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(^◇^)腎不全の話


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腎不全とは

 腎不全とは、高度の腎障害のために生体の内部環境の恒常性を維持できなくなった状態をいう。本症は、短期間で急激な腎機能の悪化をきたす急性腎不全と、慢性の腎疾患が徐々に進行して腎機能の悪化をきたす慢性腎不全とに分けられる。

慢性腎不全とは

 慢性腎不全とは、いろいろな慢性腎疾患が徐々に進行して、あるいは急性腎不全が長期に遷延して腎障害が高度となり、腎臓による生体内部環境の恒常性が維持できなくなった状態をいい、多くは不可逆性で、通常、腎機能の回復は全く望めない。

病態アセスメント

 慢性腎不全は腎疾患の末期にみられる状態である。長い治療経過を経たあとに腎不全に陥る場合と、無症状のまま経過し、発見されたときには腎不全に陥っている場合とがある。症状は多彩であるが、自覚症状のないまま入院に至るものが1/3もあるといわれ、これが治療を遅らせる原因として、腎疾患対策上の問題とされている。
慢性腎不全は急性腎不全と異なり、その多くが不可逆性で、患者は生涯腎不全と共存することになる。そのため、安定している間は退院させ、社会復帰を促しながら経過を観察し、検査や問題のあるときに入院させる。治療の目標は、腎機能障害の程度に応じた安静と食事療法によって、失われた腎機能を補い、合併症を予防して残された腎機能を維持することが基本となる。腎機能障害が高度となり、尿毒症症状を呈する場合は透析療法が導入される。

原因

 慢性糸球体腎炎が70%と多く、近年では糖尿病性腎症が増加している。その他に多発性嚢胞腎、慢性腎盂腎炎、腎硬化症、SLE、痛風腎、妊娠腎、腎結核、閉塞性尿路疾患、薬物中毒などがある。

経過

 セルディンの分類によると、Ⅰ~Ⅳ期に分けられる。

Ⅰ期:腎予備力の低下

ネフロンの50%までが障害されているが、残存ネフロンで生体の内部環境は維持されている。

Ⅱ期:腎機能障害

機能ネフロンは50%以下で腎予備力がほとんどなく、日常生活の制限をはずすと悪化する。濃縮力が低下しているので、夜間多尿により代償している。

Ⅲ期:腎機能代償不全

狭義の慢性腎不全。腎濃縮力は完全に障害され、増悪因子により徐々に尿毒症へ移行する。

Ⅳ期:尿毒症

体内に蓄積した尿毒素による全身の中毒症状のため、放置すれば死に至る。

症状

 原因疾患による症状の他に以下の症状がみられる。

Ⅰ期:無症状

GFR(糸球体濾過値)は正常の50%

Ⅱ期:夜間多尿、疲労感、食欲不振

GFRは正常の50~25%、BUN~30mg/dl、クレアチニン~3mg/dl

Ⅲ期:尿量減少、浮腫、高血圧、貧血、出血傾向、全身倦怠感、疲労感、食欲不振、悪心

GFRは正常の25~10%、BUN~80mg/dl、クレアチニン3~8mg/dl、カリウム上昇、ナトリウム低下、リン上昇、

カルシウム低下、代謝性アシドーシス(軽度)

Ⅳ期:乏尿傾向

尿毒症症状

・全身症状:全身倦怠感、易疲労感、浮腫、貧血、出血傾向

・循環器症状:心不全、高血圧、不整脈

・呼吸器症状:チアノーゼ、呼吸困難、過呼吸、肺炎

・消化器症状:食欲不振、嘔気、嘔吐、口渇、便秘、下痢、吃逆、消化管出血

・神経症状:羽ばたき振戦、頭痛、昏睡、意識障害、痙攣、不安、不眠、末梢神経障害

・その他:皮膚乾燥、掻痒感、発汗減少、骨折、無月経

・検査データ:GFRは正常の10%以下、BUN80~100mg/dl以上、クレアチニン8~10mg/dl以上、

 UA上昇、代謝性アシドーシス、カリウム上昇、ナトリウム低下、リン上昇、カルシウム低下

検査

  • 血液検査
  • 血液ガス検査
  • 胸部X線写真
  • 心電図
  • エコー
  • CT
  • 腎スキャン・レノグラム

治療

 病期によって異なるが、保存的療法が中心となる。腎臓にかかる負担を最小限にし、残された腎機能が十分に発揮できるようにする。

Ⅰ期:過激な運動を避ける

   感染予防

   高血圧があれば塩分制限

Ⅱ期:活動制限-疲れない程度の活動

   感染予防-感染により腎不全が悪化することがある

   食事療法-高カロリー、低タンパク

   高血圧があれば塩分制限

   脱水を避け、尿量が1500~2000ml維持できるよう水分摂取する

Ⅲ期:安静-腎血流量を保ち、水・ナトリウムの排泄を促進し、浮腫や高血圧を軽減する

   保温-腎血流量の確保、末梢循環のために行う

   食事療法-高カロリー、タンパク制限、塩分制限、ときにカリウム制限

   薬物療法

   ・降圧剤-高血圧は糸球体高血圧を通じて腎不全の進行を促進するため投与する

   ・利尿剤-利尿作用および降圧効果目的で投与する

   ・尿酸生成阻害剤-腎からの尿酸排泄が低下しているため、高尿酸血症予防目的で投与する

   ・カリウム吸着剤-腸管内でイオン交換によってカリウムを吸着し、腸管からの吸収を防ぎ、カリウム排泄を促進するため投与する

   ・リン吸着剤-リンの吸収を抑制し、またカルシウムの補給にもなる

   ・重炭酸ナトリウム-代謝性アシドーシスが進行した場合、補正のために投与する

   ・活性炭-消化管からの尿毒性物質の吸収を抑制するため投与する

   ・緩下剤-水分摂取の制限に加え、各種吸着剤の服用のために便秘になることが多く、緩下剤を併用する

Ⅳ期:透析療法-末期腎不全における腎機能を部分的に代行する治療方法であり、人工膜を利用して体外循環を行う血液透析と、患者自身の腹膜を利用する腹膜透析(CAPD)がある

   腎移植-末期腎不全患者が透析療法から逃れうる唯一の治療法である

看護計画

Ⅰ.病態アセスメント

 慢性腎不全では、どのような経過をたどって腎不全に至ったかを把握し、末期腎不全へと進行する過程をできるかぎり食い止めるために、長期にわたって経過を追い、観察し続けていく。治癒することがなく徐々に悪化、進行し、自覚症状があまりなく、はっきりとした自覚症状が出るころは、末期腎不全となっていることを理解して援助する。

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