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(-_-;)物理療法の話


!(^^)!題名:物理療法の話
水治療法 hydrotherapy

<分類>

1.水温による分類

 

      10~20℃

20~30℃

30~35℃

34~35℃

35~40℃

40~45℃

寒浴

冷浴

微温浴

不感温浴

温浴

高温浴

 

      ※ 不感温度 indifferent temperature

水(34~35℃)、空気(26~28℃)

①自覚的不感温

【欧米人】33~34℃

【日本人】34~35℃

②他覚的不感温(vitalの影響が最も少ない)

schroth:日本人と欧米人とは差がない

畑、黒森:日本人(33~35℃)、欧米人(32~33℃)

 

2.適応部位による分類

全身浴

部分浴(半身浴、坐浴、手浴、足浴)

 

3.含水成分による分類

淡水浴

薬浴

 

<生理的影響>

1.非特異的作用

温浴 ①皮膚温上昇

②血管拡張

③循環の促進

④新陳代謝の亢進

⑤筋緊張低下

⑥鎮痛、鎮痙

⑦消炎作用

 

2.水の力学的作用の応用

①浮力

物体の押しのけた体積に相当する水の重さだけ、重力と反対方向に浮力を受ける

肺の中に空気を含んだ人体(0.978)  1以下なので浮力を受けられる

〃   含まない人体(1.036)

≪免荷率≫

 

          頸部:体重の90%免荷

乳頭(上肢挙上):65%

(上肢下垂):68%

臍:45%

大転子:38%

膝:8%

 

Th11レベルから浮力の方が大きくなるのでバランスに注意(頭でバランスをとる)

※ 脳卒中患者にはTh11より下までの半身浴でとどめる

 

利点)

全身の筋力低下(特に抗重力筋)で歩行不能な患者や下肢骨折患者の免荷歩行訓練に最適

 

②静水圧の利用

水深1mで0.1気圧(76 mmHg)の力がかかる

下肢周径 1.5 cm減少

腹部 〃  5.5 cm(骨で覆われておらず腹腔の存在により影響大)

胸部 〃  3.5 cm

心肺機能へ負担がかかる

【直接】腹部・胸部の減少による(周径減少による内圧上昇)

【関節】下肢周径減による末梢からの血液還流上昇(圧によりポンプ作用増強)

 

③動水圧の利用

機械的刺激   渦流浴、気泡浴

水中運動    テコが長い・面積が広い・スピードが速い程、抵抗が大きくなる

 

         マッサージ効果が得られる

固有受容器の刺激

⇒ 血液・リンパ還流を促す(浮腫・腫張の軽減)

 

④精神的作用

ハバードタンク Hubbard tunk

<特徴>

1.手足が充分広げられる

2.PTが介助しやすい

3.寝たまま入れる

4.水流を作ったり、圧注を行える

5.気泡を発生できる

 

<温度>

37~42℃

全身筋力低下で起上がれない患者(38~39℃)

腱鞘炎(40~41℃)

RA(42℃)

火傷(37~38℃)※ 主にⅡ度の重症、Ⅲ度で皮膚移植されなかった患者に利用

温熱による肉芽形成の促進、清潔を保つ

 

<時間>

約20分(5分待って温熱効果が出始めてから運動療法を実施)

 

<適応>

1.RA

2.ポリオ        拘縮の予防・改善

3.ギランバレー症候群

4.火傷

5.褥瘡

6.腰痛(疼痛軽減)

7.THR、TKR術後(術後立てない患者に対する術部の負担軽減)

8.拘縮

9.重度麻痺患者の入浴

 

<禁忌>

急性期の炎症

 

<注意点>

vitalの確認(脈拍、顔色etc)

温度、時間(患者の症状や治療の目的に合わせて調節)

室温21~24℃(夏場は換気を行って湿度を下げ、主観温度を軽減させる)

水温計、温度計、時計の完備(施設基準の際にも必要)

 

過流浴 Whirlpool bath

<温度>

火傷の肉芽形成(38~39℃)

骨折のギプス除去後、腱鞘炎、関節炎(40~41℃)

RA(42℃)

 

<時間>

20分

 

<適応>

温度参照

 

<特徴>

機械的刺激

 

<利点>

1.適応が広い(全身浴ではないので様々な患者に対応可能)

2.安全性が高い

3.低コストで経済的

 

