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(;・∀・)頭頚部の話


(~_~;)題名:頭頚部の話

1.顔面と頭蓋の前面観

頭蓋で触診、視診できる最高点である頭頂(点)vertexを確かめる。

眼窩上縁と眉弓(supraciliary arch)を触診する。

男の眉弓は女性、子どもよりも隆起している。

眼窩の縁をぐるっと触診する。

上下左右のどの縁がより隆起しているか。

内眼角(メガシラ)の皮下で内側眼臉靭帯(medial palpebral ligament)を触診する。

ここには眼輪筋(orbicularis oculi muscle)が付着する。

正中より4cmくらい離れたところで眼窩上切痕(supraorbital notch)を触診する。

この切痕を通る神経を圧迫して痛みが感じられたか。

骨格標本で見ると切痕ではなく孔となっているケースもある。

触診できないが、涙腺(lacrimal gland)、と涙嚢(lacrimal sac)を復習する。

鼻骨(nasal bone)と梨状孔の縁を触診する。

一方の外鼻孔に親指をいれて人指し指とではさみ、鼻翼の軟部と軟骨部を触診する。

左右の外鼻孔に親指で人指し指をいれて鼻中隔軟骨(cartilaginous septum)を触診する。

頬骨(zygomatic bone)を触診する。

この骨が眼窩縁を構成することを骨標本で確かめよ。

歯を噛みしめて咬筋(masseter muscle)を触診する。

この筋が被う下顎枝(mandibular ramus)と下顎角(angle of the mandible)を触診する。

耳下腺管(parotid duct)は触診できたか。

咬筋の上にある耳下腺(parotid gland)-触診できないが-から前方に続くこの管は、指先でころがして触診できるかもしれない。

下顎枝の後縁を上方にたどると耳介軟骨に達することを触診する。

外耳道に小指をいれ、顎を活発に動かしてみる。

下顎頭が外耳道軟骨をとおして触診できるだろう.

眼窩の後側方で,外耳の上方にあたる部分が側頭部だ.再び顎を活発に動かして,側頭部を占める側頭筋(temporalis muscle)を触診する.この筋がどこに停止するかを復習せよ.

上下の唇を親指と人指し指でつまみ,顔面動脈の枝である上唇動脈,下唇動脈(superior and inferior labial arteries)の拍動を触診する.

 

2.顔面筋

鏡をみながら,筋のあり場所を触診しながら次の顔面筋を同定してみる:

前頭筋(frontalis)-額の横シワをつくり,眉毛を挙げる.

眼輪筋(orbicularis oculi)-外眼角(メジリ)に「カラスの足跡」をつくる.

皺眉筋(corrugator supercilli)-眉根をよせる(眉間の縦シワ).

鼻根筋(procerus)-鼻根に横シワをつくる.

鼻筋翼部(鼻孔開大筋,dilator naris)-鼻をヒクヒクさせる.

耳介筋(前耳介筋,上耳介筋,後耳介筋)-耳介を動かせるか?

後頭筋(occipitalis)-前頭筋と後頭筋は帽状腱膜でつながって,後頭前頭筋となる.この筋を収縮させては頭皮を前後に動かせるか?

オトガイ筋(mentalis)-オトガイにエクボをつくる.

頬筋(buccinator)-口腔前庭に人指し指をいれ,食べ物を噛んだり,ラッパを吹いたりするときに収縮するのを感じとる.

 

3.口腔と舌

先に口腔前庭においた指で,下顎の第3大臼歯の後方で下顎枝の前縁を触れてみる.下顎枝の内側面で柔らかく盛り上がった内側翼突筋を触診する。

今度は,上顎の第3大臼歯の後方で上顎結節を触診する.この結節の後上方は側頭下窩で,そこには外側翼突筋,下顎神経(mandibular nerve)とその枝,顎動・静脈(maxillary artery and vein)がおさまっている.

鏡を見て,舌圧子(指)を適当に使って口腔内の次のものを観察する:

口腔前庭-馬蹄型の歯列弓(dental arch)外側の部分.

