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(*^_^*)緩和ケアと放射線療法の話


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( 一一)題名:緩和ケアと放射線療法の話

放射線治療は緩和ケアにおいて欠かすことのできない存在です。

骨転移の疼痛軽減や脳転移による神経症状の改善、椎体への転移による脊髄麻痺の進行防止、腫瘍による気道狭窄や閉塞の改善などの目的で広く行われています。

しかし、緩和ケアをおこなう施設で放射線療法装置を有する施設は少ないです。

放射線治療を有効利用できているとはいいがたい現状があります。

そのような状況で放射線療がもっと有効に活用されるためには、緩和ケアにおける放射線治療の役割を専門外の方々にも広く理解してもらうことが必要であると思われます。

 

●緩和照射とは

放射線治療には治癒を目的とした根治照射と、癌の進行に伴う様々な症状の改善を目的とした緩和照射という2つの照射概念があります。

緩和照射は目的を達成するのに線量を、比較的少ない回数で照射し治療期間を短くするなど、抗腫瘍効果よりも症状やQOLの改善に重点をおいた照射方法であります。

 

●骨転移に対する緩和照射

骨転移には激痛を伴うことが多く、薬剤でのコントロールが困難な場合も少なくないです。

放射線治療はそのような痛みに対しても有効であり、積極的な活用が望まれます。

1.目的

疼痛を軽減し患者のQOLを高めます。

また病的骨折の予防や脊髄(神経)圧迫症状の改善などにも役立ちます。

2.適応

原則として適応に制限はないが、治療計画時および照射の際には一定の姿勢保持が必要であり、場合によっては固定具なども使用する。

3.照射方法

骨転移に対する治療計画例を示す。

病変以外の正常組織や周辺臓器も被爆しており、これが合併症の原因である。

最近ではCTシュミレーターを用いることで、リスク臓器を照射野から外すことも可能になっている。

おこりえる障害は治療計画時にある程度予測可能であり、患者への事前説明と発症した場合の早急な対応が重要である。

4.どのような照射を行うか

①50Gyを25回に分けて(5週間で)照射する方法。

②20Gyを5回に分けて(1週間で)照射する方法。

③8Gyを1回だけ(1日で)照射する方法。

*Gy(グレイ):吸収線量を表す。

(1)生命予後が十分に期待でき全身状態も良好な場合には、1回に照射する線量を減らし、総線量を多くして局所制限率を高める照射方法が望ましい。(①)

(2)生命予後があまり期待できない場合や早期の除痛が必要な場合には、1回に照射する線量を増やし治療期間を短縮する照射方法を選択する(②、③)。これらの照射法は通常、外来通院患者に対して行われることが多い。

5.治療効果

放射線療法による除痛効果は70~90%であり、上記の照射方法において一時的な除痛効果に差はみられない。

6.合併症

照射部位や照射方法などによって合併症の発症やその重症度は異なる。

(1)皮膚炎

(2)粘膜炎(口内炎、食堂炎、腸炎、膀胱炎など)

(3)骨髄抑制(リンパ球や血小板の減少)

(4)肺炎

(5)肝炎

などである。すべて対症両方が基本である。

 

●転移性脳腫瘍に対する緩和照射

脳転移は神経症状などを伴い患者の苦痛も大きい。また生命の危険も伴うために治療は緊急を要する。

1.目的

脳転移に伴う神経症状や頭蓋内圧亢進状態の改善を図るとともに、脳転移が死亡原因となるのを防ぐ。

2.診断

CTよりMRIのほうが診断能は高いが、いずれも造影検査が必要である。

3.適応

原則としてすべての脳転移に対して適応がある。とくに神経症状や頭蓋内圧亢進症状を伴う場合には緊急を要する。

4.照射方法

左右対向2門照射法を用いて脳全体に照射する全脳照射を行う。

30~40Gyを10~20回に分けて(2~4週間で)照射する方法が一般的である。

治療計画時や照射の際には体動に伴う不必要な部分への照射を避けるため、固定具を使用する。

5.治療効果

(1)全脳照射の線量では腫瘍をコントロールするには不十分であるが、症状の改善率は60~80%と高く、生存期間の延長も期待できる。

(2)画像上検出できないような病変に対しても効果が期待でき、再発の防止になる。

最近普及してきた定位放射線照射は、全身状態が良好で長期予後が期待できる場合に、全脳照射の追加照射として利用することも可能である。

6.合併症

(1)脳圧亢進症状(頭痛、悪心、嘔吐など):ステロイドやグリセオールを予防投与する。1回に照射する線量を低減する。

(2)認知症:長期生存が期待できるばあいには、発症の可能性について十分なインフォームド・コンセントを得る。

(3)脱毛:ほぼ必発であるので事前に説明する。

 

