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(^o^)腹部の話


(*~▼~)題名:腹部の話

腸骨稜(iliac crest):全長にわたり触診できる。

上前腸骨棘(anterior superior iliac spine):手を腸骨稜に当て、指で押し下げたり、引っかけたりしてみる。指先を外側、上方、後方に押しつけてみる。

ヤコビーの線(Jacoby’s line):左右の腸骨稜の最高点を結ぶ線。第4腰椎棘突起を横切る。この線はX線による。成人では、脊髄(spinal cord)の下端は第2腰椎(L2)である。

上後腸骨棘(posterior superior iliac spine):第2仙椎のレベルでのえくぼ(ビーナスのえくぼ)。この部はクモ膜下腔の最下端である。

恥骨結合(symphysis pubis):恥骨結節(pubic tubercle)、恥骨稜(pubic crest)は分かったか?

鼡径靭帯(inguinal ligament):通常は触診できない。ときとして男性では内側部が触診できる。

 

●腹直筋(rectus abdominis muscle)

白線(linea alba):しばしば溝状に見える。

外側縁:恥骨結節から上方にカーブして、正中線から手幅ほど離れたことろで第9肋軟骨と交わる。さらに第5肋骨肋軟骨結合(costochondral junction)まで伸びる。

 

●内・外腹斜筋(internal / external oblique muscle)

外腹斜筋の肉様部と腱膜部の境は、上前腸骨棘から上内側方にカーブして腹直筋外側縁が肋骨縁と交わる線上にある。内腹斜筋の線維の走行は、上前腸骨棘の上方と下方でどの様になっているか?

 

●鼡径管(inguinal canal)

深鼡径輪(deep inguinal ring):鼡径靭帯の中央部で1横指上方にある。

浅鼡径輪(superficial inguinal ring):恥骨結節の直上にこの輪の中心がある。男性では精索(spermatic cord)が恥骨結節をおおっている。男性では陰嚢(scrotum)を浅鼡径輪に押し込むことが出来る。

 

●下腹壁動脈(inferior epigastric artery)

外腸骨動脈(external iliac artery)から分かれ臍に向かうが、腹直筋の後方で外側1/3のところを上行する。

鼡径三角(inguinal triangle):この動脈の内側。直接ヘルニアの発生部位。この動脈の外側は浅鼡径輪で、こちらは間接ヘルニアの発生部位。

 

●第10胸神経(10th thoracic nerve)

臍にむかう。この神経支配帯(dermatome)は第10肋間隙から内側下方に向い臍に至る。第7、8、9胸神経の支配帯は臍より上方で、第11、12胸神経と第1腰神経の支配帯は臍より下方である。第1腰神経は恥骨部まで伸びている。

 

●幽門横断面(transpyloric plane)と臍横断面(transumbilical plane)

幽門水平面の高さはL1とL2の椎間円板に相当する。
(a) 正確には、胸骨上縁と恥骨結合上縁の中点
(b) 簡単には、胸骨剣結合と臍の中点
臍横断面の高さはL3とL4の椎間円板に相当する。

 

●食道

Th10の高さで横隔膜を貫く、すなわち、第7、8肋軟骨の高さで正中面のちょうど左である。

 

●幽門(pylorus)と十二指腸(duodenum)の上部

幽門横断面上で正中面のちょうど右に位置する。胃の小弯(lesser curvature)は上の食道とここを結ぶカーブに相当する。

 

●十二指腸空腸曲(duodenojejunal junction)

幽門横断面のちょうど下で,正中面のちょうど左に位置する。十二指腸の両端はそんなに遠く離れていない。
十二指腸が腹大動脈を横切るところでは、十二指腸は下腸間膜動脈の起始部を被っている。下腸間膜動脈は臍の2cmほど上方で分岐する。

 

●マックバーネイの点(McBurney’s point)

右の上前腸骨棘と臍を結ぶ線上で外側1/3の点。この奥には虫垂(verniform appendix)があり、直上には回盲口(iliocolic orifice)がある。

 

●腸間膜根(root of the mesentery)

これは十二指腸空腸曲から回盲口まで斜めに走る。

 

●胆嚢(gall bladder)

胆嚢の底(fundus)は肋軟骨の下方で腹直筋の右の外側縁の位置にある(通常は触診できない)。胆嚢の体と頚の下方には十二指腸の上部と横行結腸(transverse colon)がある。横行とはいうものの、むしろU字形に垂れ下がり、ときには骨盤にまで達する。

 

●肝臓(lever)

右の(中)腋窩線(mid-axillary line:体幹の前正中線と後正中線の中間、midlateral line)上で7、8、9、10、11肋骨と向い合って位置する。右の乳頭の直下を横切り、正中線を越えて左の乳頭のやや離れた下方に達する。胸骨剣結合の高さの正中面上では、心臓があるために、押し下げられている。鋭い下縁は幽門横断面上で胃の幽門、胆嚢の底を横切る。正常の肝臓ではこの下縁は触診できない。