運動浴(水中運動療法) Exercise pool、Therapeutic pool

<Poolの設備・装置>

①大きさ【縦】2.5 m以上  ※ 底は平坦、傾斜(1:13まで)、階段は施設基準で認められている

【横】2.2 m以上

②水深【最大】1.5 m

【最小】1.0 m

③訓練器具

固定器具    Pool内の手すり(直径4 cm)

半固定器具   水中平行棒(水面下30 cmの高さ調節ができるものが好ましい)

④温度

不感温 34~35℃(32~40℃)

冬季  37~40℃

夏季  32~38℃

訓練室内の温度 21~24℃

 

<時間>

30分

 

<適応>

1.抹消神経損傷、ポリオ、多発性筋炎など筋力低下の起こる疾患

2.切断患者の筋力増強、拘縮除去

3.関節損傷

4.脊髄損傷

5.RA

6.火傷または瘢痕拘縮(肉芽形成、伸張性をもたせる)

7.腰痛

8.ペルテス

9.腱、皮膚形成術後(弾力性に乏しいので伸張性をもたせる)

 

<禁忌>

1.有熱

2.胸部疾患

3.腎疾患   静水圧により負担が増加

4.心疾患

5.感染性皮膚疾患

6.屎尿失禁

7.月経中

8.衰弱の激しい者

 

<注意>

1.疲労

2.Pool sideの管理

3.Trick motion(代償運動)

4.目的に合わせて固定法をしっかりする

 

<Pool exerciseの実際>

1.体位

①臥位   Plinthを利用しての固定(プリント図11-11)

②坐位   椅子に腰掛けた坐位

③立位   手すりにつかまって

 

2.固定位

①全身固定   PTは骨盤、腰部支持

②半身固定   上半身、下半身

③浮遊位    全身がfree

 

3.訓練の進め方(①→④の順に抵抗強い)

①浮力介助   方向は浮力と同じ方向に(MMT2)

②浮力支持   浮力の方向に直角な面での運動(MMT3)

③浮力抵抗   浮力と逆方向、有効強化に

④水面挙上   水の表面張力を破る力と重力がかかる

 

<治療例>

1)古典的方法(conventional method)… 1つの関節を一方向にのみ動かす

①浮力介助(浮力を補助力として活用する場合)

【例】股関節伸筋群の筋力増強訓練

・患者は水中治療台(プリンス)か浮助具の上で腹臥位になる

段階1 長いテコになるよう膝関節を伸展させたままで、下肢を垂直位から水平位

まで運動させる【浮力補助の影響大】

段階2 短いテコになるよう膝関節を屈曲させたままで、下肢を垂直位から水平位

まで運動させる【浮力補助の影響小】

※ 浮力を受けやすい条件

①体積が大、②空気を含有する量が多い、③水深が深い、④テコが長い

 

②浮力支持(浮力を支持力として活用する場合)

【例】股関節伸筋群の筋力増強訓練

・患者は水中治療台か浮助具の上で側臥位になる

段階1 下肢直径の3倍の水面下で運動させる
段階2 表面張力を抵抗に活用するため、水面上で運動させる
段階3 粘性を抵抗にして、できる限り速く運動させる
段階4 運動方向に対する波をつくり、それを抵抗にして運動させる
段階5 運動方向に対する波をつくり、水かきなどを使用させて、それらをできる

限り速く運動させる

 

③浮力抵抗(浮力を抵抗力として活用する場合)

【例】股関節伸筋群の筋力増強訓練

・仰臥位になり運動する

段階1 短いテコになるよう膝関節を屈曲させたまま、水平位から垂直位に運動さ

せる【浮力による抵抗小】

段階2 長いテコになるよう膝関節を屈曲させたまま、水平位から垂直位に運動さ

せる【浮力による抵抗大】

段階3 長いテコになるよう膝関節を屈曲させたまま、水平位から垂直位に浮助具

をつけ運動させる

段階4 長いテコになるよう膝関節を屈曲させたまま、下肢遠位部につける浮助具

の大きさや数を増やし水平位から垂直位に運動させる

 

2)バード・ラガッツ法(Bad Ragaz method)

筋再教育を水中で行う方法(療法士の位置が固定点となり患者の体幹ごと動かす)

【技法の原理】水の特性を利用するとともに、ラセン・対角方向の動きをともなったPNF手技に

基づいた複合運動パターンを導入している

【例】左肩関節内転筋群の筋力増強訓練

・左上肢の肩関節屈曲・外転・外旋 ⇔ 肩関節伸展・内転・内旋

・療法士は患者を仰臥位にし上肢を外転・外旋位にし、患者の手をしっかりと握る

『引っ張って』の号令で患者は腕を体幹外側部へ向けて引っ張りながら肩関節を内旋し、

前腕を回内する.手が固定されているために体幹が上肢に向かって引寄せられる

 

