スポンサード・リンク

(^◇^)アトピー性皮膚炎の話


(~_~;)題名:アトピー性皮膚炎の話

アトピー素因の固体に発生しやすく、左右対称に生じる湿疹様変化である。末梢血好酸球増多・高IgE血症・特異IgE抗体の出現や皮膚血管反応の異常(白色皮膚描記症・アセチルコリン遅発蒼白反応など)がみられる。掻破などによって、伝染性膿痂疹、伝染性軟属腫・カポジ水痘様発疹症などの感染症に罹患しやすい。

 

症状

(1)乳児

年齢によってその臨床症状を変え、乳児期では滲出傾向の強い鮮紅色斑で始まり、頭部・顔面・頚部などから体幹・四肢へと拡大する。漿液性丘疹・落屑・痂皮などを伴うが、重症例ではびらん・浸潤などをきたす。

(2)小児

小児期になると鮮紅色調は薄れ、乾燥傾向・毛孔性角化・粃糠様落屑などが目立つようになる。ときには貨幣状湿疹様局面、痒疹結節などの散在性皮疹の多発をみる。慢性に経過し、完成された病巣では苔癬化が著明である。瘙痒があり、瘙痒はときに発作的である。皮疹は季節的消長を示すことが多く、増悪と軽快を繰り返すことが多い。

多くは思春期前に軽快するが、約10~20%の症例では存続あるいは、いったんよくなってから成人期になって再発する。

(3)成人

成人のアトピー性皮膚炎は皮疹の程度は重く、また顔面に好発しやすい。

 

診断

アトピーの診断基準は以下の通りである。

1.瘙痒2.特徴的皮疹と分布①皮疹は湿疹病変・急性病変:紅斑、湿潤性紅斑、丘疹、漿液性丘疹、鱗屑、痂皮・慢性病変:浸潤性紅斑、苔癬化病変、痒疹、鱗屑、痂皮②分布

・左右対側性

好発部位:前額、眼囲、口囲・口唇、耳介周囲、頚部、四肢関節部、体幹

・参考となる年齢による特徴

乳児期:頭、顔にはじまりしばしば体幹、四肢に下降

幼小児期:頸部、四肢屈曲部の病変

思春期・成人期:上半身(顔・頸・胸・背)に皮疹が強い傾向

3.慢性・反復性の経過(しばしば新旧の皮疹が混在する):乳児では2ヶ月以上、その他では6ヶ月以上を慢性とする。

*上記1,2および3の項目を満たすものを、症状の軽重を問わずアトピー性皮膚炎と診断する。そのほかは急性あるいは慢性の湿疹とし、経過を参考にして診断する。

 

治療

ステロイド剤あるいは免疫抑制剤(タクロリムス軟膏)の外用を行えば、大部分は軽快する。

 

看護

1)アセスメント

(1)全身状態

①瘙痒に伴うイライラ感

②慢性疾患に伴う精神状態(表情・言動の変化)

(2)皮膚症状

①皮膚の乾燥状態、皮疹の形態と分布部位、鱗屑の付着の程度と部位

②瘙痒の程度と持続時間、掻破の程度と部位、感染の有無と程度

(3)生活様式・習慣

①衣生活:寝具や衣類の素材、皺・縫い目・タグなどの刺激

②食生活:アレルゲンとなりやすい食品の有無、掻痒を増強させる食品の摂取状況、嗜好品(アルコール飲料・香辛料・甘味料)

③住生活:絨毯・畳の使用、寝具・寝室の状況、ダニの繁殖の原因となるもの(ぬいぐるみなど)の有無、寝室環境(整理整頓・清潔)

④睡眠:瘙痒による睡眠障害、熟眠感

(4)検査データ

①血液検査:好酸球数、血清総免疫グロブリン(IgE)値、アレルゲン特異的IgE抗体、乳酸脱水素酵素(LDH)値

②皮膚反応検査:貼付試験・単刺試験・掻破試験

(2)心理・社会的側面

①ボディイメージの変化に対する受け止め方

②医師からの説明(疾患・治療)に対する受け止め方

③家族の支援体制

 

2)看護目標

(1)疾患・治療に対する正しい知識を持ち、生活を振り返ることができる。

(2)治療を継続することによって、皮膚症状が落ち着いた状態に維持できる。

(3)瘙痒が緩和され、精神的安定がはかられる。

(4)夜間、良眠が得られる。

(5)ボディイメージの変化が受け入れられる。

 

3)看護活動

●薬物療法の援助:

長期にわたって薬物療法が行われ、皮膚症状の強いときにはステロイド外用薬が用いられる。

・ステロイド外用薬の作用や副作用について患者の理解度を把握して、処置時の状況(塗り方)を観察する。ステロイド外用薬を拒否する患者には、医師の指示に従い使用することで副作用を抑え、効果をあげるうえでたいせつなことだと説明する。