歯-鋏状咬合(上顎の切歯が下顎の切歯を被う)となっていることに注意せよ.

上顎と下顎の歯は1:2で噛み合っている.咬頭のかたちに注意する.

耳下腺管の開口-上顎の第2大臼歯に対する頬の粘膜に開いている.唾液が分泌するのが観察できたか?

固有口腔

舌の粘膜-舌背はザラザラで下面はスベスベ.なぜだろう?

舌下静脈(sublingual vein)-下面で両側性に青くみえる.

舌下ヒダ(sublingual ridge)-舌の両側の口腔底にある高まり.このひだには舌下腺の開口がたくさんあり,唾液がにじみでているかもしれない.

舌小帯(frenulum)-舌を上に上げると正中にみえる.そのどちらかの側に顎下腺管の先端が肉様の乳頭に移行している.

若いヒトでは口蓋扁桃(palatine tonsils)が口峡(fauces)の両側で簡単に見分けられる.口峡は口腔と咽頭を境している.口蓋から舌に,口蓋扁桃の前方を,走るヒダが口蓋舌弓(palatoglossal fold)だ.

 

4.眼臉

鏡を覗きながら,また相棒の目を見ながら,対応する眼臉の縁が平らであることに注意する.ただし,縁の内側1/5は丸く,毛がない.

内眼角(メガシラ)は涙湖という三角形の部で,その外側を結膜の三日月形の自由縁-結膜半月ヒダ(plica semilunaris)-で境されている.

下眼臉をそっと引き下げ,その内側の先端の,針でついたような, 涙点(punctum lacrimalis)を観察する.それは涙小管(canaliculus lacrimalis)の開口であり,涙小管は涙嚢に続く(触診できない).上眼臉でも同様に涙点が観察できる.

睫毛(マツゲ,cilia)は2,3列に不規則に生えている.眼臉結膜を通して垂直に走る黄白色のスジ-臉板腺(tarsal gland)-が見えるだろう.

 

5.顔面と頭皮の皮神経

三叉神経(trigeminal nerve)の眼神経(ophthalmic nerve,V1),上顎神経(maxillary nerve,V2),下顎神経(mandibular nerve,V3)と第1,2頚神経の枝が支配する領域を復習する.

 

6.首の前部と外側部

(1)正中部

顎を上げ,正中線上をオトガイから頚切痕まで指でたどりながら次のものを触診する:

軟部組織である口腔底は舌骨上筋群(suprahyoid muscles)とその上部の舌で構成される.

口腔底と首の境で固い舌骨(hyoid bone)を触診する.親指と人指し指で水平にU字形のこの骨をつまんで,左右に振り動かしてみる.唾を飲み込んでみよ.舌骨はどのように動くか?

甲状軟骨(thyroid cartilage,のどぼとけ,Adam’s apple)が唾を飲み込むときに動くことに注意せよ.この軟骨の下部を爪でやさしく探り,3~4個の気管軟骨(tracheal cartilage)を触診する.親指と人指し指でこの軟骨をつまんで唾を飲み込んでみよ.甲状腺(thyroid gland)は通常は触診できないが,峡部が気管を横切っている.

(2)外側部

頚切痕での気管の外側で胸鎖乳突筋(sternocleidomastoid)の腱が容易に触診できる.この筋より前が前頚三角(anterior triangle of the neck)で後ろが後頚三角(posterior triangle of the neck)だ.この筋は上方に走り外耳の後ろの乳様突起(mastoid process)に続く.この筋を浮き出させてみよ(顔を上げ,顔をねじる反対側に手で抵抗を加えてみる).

乳様突起と下顎角の間で,環椎横突起(transverse process of the atlas)の先端を触診してみよ.

(3)後頚三角
後頚三角の頂点は耳の4cmほど後ろで,底は鎖骨の中1/3にあたる.胸鎖乳突筋と僧帽筋が斜辺をつくる.

副神経外枝(脊髄根)が胸鎖乳突筋の深部より後頚三角の上部に出て筋膜の中を走り,鎖骨のすぐ上で僧帽筋の深部にもぐり込んでいる.

