余儀なくされた場合や、下肢の運動麻痺などで筋ポンプ効果が十分に作用しない場合、また健常者でも特に組織圧の低い高齢者や女性など、長時間の下垂により静脈性浮腫の発現をみる。

 

予防・治療

浮腫に対する理学療法にはいくつかの選択肢があるが、今まで述べてきたように症状としての浮腫は同じでもその成因にはさまざまな要因が複雑に絡み合っていることが多く、特に全身性浮腫の場合には安易な理学療法の適用は問題を大きくすることになりかねないので、それぞれの背景と適応を十分に考慮したうえで選択すべきである。浮腫への理学療法的対応は、①挙上、②圧迫、③筋収縮の3つがベースとなる。

(o・ェ・)参考文献

医療学習レポート.浮腫


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