 

●脾臓(spleen)

左の第9、10、11肋骨のずっと後方に位置する。腋窩線より前方にでることはない。だから、正常の2~3倍にふくれない限り触診できない。

 

●腹大動脈(abdominal aorta)とその分枝

腹大動脈はTh12とL1の間の椎間円板の高さ(幽門横断面の椎骨一つ分上方)で腹腔に入り、L4の高さ(臍のやや下方)で総腸骨動脈(common iliac artery)に分かれる。やせた人でおなかを十分にリラックスできれば拍動を簡単に感ずることができる。総腸骨動脈と外腸骨動脈(external iliac artery)は腹大動脈の分岐点(L4)から鼡径
中点(上前腸骨棘と恥骨結合を結ぶ線の中点)までのカーブ線上に位置する。外腸骨動脈が下肢に向うこの点は深鼡径輪(鼡径中点より1横指上方)のちょうど内側にあたる。内腸骨動脈(internal iliac artery)は上で述べたカーブ線の上方1/3のところで骨盤(小骨盤pelvis minor、真骨盤true pelvis)に入る。外腸骨静脈(external iliac vein)と総腸骨静脈(common iliac vein)は同名の動脈の二股分岐の内側にある。下大静脈(inferior vena cava)は2~3cmの幅を持ち、腹大動脈の右に位置する。始まりはL5の高さだ。腹腔動脈(celiac trunk)は大動脈が腹腔に入ってから、Th12とL1の間の椎間円板の高さで分岐する。横隔膜の脚(crura)がこの動脈に跨っている。腹腔神経叢(celiac plexus)がこの動脈にまとわりつき、腹腔神経節(celiac ganglion)がその神経叢の中にある。この神経叢からは両側の副腎(髄質)に神経が伸びている。

 

●副腎(suprarenal / adrenal gland)

正中面からほど遠くなく、Th12とL1の高さに位置する。腎臓の上端はTh12の高さにまで達していることになる。

 

●膵臓(pancreas)

膵臓は胃、幽門、十二指腸、十二指腸空腸曲、空腸、左結腸曲(left colic flexure)に取り囲まれている。膵臓はC字形をした十二指腸にはまりこみ、そこから左の腎門(hilus of the kidney)をやや上行しながら横切り、脾門(hilus of the spleen)に達する。腹腔動脈が膵臓の上縁にあるから、正中面での膵臓の上縁の高さはTh12とL1の間の椎間円板に相当する。脾動脈(splenic artery)が上縁に沿って左方に走る。肝動脈(hepatic artery)は上縁を右方に走り、ついで上方にいき肝門(porta hepatis)に入る。
19.上腸間膜動脈(superior mesenteric artery)
腹腔動脈の直下で分岐する、すなわち、L1の高さ(幽門横断面の直上)。この動脈は左腎静脈(ほぼ幽門横断面の高さ)を跨いで上から押えつけている。

 

●腎臓(kidney)と尿管(ureter)

左右の腎臓の下端は臍横断面の直上にある(L3の上方部分)。上端は副腎に達し(Th12~L1)、腎門は幽門横断面より少し下方になる。肝臓の影響で右は左よりもやや下がっている。(注意:腎臓は第12胸椎、第12肋骨にまで達し、L1、L2の横突起の前方に位置することになる)尿管は正中面から約3cm離れて、腎門から下降し、外腸骨動脈を横切る。

 

●精巣(卵巣)動脈(testicular / ovarian artery)

腎動脈のやや下方で分岐する。精巣動脈は深鼡径輪、鼡径管を抜け精巣に行く。卵巣動脈は外腸骨動脈を横切ったあと骨盤腔の両壁に張り付いている卵巣に行く。

 

●膀胱(urinary bladder)

からっぽのときは、壁側腹膜は膀胱と恥骨結合の間に入り込み恥骨結合の裏打ちをする。満タンのときは、このルーズな腹膜は恥骨結合のやや上方まで引きはがされる様になる。こうなると恥骨の上方で膀胱を触診できる。

 

●腎臓、尿管を背中に投影

手術のときなど腎臓は背中側からアプローチする。その下端は腸骨稜からおよそ1横指上方で、上端は第12肋骨の上方にある。尿管は幽門横断面(L1、L2間の椎間円板の高さ)上で腎門から起こり、横突起の先端の前方(正中線から3~4cmの距離)を下降する。

 

●肝臓と横隔膜を背中に投影

肝臓の上面の高さは左右の肩甲骨の下角(左はよれよりちょっと下方)のレベルにある。正中線上では第8胸椎棘突起の高さに相当する。横隔膜は肝臓の上面を反映するので、上のレベルに相当する。

( ̄◇ ̄)参考文献

医療学習レポート.腹部


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