第2,3頚神経の知覚枝は,副神経が後頚三角に入るあたりから,耳,首の前・外側部にわたる広範囲に放散している.これらの神経は小後頭神経(lesser occipital nerve),大耳介神経(great auricular nerve),頚横神経(transversus colli nerve),鎖骨上神経(supraclavicular nerve)だ.鎖骨上神経は第2肋骨の高さまで下がり,胸壁の皮膚知覚を支配している.

口腔,扁桃,咽頭などを潅流するリンパ節が感染後に肥大しているときは後頚三角で触診できるかもしれない.

頚部の大血管は,鎖骨や胸鎖乳突筋に邪魔されて触診できない.

皮静脈は,しかし,非常にはっきりと観察できる.とくに, 外頚静脈(external jugular vein)は胸鎖乳突筋を斜めに横切り,鎖骨の直上で深部に潜って行く.

横隔神経(phrenic nerve)が胸鎖乳突筋の下端深部を下方に走っている.そして深部にあり,第1肋骨の上面に付着する前斜角筋(scalenus anterior muscle)の表面を下行する.

第1肋骨の上面と胸鎖乳突筋の付着部にはさまれて鎖骨下静脈(subclavian vein),鎖骨下動脈(subclavian artery),腕神経叢(brachial plexus)がある.第1肋骨の傾斜のためにこれらの構造物は前後というよりもむしろ、静脈が下方で上下にVAN(vein, artery, nerve)という順で配列している.

静脈は完全に鎖骨の裏側に位置する.

第1肋骨頚の前方で胸膜頂(pleural cupola)の直上に頚胸神経節(cervicothoracic sympathetic ganglion,星状神経節stellate ganglion)がある.

星状神経節ブロックのとき,注射針を鎖骨中点の上に置き,後方かつ内側に隆椎に向かって進入させ,第1肋骨頚に当るまで進める.

総頚動脈(common carotid artery)は完全に胸鎖乳突筋に被われる.甲状軟骨の上縁の高さで内・外頚動脈(internal & external carotid artery)にわかれる.それらの拍動は下顎角の下方で触診できる.外頚動脈の次の枝の拍動は容易に触診できる:

浅側頭動脈(superficial temporal artery)-コメカミの部で拍動を触診する(老年の痩せた人では目で見える).
顔面動脈(facial artery)-下顎体を横切り,咬筋の前面で顔面に入る.

口角の2cmほど後ろの頬を親指と人指し指でつまんで,拍動を触診する.

外耳で次の主な部分を観察する(図の右は耳介軟骨).

 

7.頭頚部の後ろ

乳様突起を触診する。

後頭部を正中線にそって下方に指で探っていくと,外後頭隆起に出会う.そこから左右に伸びる線が上項線(superior nuchal line)だ.この線の下方に後頭下筋群がある.

首を強く前に曲げ,首の後ろの正中線上で項靭帯(ligamentum nuchae)を触診する.この靭帯は強固なため,その深部には椎骨の棘突起があるが明確に触診できない.

さらに下方に下がって,隆椎(vertebra prominens)の棘突起を触診する.

これは第7頚椎の棘突起であるが,前述のように,人によっては第1胸椎の棘突起のほうが飛び出していることもある.

後頭下部の両側の厚い筋は, 僧帽筋(trapezius)に被われている頭半棘筋(semispinalis capitis)と頭板状筋(splenius capitis)だ.僧帽筋の前縁を下前方にたどると鎖骨の外側に達する.この前縁は後頚三角の後縁をつくることを復習する.

 

8.頭蓋の内部

中頭蓋窩での中硬膜動脈の前枝はプテリオン(pterion)の深部に位置する.すなわち,頬骨弓から2横指ほど上方で,眼窩後縁より1親指ほど後方の交点の深部である.

プテリオンは大脳半球の外側溝(lateral sulcus)の位置をもマークする.外側溝は頭頂の後ろ1cmから始まり前下方に走り,外耳道の5cm上方にまで達している.


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