●放射線療法を受ける患者の看護

放射線治療を受ける患者の多くは癌患者である。

そのため、患者は身体的にも精神的にもいろいろな問題をかかえている。

看護する者は、放射線障害を最小限にとどめ、治療効果を最大に発揮できるように援助することが大切である。

、患者の身体・精神・社会的側面から全体像を把握し、それによって患者個々の状態に合わせたケアが必要である。

(1)治療前に患者や家族にオリエンテーションを行う。しかし、強調しすぎるとかえって不安になる患者がいるので、患者に適した説明を行うことが必要である。治療に関しては医師が説明するが、患者はあまり理解できないことがある。この場合、看護師が医師の説明を補って患者が治療の意味を理解できるように配慮していく。

①放射線治療の目的と必要性の説明。

②放射線治療の部位・方法・時間・場所・副作用(放射線障害)の説明。

(2)安静と睡眠を十分にとり、体力の消耗を防ぐ。

(3)高エネルギー・高タンパク質・ビタミン・ミネラル・水分を十分にとり体力推持をはかる。

(4)皮膚・粘膜の清潔を保ち二次感染を防止する。

(5)血液検査データのチェックや出血の有無の観察・出血防止を行う。

(6)患者の不安や恐怖をよく聞き、精神的援助をしていく。

 

●外部照射療法の看護

(1)放射線照射部位は清潔に保ち、傷などをつけないようにしておく。また鉛を含んだ軟膏(亜鉛華軟膏・水銀剤など)やローションは塗布しない。

(2)照射部位のマークを消さないようにする。また、消えかけても自分で書かず、医療職者に伝えるように説明する。照射時は照射部位に絆創膏などをはらないようにする。カイロ・湿布・アクセサリーなどを使用しない。

(3)照射部位を強くこすったりせず、弱酸性の石けんやシャンプーを使用し、温湯で流す程度にする。

(4)衣類はやわらかく、汗を吸収しやすいものにする。

(5)照射部位には帽子・スカーフ・日傘などを使用し、日光を避ける。

(6)放射線宿酔に注意する。

(7)放射線皮膚炎に対してケアを行う。倦怠感に対してケアを行う。

(8)照射部位により副作用が違ってくるのでその観察を行う。

①頭部の場合:頭痛・吐気・嘔吐・めまい・意識障害・脱毛など

②咽・喉頭部の場合:口内炎・咽頭炎・嗄声・食物のつかえ感,食道炎症状など

③胸部の場合:発熱・咳嗽・痰・胸痛・呼吸困難など

④上腹部の場合:胃炎症状・心窩部痛・食欲不振など

⑤下腹部の場合(子宮・膀胱なども含む):下痢・腹痛・膀胱炎症状

⑥骨の場合:骨折

これらの症状に対しては苦痛軽減をはかり、患者を精神面からも支えていく。治療を終了したら、これらの症状は軽減することを説明し励ます。

(9)治療後も照射部位を2か月くらい保護する必要性や、医師の指示があるまで、治療中と同様の生活をすることを指導する。

 

●密封小線源療法の看護

密封小線源療法を受ける患者は遮蔽された個室に一時的にはいるため不安や心配が強いので、事前に十分に説明し精神的援助をしておくことが大切である。

(1)患者自身が放射線源をもっているので、看護師の被曝を最小限にするよう患者自身でできる身のまわりのことを自分で行うよう協力してもらう。

(2)やむをえない場合以外面会禁止にする。

(3)Ra針刺入時は、操作がスムーズに行えるよう必要物品を完全に準備しておく。線源は敏速に取り扱う。

(4)治療中は一般状態の観察を十分に行い、線源の位置がずれないように注意する。

(5)Ra針が抜けたりずれたりしたら、あわてず看護師を呼ぶように説明しておく。

(6)舌がんや上顎がんなどの治療では、鼻腔からの経管栄養を行い、唾液は飲みこまないで吸引し、含嗽などで口腔内を清潔に保つことは大切である。また会話ができないので筆談で行うようにする。

