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q(^-^q)透析療法施行患者と看護の話


(*^。^*)題名:透析療法施行患者と看護の話

<透析療法施行患者看護>

■血液透析

1.シャントによる血液透析

1)導入期

□アセスメント

(1)疾患や透析を受容し、自己管理の重要性や意味がわかり実践できるか評価する。

(2)透析療法に必要な自己管理ができる。

(3)不均衡症状の出現を早期に捉え、援助していく。

□看護問題

(1)透析療法とそれに伴う生活の変化に不安がある。

(2)不適切な自己管理によりシャントの閉塞、感染、出血や透析合併症をおこす可能性がある。

(3)急激な透析により不均衡症候群が生じ、頭痛、吐気、嘔吐、不安感、視力障害、見当識障害、振戦、意識障害などの症状がおこる可能性がある。

□看護目標

(1)透析療法の必要性が理解できる。

(2)透析療法に必要な自己管理ができる。

(3)不均衡症候群を抑え、スムーズな透析導入を行う。

□看護活動

◎透析療法の必要性を理解して生活に取り込める

●観察:

透析治療に対する理解度、情報提供の有無、透析導入に対する受け止め方

●援助:

(1)本人のイメージと実際の治療が結び付けられるように、ビデオ・パンフレット・本などを利用して透析治療への理解度が深まるよう援助する。

(2)退院後、継続治療をする透析施設を、患者の希望を取り入れ検討する。必要時は医療ソーシャルワーカーなどを紹介したり、家族とともに、社会資源の活用を検討する。

●教育:

社会保険制度の活用、身体障害者手帳の申請、特定疾患認定による医療費の減額、障害者年金の受給など情報提供をする。

◎透析療法に必要な水分と食事療法、薬物療法、シャント管理について理解し実践できるように援助する。

●観察:

透析療法に必要な自己管理の説明に対する理解や受け止め方、意欲、家族の協力体制、実際の生活パターンなど。

●援助・教育:

①自己管理実践へ向けての援助:透析療法に必要な水分と食事管理、薬物管理、シャント管理についてのビデオ、パンフレット、本などを利用しながら、実際の生活と結び付けられるように援助する。必要なときは家族とともに行い、協力を得る。

②体重管理・水分制限への援助:

(1)透析療法では水分を控える必要があることを理解し、飲水の目安を把握し、飲み過ぎに注意するよう指導する。

(2)体重が体内の水分量の目安になることを理解し、毎日体重測定を行うよう指導する。

(3)体重の増え幅の目安を把握し、体重管理を行うことを指導する。

③食事管理:透析治療食について指導を受け、保存期慢性腎不全との食事内容の違いを理解できる。

持続血液透析患者(週3回透析)の食事療法

総エネルギー

(kcal/kg/day)

タンパク

(kcal/kg/day)

食塩

(g/kg/day)

カリウム

(g/day)

食事外水分

(ml/kg/day)

リン

(mg/day)

カルシウム

(mg/day)

30~35 1.0~1.2 0.15(残腎尿量100mlにつき0.5g/day増量可) 1.5 15(残腎尿量分の増量可) 700 600

④薬物管理:

(1)決められた内容と量をまもり、指定時間に内服できるよう説明する。

(2)便秘になりやすくなることを理解してもらい、排便コントロールが出来るよう指導する。

⑤シャント管理:

(1)シャントの必要性を理解できるよう援助する。

(2)止血方法を覚えるように援助する(部位・時間・押さえる圧など)。

(3)シャント音や血流の確認ができるよう援助する。

(4)シャント閉塞を予防するための注意事項を指導する。

(i)シャント側の圧迫をさけ、シャント側で重い荷物を持たないよう指導する。

(ii)血圧測定や採血はシャントがある腕の反対側で行うよう指導する。

(5)シャント感染を予防するための援助・指導を行う。

(i)シャントを清潔に保持する必要性を理解できるよう援助・指導する。

(ii)シャント部位の感染徴候(発赤、腫脹、疼痛)がわかり観察できるよう援助・指導する。

(6)シャント部位の出血に対する予防・対処が出来るよう指導する。

(i)シャント部位の外傷・打撲の予防について指導する。

(ii)出血時は5~10分清潔なガーゼかハンカチで圧迫止血するよう指導する。

(7)異常があったらすぐに受診するよう指導する。

●教育:自己管理を継続するために、記録をつけることを指導する。

◎不均衡症候群を抑え、症状出現時は援助する。

●観察:不均衡症状の程度:頭痛、吐き気、嘔吐、血圧低下、意識障害など

●援助:

(1)症状が強いときは安静にし、必要な日常生活援助を行う。

(2)医師に報告し、透析条件を緩徐に変更する。

(3)指示された薬剤の投与を行う。

●教育:症状出現時は報告することを指導する。

 

