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(・∀・)感覚検査の話


(^ω^)題名:感覚検査の話

●感覚の障害

普段、意識する事はあまりないが、感覚機能は日常生活や動作において種々の役割を成している。

感覚障害と動作障害の例は以下の6つがある。

末梢神経損傷は切り傷、刺し傷、鈍力による圧迫・過伸展などによりおこる。

感覚障害のおこる範囲は損傷された神経の支配領域があるので、デルマトームを知っておく必要がある。

中枢神経疾患による間核障害は大脳の感覚中枢と中枢神経の伝導路の障害によっておこるので、デルマトームが目安になる場合と(脊損)ならない場合(CVDやCP)がある。

障害

探索・識別機能の障害 ①襟元のボタンや背中のファスナーな、下衣のズボンのポケットに入っている物など、視覚が届かないところでは、物体の位置や方向がわからない②物体の材質、大きさ、形状、重量が識別できない
手のかまえの障害 ①物を把握するための適切な手のかまえがつくれない②ポケットや容器の中にうまく手を入れることができない
把握動作の障害 ①持っている物体を落としてしまう②変形しやすい、壊れやすい物を把握することが困難で常に過剰な力で握ってしまう
物体を移動させる機能の障害 ①把持した物体を移動させると、途中で落としてしまう②手の向きを変えた途端に物体を落としてしまう
運動調節機能の障害 ①ゆっくりとした運動ができない②運動を何度も繰り返すことができない

③動作が拙劣になる

防御感覚(痛覚・温度覚)の障害 ①手に擦過症や外傷、熱傷を受けやすい②創傷がなかなか治癒しない

 

●感覚評価の意義

①感覚フィードバック系の障害レベルを決定するとともに、動作障害を感覚機能の面から判断する

②損傷部位、障害の範囲、程度を調べる

③末梢神経では神経損傷の推移と経過を知る

④火傷や褥瘡など患者の日常面での安全管理や二次的合併症を予防するための情報とする

⑤手の感覚機能の実用性を調べる

⑥感覚再教育の適応と治療計画を決定する

 

●感覚神経の伝導路

表在感(温度、痛覚、識別力のない触覚)

表在覚の経路は、第1ニューロンが後根から脊髄後角に入った直後にバトンタッチ。

第2ニューロンが脊髄前交連にて交叉し対側に脊髄視床路を構成し、視床まで一気に上行した後バトンタッチ。

第3ニューロンが中心後回へ。

前側索:内側 C →T→L→S 外側

表在覚:①後根から脊髄後角 → ②脊髄交連で交叉し対側に脊髄視床路を構成し視床へ →③中心後回

 

深部覚(位置、振動、圧覚、識別力のある触覚)

深部覚の経路は、第1ニューロンが後角でバトンタッチせず同側の後索を一気に上行し、延髄下端の後索核に到達したところでバトンタッチ。

第2ニューロンが毛帯交叉で交叉し対側に内側毛帯を構成し、視床まで上行した後、バトンタッチ。

第3ニューロンが中心後回へ。

後索:内側 S → L → T → C 外側

深部覚:①同側の後索を上行し延髄の後索核 →②毛帯交叉で交叉し対側に内側毛帯を構成し視床へ →③中心後回

 

●感覚検査の優先順位

末梢神経損傷

損傷を受けた末梢神経の支配領域に沿って、以下の2つを検査する。

また感覚障害が著名な場合、術前・術後の損傷状態、および回復状態をみるため

・痛覚および温度覚のいずれか

・動的二点識別覚

 

中枢神経疾患

感覚に関する訴えがなくても、下記は簡便にできるスクリーニング検査として実施する(検査しないと気づかない場合がある)。

・防御感覚・・・温度覚か触覚(侵襲刺激の少ない検査から)

・識別感覚・・・動的二点識別覚(回復状態がよければ立体覚の検査を行う)

・深部感覚・・・母指探しテスト(関節定位覚)(上肢が空間のどこにあるかわかることは、就寝中での体の下への巻き込みなどの危険を回避することにつながる)

 

●テスト方法

①開眼して対象者が理解するまでデモンストレーションを交えて説明する

②原則的には開眼で、健側→患側で答え方を練習する

③テストは閉眼かアイマスクを利用する。

④健側→患側と刺激子、違いがあるか、どんな感じかなどを指示した方法で回答させる

 