(7)子宮がんや外陰部がんの治療では、外陰部の清潔や安静を保持する。膀胱内留置カテーテルを挿入する。

(8)放射線宿酔に注意する。

(9)治療期間は約5~7日間なのでがんばるように激励する。

(10)患者に近づくときは、距離・遮蔽・時間の防護の3原則をまもる。使用する放射性同位元素の半減期を知っておく。

(11)使用後の線源を点検し、洗浄・消毒したあと、乾燥させて線源貯蔵庫に格納する。

(12)線源は絶対に素手で取り扱ってはならない。

 

●非密封小線源療法の看護

密封中線源療法と同様、遮蔽された病室で3~5日間ケアがなされ、患者や看護者は厳重に放射線廃棄物の取り扱いをまもらなければならない。治療のことを理解できにくい患者はなかなか規則をまもらないので、看護者は患者のすることに注意をはらい、患者の症状の観察を十分に行うことが必要である。個室に1人で一定期間を過ごさなければならないため、認知・ADLが保たれている患者に適用される。

(1)患者は一定期間個室に収容され、トイレも室内のものを使用する。

(2)看護する者は、患者の排泄物、汚染されたリネン類・衣類・ガーゼ・食器などに触れるときはゴム手袋を使用する。

(3)汚染された手は石けんと流水で十分に洗う。

(4)排泄物の付着したものは特別な方法で処理し、危険のない線量であることが確認されるまで外へ持ち出さない。汚染物は専門の廃棄物容器に入れて処理される。

(5)放射線宿酔に注意する。個室収容中の孤独感などの精神面に配慮する。

(6)被曝防護の3原則をまもり、使用する放射性同位元素の半減期を知っておく。

 

●放射線防護と看護管理

放射線障害には、急性・晩発障害があり、さらに遺伝子への影響もありうるため、できるだけ無駄な被曝を避けることが大切である。国際放射線防護委員会(ICRP)は、放射線の実効線量限度を年間20mSv(100mSv/5年)としており、それに従って放射線の取り扱いを法律で規定している。実効線量当量限度とは、被曝部位により危険度も異なるので、危険度と各組織の放射線による感受性を考慮して、計算された線量の最大許容量をいう。

 

●被曝防護の3原則

①遮蔽物の利用:放射線防護用具を使用して、身体に放射線を浴びたりしないように遮蔽する。鉛・重コンクリートなどが遮蔽材として用いられる。

②距離をとる:被曝量は、距離の2乗に反比例するので、できるだけ患者との距離をおくことが重要である。距離が2倍になると放射線量は4分の1に減少する。

③時間の短縮:被曝量は作業時間に正比例して増大するので、放射線を取り扱う時間をできるだけ短時間にする。

 

●健康管理

法律で定期検診が定められており、就業前および就業後は6か月以内ごとに1回定期的に医師による健康診断を受ける。日常の健康管理はガラスバッジ、OSL線量計や電子線量計などを必ず携帯して被曝量の測定を行う。看護行為の工夫をし、被曝量を少なくすることにつとめなければならない。

 

●線源・各種測定器具の管理

線源による事故は絶対におこしてはならないです。

そのためには、定期点検、日々の業務における点検、記帳を怠ってはならないです。

また、放射線器具はいつでも使用できるように整備しておく必要があります。

放射線測定器具には、モニタリングシステム(放射能監視システム)、バンド-フット-クロスモニタ(汚染検査装置)、シンチレーション-サーベイメータ・GMサーベイメータ(γ線・β線用の測定器)、ガンマメータ(線量測定器)、アラームメータ(被曝管理器貝)、ガラスバッジ、OSL線量計や電子線量計(被曝管理用貝)などがあります。

それ以外にも、施設内外の環境が安全保持されるように監視したり、災害・救急時の対策として防災訓練を実施したり、勤務者の教育を計画性をもって行う必要があります。

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(ー_ー)!!参考文献

医療学習レポート.緩和ケアと放射線療法


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