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(*゚∀゚*)意識障害と評価の話


(^O^)題名:意識障害と評価の話

1.意識障害の概要

A.定 義

脳幹網様体賦活系または大脳皮質を含めた神経細胞の可逆性の障害による、脳活動の低下状態(刺激に対す

る反応性の低下・消失状態).意識水準の低下(意識混濁)と意識的経験の変化がこれにあたる。

B.原 因

意識障害は以下の原因で起こる。

①広汎な大脳半球障害:外傷、大脳変性疾患、脳血流の遮断、脳の低血糖、中毒性疾患、代謝障害

②一次性脳幹障害:脳幹病変・外傷によるもの

③二次性脳幹障害:脳幹以外の病変が脳ヘルニアにより二次的に脳幹障害をきたすもの(テント上占拠病変)

④大脳皮質の機能異常:異常な放電(てんかん)など

C.意識障害を起こす疾患

①髄膜刺激症状を伴う疾患:くも膜下出血、髄膜炎

②脳局所症状を伴う疾患:脳外傷、高血圧性脳出血、脳梗塞、脳腫瘍、脳膿瘍

③神経学的異常を伴わない疾患:てんかん、ショック、感染症、代謝障害、薬物中毒、高血圧性脳症

 

2.覚醒とは

自分自身のことや自分の周囲の状況を正しく認識していて、環境に応じて適正に対応できる状態(意識清明)。

臨床場面では以下の状態をいう。

①刺激しなくても開眼し、瞬きしている。

②開眼できなくても、簡単な質問に対してはい・いいえなどの返答が可能。

③開眼も返答もしないが、他者の指示に対して適正な対応が可能。

 

3.意識障害の程度分類(Mayo clinicの分類)

A.深昏睡(deep coma)

いかなる刺激にも反応しない状態。全ての反射・反応は消失し、筋は弛緩、排尿・排便失禁状態。呼吸は不

規則で脈拍促拍、血圧は低下しており、死の一歩手前。

B.半昏睡(semicoma)

痛み刺激に反応する状態。痛み刺激により反応・自発運動がみられる。排尿・排便失禁状態であるが種々の

反射・反応は存在する。

C.昏迷(stupor)

痛み刺激や大声での呼びかけに反応し、開眼・手足を引っ込めるなどの逃避運動をおこなう状態。失禁は時

折起こるが、頻回の刺激により簡単な質問や指示に応答することもある。

D.傾眠(somnolence)

刺激により覚醒するが、刺激がなければ眠り込むような状態。自発的の発語・自動運動がみられ、呼びかけ

に対して正確に応答できる。錯覚・譫妄・妄想などを伴う。

E.錯乱(confusion)

外界の状況を認識したり理解する能力が低下、反応も軽度障害されている状態。命令や刺激による応答は正

常なこともある。見当識障害、運動過多などを示す。

 

4.特殊な意識障害

A.植物状態

B.失外套症候群

C.無動性無言

D.Locked-in症候群(閉じ込め症候群)

 

意識障害と診断

1.診断の進め方

意識障害は多様な病態で起こるため、疾患によっては迅速な診断と処置が必要とされる。

 

2.意識障害の有無の評価

軽度の意識障害ではJCS、重度の意識障害ではGCSが用いられる。

 

3.意識障害の程度の判定

意識障害の程度は疾患の重症度と相関する。麻痺・言語障害などの局所の神経脱落症状の診断に加えて正確に

判定する(予後予測に重要)。

 

4.意識障害の推移

意識障害が進行的に悪化する場合、重大な異変が脳内で進行していることを示す。意識障害の推移によって脳

内での障害の状況が推測可能。

 

5.意識障害の原因の究明

救急処置を行った後、家族・付添人から以下の点を問診、各種の検査に移る。

A.発症周辺の状況

B.既 往 症

頭部外傷、高血圧症、肝疾患、糖尿病、腎疾患、肺疾患、心疾患、耳鼻科的感染症、内分泌性疾患、薬物嗜好、その他

C.現 症

呼吸、脈拍、血圧、体温、口臭、姿勢と体位

D.神経学的検査

瞳孔、共同偏視、髄膜刺激症状、眼底、痛覚検査、運動機能検査、反射

E.臨床検査

尿検査、血液検査、髄腋検査

F.補助検査

CT、MRI、脳波、誘発脳波、その他

 

6.意識の変容

認知・思考が正常と異なり、歪められ、混乱し、身体反応も抑制がとれ興奮した状態(意識的経験の変化)が

軽度の意識水準の低下のうえに現れること。譫妄・朦朧状態など(高齢者では全身疾患の初期症状として出現

することもあるため注意)。

 

7.意識障害と鑑別を要する状態

痴呆など(痴呆に移行する際の通過症候群)。

 

意識障害と評価

1.JCS:Japan coma scale(3-3-9度方式)

覚醒状態により3群に分類、次に各群を各種刺激に対する反応で3段階に分類、全体で9段階に分類する。不

穏状態があればR(restlessness)、失禁があればI(incontinence)、無動性無言があればA(akinetic mutism、

apallic state)をそれぞれ数字の後につける(100-I、20-RIなど)。

 

Ⅰ.刺激しないでも覚醒している状態(1桁で表現)delirium、confusion、senselessness 1.だいたい意識清明だが、今ひとつはっきりしない
2.見当識障害がある
3.自分の名前・生年月日が言えない
Ⅱ.刺激により覚醒、刺激をやめると眠り込む状態(2桁で表現)stupor、lethargy、hypersomnia、somnolence、drowsiness 10.普通の呼びかけで容易に開眼する.合目的的な運動(例えば右手を握れ、離せ)をするし、言葉も出るが、間違いが多い
20.大きな声または体を揺さぶることにより開眼する.簡単な命令に応ずる、例えば離握手
30.痛み刺激を加えつつ呼びかけを繰り返すとかろうじて開眼する
Ⅲ.刺激をしても覚醒しない状態(3桁で表現)deep coma、coma、semicoma 100.痛み刺激に対し、払いのけるような動作をする
200.痛み刺激で少し手足を動かしたり、顔をしかめる
300.痛み刺激に反応しない

 

2.GCS:Glasgow coma scale

言語や疼痛刺激に対する開眼反応・言語反応・運動反応の3項目について、その反応性をスコアの合計(E+V+M)

により評価(15点満点、最低3点)。

 

観察項目

反応

スコア

開眼 eye opening 自発的に開眼 spontaneous

4

音声により開眼 to speech

3

疼痛により開眼 to pain

2

開眼しない nil

1

最良言語反応 verbal response 見当識あり orientated

5

錯乱状態、会話混乱 confused conversation

4

不適当な言葉、言語混乱 inappropriate words

3

理解不能な声 incomprehensible sounds

2

発語しない nil

1

最良運動反応 motor response 命令に従う obeys

6

疼痛部認識可能 localises

5

四肢の逃避反応 flexes withdraws

4

四肢の異常屈曲反応 abnormal flexion

3

四肢の伸展反応 extends

2

全く動かない nil

1

(*≧∀≦*)参考文献

医療学習レポート.意識障害と評価


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