2)維持期

透析導入後1年ごろから透析療法にからだが慣れ、日常生活も安定してきた時期を、維持期と考えることが多い。

□アセスメント

患者の社会背景やライフスタイルを聞きながら、生活の質の向上と安定した透析治療を継続できるよう援助していくことが目標となる。

□看護問題

導入期の説明の理解・知識の不足や生活の変化から、安定した透析治療が継続できていない可能性がある。

□看護目標

安定した透析治療が継続できる。

□看護活動

導入期の説明に対する理解を確認し、知識の修正と補充を行う。

●観察:

自己管理の実際の状況:検査データ、食事内容、体重変化、内服管理、シャント管理など。

●援助・教育:

(1)透析導入時に行った説明に対する知識を、現在行われている透析治療と合わせながら確認する。知識を確認しながら、補足と修正を加える。

(2)患者の生活変化について聞き、透析療法とライフスタイルを両立できるように援助する。

 

3)慢性期

患者は体調が安定し、社会復帰が行え、生活範囲も広がり透析療法が生活の一部のようになる時期である。

□アセスメント

(1)合併症の出現の有無

(2)患者の体調変化や社会的役割の変化、精神状態など

□看護問題

(1)合併症が出現する可能性がある。

(2)患者は長期透析療法に伴う体調の変化や、社会的役割の変化などから、抑うつ状態となることがある。

□看護目標

透析療法と自己管理を継続できるよう援助し、合併症の早期発見につとめる。

□看護活動

(1)維持期の自己管理を継続できるように、検査の目標値などの知識の修正と補充を行う。

(2)長期血液透析に伴う合併症を早期発見し、予防に努めるとともに症状出現時は対応する。

検査の目標値(週3回透析前値)

検査項目 目標値 検査内容
血清クレアチニン(Cr) 8~12mg/dl 性別、活動量、筋肉量によるが、尿素窒素と合わせ透析効率を判定。
尿素窒素(BUN) 70~90mg/dl タンパク量に影響を受けるが、Crと合わせ透析効率を判定。
ヘマトクリット(Ht)

ヘモグロビン(Hb)

28~33%

10~12 mg/dl

貧血の程度を見る
血清カリウム(K) 3.5~5.5mEq/L 透析不足や食事のKが多いと上昇
血清カルシウム(Ca) 9.0~10.5 mg/dl 線維性骨炎、無形成骨判定
血清リン(P) 4.0~6.0 mg/dl 異所性石灰化の判定
副甲状腺ホルモン(PTH) 180~250pg/ml 線維性骨炎、無形成骨判定
総タンパク(TP)

血清アルブミン(Alb)

6.0~8.0 mg/dl

3.5~5.0 mg/dl

栄養状態判定
β2-ミクログロブリン

(β2MG)

30 mg/l 透析アミロイド判定

 

長期透析合併症の原因、症状、対応、ケアなど

合併症 原因 症状 対応・ケア
心不全 溢水(体液過剰) ・呼吸苦

・仰臥位になれない

・適切な目標体重の設定

・水分、食塩摂取量の確認

高血圧 細胞外液量の是正 ・目標値は収縮期血圧140mmHg以下、拡張期血圧90mmHg以下 ・減塩食の徹底

・透析間の体重増加を抑える

・適切な目標体重の設定

感染症 免疫力の低下 ・肺炎など ・十分な透析と規則正しい生活

・栄養状態を良好に保つ

高カリウム血症 血清カリウム5.5mEq/l以上 ・手指や口唇のしびれ、四肢の脱力感

・不整脈、心停止

・食事のカリウム制限

・十分な透析、薬剤の投与

貧血 腎機能低下 ・腎臓で生産される造血エリスロポエチンの低下 ・薬剤の投与

・鉄不足、消化管出血の検査

Ca代謝異常 リンの排泄低下

ビタミンDの活性低下

・二次性副甲状腺機能亢進症による、線維性骨炎、無形成骨

・高リン血症による異所性石灰化

・食事のリン制限

・薬剤の投与、副甲状腺の治療

透析アミロイドーシス アミロイドが全身の様々な場所に沈着する(腱、骨、関節など) ・手根管症候群

・骨、関節への沈着

・除去できる透析膜、吸着療法の検討

・疼痛出現時は薬剤の投与

かゆみ 様々な原因

・皮膚の乾燥、発汗の減少や皮脂の欠乏によって皮膚が乾燥

・尿毒症物質の蓄積

・カルシウム、リンの値が高い

・副甲状腺ホルモンが高い

・アレルギー(透析膜、回路、テープ)

・かゆみ ・原因検索と除去

・薬剤投与

・皮膚乾燥のケア(保湿、清潔、クリームの塗布など)

 