3)ハリヴィック法(Halliwick method)

1949年 ロンドン身体障害児学校(ハリヴィック校)にて水泳指導開始
1965~1974年 水泳が理学療法に活用され、積極的に脳性麻痺患者や片麻痺患者に応用

 

<指導者の特徴>

①身体に浮遊補助具をつけない

②マンツーマンで指導する               危険回避のため

③きめ細かなコミュニケーションを取りながら指導する

④ゲームプログラムを活用する

・バランスのコントロール

・リラックス

・呼吸

・頭部のコントロールに気をつけて指導する

 

<治療効果>

①関節可動域の改善

②筋力・筋持久力強化

③筋協調性の改善および姿勢反応の促通(バランス機能の改善)

④全身調整能力の改善

⑤疼痛の緩和

⑥筋緊張の軽減

⑦自身を持たせ、精神順応性の改善が得られる

 

<ポイント>

1.心理的適応(臥位、坐位、膝立ち等を治療者が支えて水中で体験させる)

2.自立 ―― 支えからの分離

3.前後回転のコントロール(坐位 ⇔ 立位etc)

4.左右回転のコントロール(側臥位 ⇔ 腹臥位etc)

5.前後左右への同時回転コントロール(背臥位 ⇔ 坐位etc)

6.浮力(全身を沈めて浮力を感じる)

7.静的バランス(頭を中心としたバランス訓練、水の流れにも耐えられるように)

8.水面滑走(水の流れにまかせて滑走)

9.自動的な泳ぎ(自分なりの泳ぎを習得)

10.基本的な泳法の習得

 

4)ワッツ法(WATSU:water shiatsu)

【考案】Harold Dull

【内容】浮力を利用したウォーター・ブレス・ダンス

リラクゼーション効果や筋・軟部組織の伸張効果が得られる

【考案】最初は療法士と患者が向き合い軽く手を重ね、呼吸リズムを合わせる

①アコーディオン

②アーム・レッグ・ロック

③ニア・レッグ・ロックetc 数十種類の技法がある

 

交代浴 Control bath

血管の収縮弛緩能力を高め、末梢循環障害の改善を目的とする

※ 刺激・反応ともに強い方法で、主として部分浴で使用

<方法>

【ドイツ・オーストラリア系】

38~40℃ ― 8~10分

15~18℃ ― 8~10秒

―→ これを2・3回繰り返し、冷水で終わる

【アメリカ】

40℃ ― 4~5分

20℃ ― 1~2分

―→ 繰り返し行い、20~25分で終わる

【萩島】

40~45℃ ― 3分

15℃ ――― 1分

―→ 3回(最高4回)繰り返し、温水で終わる

【原】

40~43℃ ― はじめ10分、次から4分

18~20℃ ― 1分

―→ 4回繰り返す

 

kneipp浴

Vincent Priessnitsによって創始され、後にPastor Sebastian Kneippによって変法された非常に刺激の強い

交代浴の一つ

<方法>

温水 36~38℃ ― 6~10分(3~5分)

冷水 18℃ ――― 10~20秒

―→ 5回繰り返し温浴で終わる(※ 慣れるに従って冷浴の温度を漸次下げ6℃までもっていく)

 

<回数>

全身浴、半身浴、3/4浴、腰浴は1日1回が限度

手浴、足浴は3回/日まで可能           ※ 1クール最小4週間は様子をみる

 

<準備>

①予め運動、マッサージ、温水によるブラッシング、温浴等により体を温めていく

②食後は避ける(最低2時間以上経過していることが望ましい)

食後は内臓諸器官に血液が多く循環しているので効果が薄くなる

③浴室温を20℃以下にしない

④浴後はよく水を拭き取り着衣(温浴で終了した効果を保つため)

⑤浴後30分~1時間は安静にして休憩を取る(全身浴、半身浴、腰浴の場合)

手浴、足浴の場合は逆に運動した方がよい

 

<生理作用>

①休息で顕著な血管拡張

②急速な皮膚温上昇

③反射的な深部血流循環量の増大

④顕著な鎮静作用

 

<適応>

①捻挫

②外傷後の循環障害

③レイノー病(温熱では禁忌だが、低度の人に血管収縮弛緩のトレーニングとして)

