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(`・ω・´)慢性心不全と運動療法の話


「慢性心不全と運動療法」の画像検索結果

(^_-)題名:慢性心不全と運動療法の話

慢性心不全(Chronic Heart Failure:CHF)は心疾患における終末病態とされ、重症化すればその予後は極めて不良である。

本邦における慢性心不全患者の平均年齢は70歳を超えており、日本循環器学会におけるガイドラインによると、慢性心不全とは「慢性の心筋障害により心臓のポンプ機能が低下し、末梢主要臓器の酸素需要量に見合うだけの血液量を絶対的にまた相対的に拍出できない状態であり、肺、体静脈系または両系にうっ血を来たし日常生活に障害を生じた病態」と定義され、付随する労作時呼吸困難、息切れ、尿量減少、四肢の浮腫、肝腫大などの症状の出現により生活の質的低下(QOL低下)が生じ、日常生活が著しく障害される臨床症候群とされている。

病態の進展には、交感神経系やレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系(RAA系)の亢進が寄与していることが明らかとなってきている。

これら心筋障害と末梢骨格筋での悪循環が複合的に作用して病態増悪を促進させ、労作時における呼吸困難感や易疲労感により運動耐容能低下を引き起こし、患者の生活機能やQOLを著しく低下させる。

これら運動耐容能低下や運動時呼吸困難感(換気亢進)は慢性心不全における強力な予後規定因子とされており、慢性心不全の病態を反映する重要な因子として考えられている。

近年、運動療法による心不全病態関連因子(血管内皮機能、自律神経機能、炎症性サイトカインなど)の改善効果、およびQOL・心不全長期予後改善効果が報告されている。

現在、慢性心不全に対する運動療法は、アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACEI)、アンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)、β遮断薬などの薬物治療や、植込み型除細動器(ICD)・心室再同期療法(CRT)などのデバイス治療と並び、慢性心不全の治療ガイドラインにおいてClass1(実施が承認される)の治療法として推奨されている。

慢性心不全において下肢筋力は生命予後に関連する因子との報告があり、運動療法による骨格筋機能改善を介した病態改善効果が存在するものと考えられている。

AACVPR(American Association of Cardiovascular and Pulmonary Rehabilitation)による心疾患患者のリスク層別分類において、心不全は左室駆出率(LVEF)低下(<40%)、心筋虚血、重症不整脈と同様に高リスク群に分類されるが、心不全増悪徴候の有無については、①自覚症状(倦怠感持続、前日の疲労感の残存、同一負荷量におけるBorg指数2以上の上昇)、②体重増加傾向(1週間で 2kg 以上増加)、③心拍数増加傾向(安静時または同一負荷
量における心拍数の10拍/分以上の上昇)、④血中BNP上昇傾向(前回よりも100pg/ml以上の上昇)、などを確認する。

最近では、心リハの「疾患管理プログラム」としての役割が注目されており、これまでにも運動療法、心不全モニタリ
ング、患者教育を組み合わせた心リハプログラムによる運動耐容能改善、QOL改善、再入院率低下の効果が報告されている。

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(・.・;)参考文献

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