●記録

検査結果は一般的に以下のどれかで記載する。

・正常

・鈍麻

・脱失

・過敏

・異常感覚

 

表在感覚

●触覚

検査器具:筆、綿棒、脱脂綿、紙

検査法:

閉眼させ圧迫しないように、四肢では長軸方向に、胸部・腹部には肋骨に平行に常に同じ長さを刺激する。左右対称部位を比較する。検査の順序は、頭部、頸、上肢、体幹、下肢の順に進める。顔は口の周囲は必ず行う。

時には実際に触れないで答えさせる。またどんな感じか言わせる。

健側でまず行い、「これを基準として10とします」次に麻痺側で行い「さっきの10に対して、どれくらいですか?」と実施。

 

●痛覚

検査器具:ピン、針

検査法:

軽く刺激しすぐに答えさせる。遅れて答える場合は遅延痛覚といい、はじめは単に触った感じだが2~3秒遅れて痛みを感じるもので脊髄癆患者の下肢にみられる。

大まかに行い、顔と上肢、上肢と下肢、さらに上下左右を比較しながら障害部位を決定していく。刺激を強くしたり弱くしたりして障害の範囲を決定する。

痛覚鈍麻の際は障害部位から正常部位へと進め、痛覚過敏の場合はその逆が障害の範囲を特定しやすい。意識障害や言語障害があり、応答できないときは刺激を強めにして手足の動きや顔をしかめる反応を見て判断する。

 

●温痛覚

検査器具:試験管、クリッカー

検査法

温水(40~45℃)と冷水(10℃くらい)を入れた試験管などを用意し、刺激する面をいつも一定にするように3秒くらい皮膚に密着させる。

左右対称に刺激を与え、「温かい」、「冷たい」かを答えさせる。

温度を高くしすぎても低くしすぎても痛みと感じてしまう。

試験管の表面は濡れていないように注意し、温度が変化しないように大きめの試験管を用意する。

老人や末梢循環不全の患者は神経障害がなくても温度覚鈍麻を認めることがあるので注意する。

 

深部覚

●運動覚

検査法:

はじめは開眼させておき、検査する指の側面を検者の母指と示指でつまみ、よく分かるように大きく動かし、患者にそれをみさせ、手指を背屈したときには「上」、掌屈させたときいは「下」と答えるように指示し、次に閉眼で行う。回数検査を行い何回正しかったかを出す。

はじめはゆっくりとごくわずかに動かし、それでも分からないときは、動かし方を大きくしたり、速くしたりして変化させ、左右を比較する。手足の関節覚に障害があれば他の大関節も行う。

 

●位置覚

検査法:

患者を閉眼させ四肢の関節を他動的に一定の位置におき、患者にその位置を言わせるか、反対側の上下肢で真似させて関節の位置を知る。

 

●振動覚

検査器具:C音叉

検査法:

C音叉を振動させて、鎖骨、胸骨、脊椎棘突起、上前腸骨棘、膝蓋骨、脛骨外顆などに当て、振動を感じるかどうかを聞く。振動が止まったときに「ハイ」と答えさせ、検者が感じている振動の止まった時間と比較して判定する。また「ハイ」と言わせたら直ちに反対側(健側)に音叉を当てる。健側ではまだ振動を感じるようであれば、その反対側が明らかに減弱していることが確認できる。

50歳以上の高齢者の下肢では、特に気質的な障害がなくても減弱していることがある。

 

複合感覚

●2点識別覚

検査器具:コンパス、ノギス、スピアマン式触覚計

検査法:

皮膚の2点を同時に触れたり、1点を触れたりする。2点で触れたと感じたときは「2」、1点で触れたと感じたときは「1」と答えるように教える。はじめは開眼で試み、次に閉眼で検査をする。閉眼時の2点間の最小限の距離を測る。

2点の刺激は体の長軸に沿って行い、同時に触れるようにする。

2点と1点の刺激を混ぜながら10回位検査をする。

正常値:口唇2~3㎜  指尖3~6㎜  手掌・足底15~20㎜

手背・足背30㎜  脛骨面40㎜  背部40~50㎜

 

(。-∀-)参考文献

医療学習レポート.感覚検査


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