④血栓性閉塞性動脈炎(高度なものを除く)

⑤変形性膝関節症(関節円板・半月ではなく周りの血流をよくする)

⑥下肢の静脈瘤(高度なものを除く)

 

<禁忌>

①高度の末梢循環障害

②動脈不全

③DM(糖尿病)―― 一時的に良くなるが、反作用で更に悪化する

④重度の心疾患

 

温泉療法

<定義>

地中湧出する温水、鉱水及び水蒸気その他のガス(但し炭化水素を主成分とする天然ガスを除く)源泉に

おける温度が25℃以上のものをいう

 

<生理的影響>

①温熱あるいは寒冷による効果

②浮力による効果

③静水圧による効果

④動水圧による効果

<特異的作用(含有成分によって決定される)>

①皮膚表面に対する効果

炭酸泉 CO2により皮膚表面の毛細血管が拡張 → 血流よくなり、よく温まる
重曹泉 アルカリ性.皮膚を乳化し洗浄する
硫化水素泉 皮膚角質を軟化溶解する
食塩泉 食塩自体に刺激作用がある(浴後も熱が持続する)

②皮膚より体内に取り入れられることによる効果

③飲用による効果

経口(成分)―→ 胃腸壁に直接作用 ――→ 電解質(Mg、K、Clなど)を体内に吸収

(CO2 → 胃粘膜の血管拡張) (排泄を高めたり抑えたりする)

※ その他の電解質作用

・酵素作用

・細胞膜透過性

・膠質の安定度を調節

・細胞組織の機能変化

・自律神経の機能

・ホルモンの分泌を調節

④吸入による効果

 

<温泉の分類>

1.温度による分類

①冷泉  25℃以上

②微温泉 25~34℃

③温泉  34~42℃

④高温泉 42℃以上

2.PHによる分類

①強炭酸泉    pH 2以下

②酸性泉     pH 2~4       pH(小)酸性

③弱酸性泉    pH 4~6       pH(大)アルカリ性

④中性泉     pH 6~7.5

⑤弱アルカリ性泉 pH 7.5~8.5.

⑥アルカリ性泉  pH 8.5~10

⑦強アルカリ性泉 pH 10以上

3.化学的成分による分類

①単純泉

水1 kg中に固形成分、遊離炭酸などの含有量が1000 mg以下

刺激軽く利用範囲広い

②単純炭酸泉

Ca2、Mg2、固形成分が水1 kg中に1000 mg以上含まれる

③重炭酸船

Ca2、Mg2、固形成分が水1 kg中に1000 mg以上含まれる

鎮静作用、飲用すると胃腸障害

③重曹泉(アルカリ泉)

HCO3、Naが水1 kg中に1000 mg以上含まれる

④食塩水(Na、Cl

皮膚に付着 → 保温作用

皮膚刺激が強い

⑤硫酸泉(SO42

対象疾患 ―― HT、動脈硬化など

⑥鉄泉(Fe2+、Fe3

造血作用

⑦明はん泉(AL3

酸性泉と類似

⑧イオウ泉(SH、S2O32

⑨酸性泉(H

強い皮膚作用、殺菌作用

⑩放射線泉

尿酸の排泄が高まる

⑪アルカリ泉(OH

pH8を越えるもの

 

※ 湯中り(40%の人に起きる)

お湯による中毒

温泉に行って1週間以内(3~5日)に起きやすい

温泉の刺激が強いものほど起きやすい

【症状】

倦怠感

四肢脱力

食欲不振

不眠

発熱

頭痛

平滑筋の攣縮

関節の腫脹・疼痛

下痢or便秘

発疹

【治療】

ビタミンC、クレドニンの投与

寒冷療法 clyotherapy

<分類>

①対流冷却法 ―― 扇風機などを利用

②蒸発冷却法 ―― 揮発液を利用(エタノール、フルオロメタン、エチルクロライドetc)

③伝導冷却法 ―― 氷、冷水などを直接または容器に入れて利用

 

<作用機転>

①一時的な血管収縮と二次的血管拡張【血管訓練】

②局所新陳代謝の低下【心臓の手術】

③毛細血管透過性の減少【浮腫の抑制】

④浅部疼痛受容器に対する麻酔作用【疼痛の軽減】⇒ 神経の伝達速度低下

⑤筋緊張の低下

短時間の寒冷刺激では刺激興奮、持続的な刺激では一時的に筋収縮低下

⑥脳下垂体副腎皮質系への賦活作用(超低温の場合)

