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(o⌒∇⌒o)切断指の話


(#^.^#)題名:切断指の話

 外傷等により皮膚、動脈、静脈、神経、腱、骨が切断された状態。特に何らかの作業中に起こることが多い。切断指は4℃で保存することができれば、30時間以内において十分再接着可能である。切断指は、組織の凍結により生着が困難となるため、短時間であれば冷却は不要である。

病態アセスメント

 予期せぬ出来事により受傷することが多いため、受傷時の精神的ショックは大きい。
患者の機能回復レベルに対する受け入れや、今後の社会生活への思いを知りながら、精神面や生活面への援助が必要となってくる。

治療

 再接着術

切断指を顕微鏡下で再接着する方法である。大人や聞き分けの良い小児は、伝達麻酔で手術が行われる。適応にあたっては、患者の全身状態、年齢、性、生着率、再接着後の機能回復程度等が関与し、その他医療費、社会面も考慮する必要がある。

再接着不可能な場合は断端形成術を施行する。

受傷時の看護

 ・切断指

ガ-ゼで包んでビニ-ル袋に入れ、氷につけて冷却する。この際切断指が凍結しないように注意する。

 ・切断端

ガ-ゼで圧迫する。出血が激しい場合は、中枢部を皮膚の上からエスマルヒで止めるか、又は直接ブルドック鉗子で血管を止める。

 ・患肢は挙上することが重要である。

 1.患者の一般状態の観察

 2.ショック時の看護

 3.切断指の処置

 4.救急検査(血液型、患肢・胸部X-P、心電図)介助

 5.写真撮影

 6.輸血血液の申し込み(医師の指示による)

 7.家族や勤務先の同伴者への連絡、説明

 8.手術申し込み、麻酔依頼

 9.手術室への申し送り

 10.病棟へ連絡

術後の経過と管理

 再接着指の術後療法は、以下の5つの視点に分けて行われる。

 1)患肢の安静

シーネで固定された患肢は挙上位(7~10日)とする。動静脈の状態により適宜変更。

 2)血行状態の観察

 再接着した指の状態によるが、一般に術直後は1時間毎に、術後2日目からは3時間毎に、以後、徐々に間隔をあけていき、3週間まで血行状態の観察を行う。観察点は、皮膚や爪の色、退色反応、指腹の緊張度、温もり等である。

 3)抗凝固療法

投薬(投与量は成人容量)

ウロキナーゼ:12~24万単位/日、(7日間)

プロスタンディン:60~120ug/日、朝夕に2分(4~5日)

低分子デキストラン:500ml/日、(3~5日)

ヘパリン全身投与:1.5~3万単位/日、漸減して中止する。

ヘパリンは個人により効果が大きく異なる。代謝がよくなって効き難くなる場合と、逆に蓄積して効きやすくなることがある。ヘパリン投与中は、副作用、合併症に配慮する。

 4)循環障害に対する処置

 最接着指の循環障害は、術直後から術後10日までに起こりやすく、特に循環障害の80%は術後24~48時間以内に起こっているので、この間の注意深い観察が必要である。しかし、この時間以外でも特殊な条件下では血栓形成を起こすことがあるので安心してはいけない。抗凝固療法を中止した直後、寒冷にさらされたとき、禁煙を破って喫煙したとき(他人が喫煙している場所で煙を吸うことを含む)などに循環障害を来しやすいので注意をようする。そして、循環障害が発生したら迅速に対処されなければいけない。

 動脈閉塞が疑われるとき

 患肢を下げる。ヘパリンの静注、プロスタンディンの点滴静注、吻合部を含めミルキング

 静脈の還流障害が疑われるとき

 患肢をより挙上し、ヘパリン加生食水を滴下して指尖部の開創部(フィシュマウス)からの出血を促す。

 5)機能回復訓練

 リハビリテーションは、いくつかの時期に分けられるが、1例を次に示す。リハビリテーションは安静期、自動運動期、他動運動期、評価期、二次的再建期に分けて行われる。

 1.精神的サポート

 再接着術を受ける人は、仕事中の予期せぬ出来事により、指を切断してしまうことが多い。そのため受傷時の精神的ショックは大きい。切断された指の接着がうまく行くか、接着後の指の機能はどうなるのか、職場への復帰はできるのか、などいろいろな不安があると考えられる。患者が感じていること、思っていることを表出できるよう援助して行く必要がある。また、リハビリテーションの過程を通して、徐々に患者の気持ちを、失った機能から残された機能の活用へと向けていくことが必要である。

 2.疼痛の管理

 術後の疼痛は血管攣縮の原因になるため、血行障害に起因しない疼痛は鎮痛剤や、神経ブロックで軽減させる。激しい痛みを訴えるときは、血行障害を起こしていることがあるので注意が必要である。

 3.血行障害の防止(患肢の管理)

 普通、術後は静脈還流不全をきたしやすいので、患肢はシーネで固定され、挙上位とされる。また、患肢には常に保温が必要である。

 4.血行障害の防止(嗜好)

 刺激の強いコーヒー、血管を収縮させるタバコは禁止し、ワーファリン内服中は納豆禁とする。

 5.創処置

 ガーゼ交換時に、感染の兆候がないかよく観察する。手指の感染は腱鞘を伝わって波及するので、創部だけでなく腱鞘に沿っての疼痛や腫脹がないかなどに注意する。

 6.関節の拘縮予防

 シーネ固定挙上位により患肢の肩関節、肘関節、再接着指以外の指等は拘縮しやすい。血行障害をきたすような運動は禁忌であるため、術直後は肩の拘縮予防に等尺性の肩関節周囲筋の収縮を指導する。状態が安定してくれば、固定の必要のない関節の自動運動を奨励する。

術後合併症

 切断指再接着の合併症としては、術直後より起こる早期合併症と再接着指が生着してから起こる晩期合併症の2種類の合併症がある。早期合併症としては、吻合血管の閉塞、感染、出血の局所合併症のほかに、多臓器機能不全がある。晩期合併症としては、骨折偽関節、変形治癒、関節拘縮、外傷性関節炎、屈筋腱・伸筋腱の癒着、腱の再断裂、神経腫、知覚異常などがある。

看護計画(術後)

Ⅰ.病態アセスメント

 再接着術後の早期の合併症としては、吻合血管の閉塞、感染、出血、多臓器機能不全があり、全身状態の観察と接着部の血行状態、疼痛の観察において注意する。血行障害の誘因の中には予防できるものもあり、患者への指導が必要となる。術後、接着指の状態が安定し機能回復訓練の時期となったら、早期に社会復帰することが望ましくその援助が必要となる。

(^_-)参考文献

医療学習レポート.切断指


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