・皮膚症状がおさまったときは、保湿剤などを塗布するだけでもよい状態に保持できることを説明する。

・指示された外用薬は1日1回は塗るようにする。外用薬の量は、皮膚がしっとりとする程度。

・就寝前にシャワーなどで汚れをおとし外用薬を塗布すると、夜間安眠を得られやすい。シャワー浴後はやわらかいタオルで押さえ拭きし、肌がしっとりしている間に塗布するとよい。塗った後しばらくは裸でほてりをさます。

・保湿剤とステロイド外用薬を併用することが多いが、はじめに保湿剤から手掌全体を使って全身に伸ばしていく。そのとき、力を入れてこすったりしない。

・皮疹のある部分には綿棒あるいは指先でステロイド外用薬を塗布する。

・副作用をおさえるため、皮疹以外の部分にはあまり塗らない。(神経質になる必要はない)

・外用薬塗布後、木綿やガーゼの肌着を着用する。これには、①薬剤を皮膚に浸透させる、②びらん・浸潤面からの分泌物吸収、③外部刺激から皮膚の保護、④掻破の刺激から保護、⑤外用薬貼付時の固定などの利点がある。

・内服療法として抗ヒスタミン薬・止痒薬が用いられるが、眠気・倦怠感などの副作用への対処法を説明する。

・眠気が強いときには就眠前にかぎり服用させる。労働、学習への影響が懸念される場合は医師と相談し減量もしくは中止する。

・高齢者の場合、ふらついたり、ぼーっとしたりするため、事故防止に努める。

●生活様式の改善:

住環境については、ダニの発生を防ぐように心がけることが大切である。

・絨毯、畳に布団はダニを発生させやすくし、皮疹の悪化をもたらすためフローリングがのぞましい。

・防ダニ効果のある布団・シーツなどを用いる、ふけや食べかすなどダニのえさになるものはこまめに掃除するなどしてダニ発生を予防する。

・ダニの駆除には、掃除をこまめに行い、掃除機を使用する場合は窓の換気を行う。

・ダニの発生しやすい環境は、湿度70%前後、気温25~30℃といわれている。夏季はエアコンで室内温度を調整し、冬季には暖房を強くしすぎない。

●衣生活への援助:

・化学繊維、毛織物は皮膚を刺激し、絹は通気性・吸湿性はよいがアレルゲンとなることがある。

・木綿は通気性。吸湿性もよく、刺激が少ないのでアトピー性皮膚炎患者にはもっとも進められる繊維である。よって、肌着は木綿が望ましい。

・縫い目、タグが刺激となることもあるため、裏返しに着たり、タグはとる。

●環境の整備:

・室温が高いと血管拡張により瘙痒を引きおこすため、エアコンなどによって室温を調整する。(掻破予防のために長袖が着用できるほどの温度)

・湿度が高いときは除湿、低いときはドライスキンを誘発するため加湿する。

●清潔の保持:

・入浴は代謝促進、薬剤吸収を高める、副作用の出現を抑える、鱗屑・分泌物の除去、二次感染の予防、悪臭の除去、爽快感による瘙痒の緩和などの利点があるため、大切である。

・しかし、血管拡張によるヒスタミン放出による瘙痒の増強があるため、湯温はぬるめ(38~40℃)程度が適当である。

・皮膚を洗う際は、低刺激性の石鹸を使用し、浴あわ立てて皮脂膜まで取り去らないように、円を描く気持ちでなで洗いを心がける。

・古い薬剤を洗い落とす目的もあるため、皮膚にべとつきが残らないようにする。シャンプーや石鹸が残ると刺激となるため、きちんと洗い流す。

・ナイロン・ボディブラシ等は皮膚への刺激が強くドライスキンを増悪させ、瘙痒のためにごしごしと擦り、掻破による瘙痒の増悪と悪循環であるため、正しい方法を指導する。

・運動などにより発汗が著しい場合、汗が刺激となって瘙痒を引き起こすことがあるので、シャワー浴をすすめる。

・プールに入ったらシャワーで塩素を洗い流し、その後は外用薬を塗布したほうが望ましい。

●瘙痒の緩和:

・冷罨法は冷感を刺激して瘙痒の閾値を上げ、爽快感を得られる。

・瘙痒のある局所以外に、頭部を氷枕で冷やすと安眠への導入を図れる。

・瘙痒のある部分は、掻くよりたたくようにする。

●掻破の予防:

・皮膚を傷つけないよう爪は短く切る。

・睡眠中は無意識のうちに掻いても刺激が最小限になるよう、木綿の手袋をしたり、皮疹のある部位をガーゼ・包帯で覆うなどする。

・無意識に掻破することが多いので、掻いたときは家族や周囲の人に注意してもらう。

・瘙痒がある部位には、外用薬を塗りなおすのもよい。

●精神的援助:

・皮疹が他人の目につくことによるストレスは大きく、それにより瘙痒が誘発されることも多いため、できるだけ掻破を予防する。

・皮疹の悪化の悪循環を断ち切り、気長に治療を続けることで症状は改善されていくと説明する。

・学童に対し、学校の先生にも協力を得られるようにしたい。気分転換による感情のコントロールも大切である。

(´ρ` )参考文献

医療学習レポート.アトピー性皮膚炎


スポンサード・リンク