 

<生体に与える影響>

①組織温の変化

寒冷刺激

冷却部位の皮膚表面温度が急激に低下

皮下組織も皮膚表面と同様に反応

深部組織温も遅れて低下

冷却終了

直後より皮膚・皮膚組織温上昇(この時、深部温は下がり続けている)

深部組織温が遅れて上昇(緩徐に上昇していく)

数十分~数時間で回復

 

②循環系への作用

【局所的な冷却】

血管の部分的収縮が起こる

20℃以下の冷却 ―― ゆっくりとした血管収縮

10℃以下の冷却 ―― 反射的に急速な血管収縮(一時的血管収縮)

※ 交感神経アドレナリン作動線維を興奮(表在性血管収縮、骨格筋・立毛筋の収縮)

視床下部の血液温低下

末梢血管全体的に収縮(内臓血管拡張)

hunting response、hunting reaction(8~15分後に反応がみられる)

↓ ※ 血管の収縮と弛緩を繰り返す.動静脈吻合部での血管拡張

血管拡張(二次的血管拡張)

 

③神経・筋に与える影響

神経の伝達速度の変化

1)A線維(錘外筋)

冷却に対する抵抗は強い

2)A線維(錘内筋)

冷却により伝導速度低下.反応しやすい順(δ、γ、β、α)

3)B線維

冷却により伝導速度低下

4)C線維

冷却に対する反応は小さい(鈍痛を伝える)

筋・筋紡錘興奮性の低下

 

④代謝に与える影響

代謝は低下(10℃下がると1/2に)→ 組織細胞の酸素需要は減少 → 動脈内の酸素が静脈内に残る

 

⑤結合組織及び関節に与える影響

冷却 → 組織の粘性[↑]→ 伸張に対する抵抗[↑]→ 関節の運動抵抗[↑]、運動スピード[↓]

 

⑥疼痛に与える影響

1)寒冷受容器の閾値上昇

2)刺激伝導速度低下による中枢への感覚性インパルス減少(C線維の鈍痛は軽減されにくい)

3)新陳代謝の低下による発痛物質産生の減少

4)筋緊張低下による血液循環の改善(筋による血管の圧迫を軽減)

5)痙縮の低下による鎮痛効果

 

⑦炎症反応に対する影響

末梢血管透過性低下により炎症反応低下(特に浮腫、腫脹)→ 急性期に冷却するとGood

 

<適応>

①捻挫、挫傷、外傷(急性期に炎症を抑える)

②RA、OAの急性期 ―→ 疼痛軽減が目的

・Aδの伝達速度低下、痛覚受容器の閾値上昇、発痛物質の抑制

③筋緊張亢進

④五十肩(②と同理由)

⑤手術中の応用(心臓、脳)

代謝を抑えることにより血流を抑え、少ない血液で済むように

⑥術後の応用(炎症を抑える、術後は組織の伸張が多い)

⑦筋疲労の減少(筋緊張を低下させることによる)

⑧神経筋促通法の1つとして(Rood)

一時的にアイシング(興奮)、持続的にアイシング(興奮抑制)

 

<禁忌>

①末梢循環障害(血管閉塞の危険有り)

②心臓・胸部疾患(アイシングは刺激が強すぎる)

③腎障害(内臓血管拡張により腎の過負荷となる)

④寒冷凝集等が起こりやすい場合(血液凝固しやすい白血病etc)

⑤関節全周(関節周囲を囲むようにアイシングすると栄養が行き届かなくなる可能性有り)

⑥老齢で神経質な患者

 

<注意>

凍傷 ―― 組織温が-2℃以下の状態が10~15分続くと組織の破壊が起きる(個人差あり)

 

<方法>

伝達(伝導)冷却

①アイスパック法

細かく砕いた氷片を濡れたタオルで二重にくるみ患部にあてる

時間15~20分(※ 途中2・3回かえる)

②アイスマッサージ

氷塊、アイスキャンディーを患部の皮膚上に直接あてる

時間15~20分

【患者の感じる経過(この間5~7分)】

冷たい感じ → 灼熱感 → 短期間の痛み → しびれ感 → 感じなくなる

※ しびれが続くようなら中止(壊死になる可能性)

③コールドスプレー(気化冷却法)

患部から30 cm以上離し治療部位に対して直角になるように噴露

皮膚表面が白くなる直前に終了する(※ 一秒間隔で上下左右に動かし凍傷を避ける)


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