2.カテーテルによる血液透析

血液透析を受ける患者で、シャントがない、またはシャントにトラブルがある場合や、血液浄化療法を受ける患者で、ブラットアクセスがない患者は、血管内カテーテル留置を行う。一時的に内頚動脈や大腿静脈にダブルルーメンカテーテルを挿入し、カテーテルによる治療が行われる。

□アセスメント

管理は中心静脈カテーテルと同様に行い、カテーテル感染、閉塞、逸脱などの合併症に注意する。

□看護問題

(1)カテーテルの挿入部、接続部からの感染の可能性がある。

(2)治療中の抗凝固療法による患者は出血しやすい状態にあり、カテーテルの内径が大きいため、抜けると大出血を起こす可能性がある。

□看護目標

(1)カテーテルの挿入部、接続部からの感染や閉塞を予防する。

(2)カテーテルの逸脱を予防する。

□看護活動

カテーテルによる合併症を予防するための援助・指導

●観察:

カテーテル挿入部の観察:発赤、腫脹、疼痛、熱感、滲出液の有無など

●援助:

(1)カテーテル挿入部の無菌操作の徹底

(2)カテーテル挿入部の消毒、閉鎖式ドレッシングの使用

(3)カテーテルの安定した固定方法の工夫

(4)大腿部挿入時、座位はカテーテルの屈曲、閉塞、逸脱などの危険性があるためできるかぎり避ける。

(5)カテーテルが逸脱したときは、直ちに圧迫止血を行う。また、カテーテルを観察し、体内に残っていないか確認する。

(6)治療後は、次回使用時までにカテーテルが血栓により閉塞しないよう、ヘパリンの内径のサイズ分充塡する。

●教育:

(1)カテーテルとその周囲に触れないようにすることを指導する。

(2)逸脱の危険性について説明をする。

 

■腹膜透析

1)導入期

□アセスメント

(1)腹膜透析治療に対する不安と理解の程度。

(2)適切な自己管理が行えているか。

□看護問題

(1)腹膜透析療法に対する不安や理解不足から、前向きに取り組めない。

(2)適切な自己管理ができずカテーテル感染や腹膜炎などの合併症をおこす可能性がある。

□看護目標

(1)腹膜透析療法の必要性が理解できている。

(2)腹膜透析の治療の実践と、継続のために必要な自己管理が出来るようになる。

□看護活動

◎透析療法の必要性を理解して生活に取り込める。

●観察:

透析治療に対する理解度、情報提供の有無

●援助:

(1)実際の治療と結びつけられるように、ビデオ・パンフレット・本などを利用する。

(2)手順・手技を患者・家族が、実践できるように援助する。

(3)家族が行う場合は、家族の負担を考慮して、訪問看護・介護などのサポート体制を整えることも検討する。

●教育:

社会保険制度の活用、身体障害者手帳の申請、特定疾患認定による医療費の減額、障害者年金の受給などの情報を提供する。

◎腹膜透析の治療の実践と必要な管理を理解し、その方法を実施できる

●観察:

説明に対する理解や受け止め

●援助:

(1)実際の治療と結び付けられるように、ビデオ・パンフレット・本などを利用する。

(2)技術面は、看護師が実際の腹膜透析操作によるデモストレーションを行うことで理解を促すよう援助する。

(3)小児や高齢者が患者の場合は、家族が実施者となるので、家族に直接指導する。

●教育:

自己管理を継続するために、記録をつけることを指導する。

 

2)維持期

□アセスメント

(1)腹膜の機能は、残存腎機能の変化や高濃度液の使用、腹膜炎の有無などで透析導入後に変化するので検査データなどから評価する。

(2)合併症が出現する可能性があるので情報提供を行い、早期発見・予防につとめる。

□看護問題

(1)適切な自己管理が継続できていない。

(2)残存腎機能低下に伴い透析液不足や除水不足となり、透析方法を変更しなければならない場合がある。

(3)腹膜透析に伴う様々な合併症が出現する可能性がある。

□看護目標

(1)腹膜透析の治療の実践と、治療の継続のために必要な自己管理が継続できる。

(2)腹膜透析治療の変更を、生活に組み込めるように援助する。

(3)腹膜透析に伴う合併症を早期発見し、症状出現時は対処する。

□看護活動

◎患者の検査データ(腹膜平衡試験、窒素平衡試験、PDC等)をもとに腹膜透析治療を検討し、患者の生活にあったものを選択できるように援助する

●観察:

(1)腹膜透析治療の理解度、実施状況

(2)検査データ

●援助:

(1)治療変更(透析液の変更、バッグ交換回数の変更、APDの導入など)が受け入れられ、患者の生活パターンに合うか検討する。

(2)外来受診時にバッグ交換などの手技を観察し、正確に行えているか確認する。

●教育:

体調不良時は、無理せず早めに受診するように話す。

 

3)慢性期

腹膜透析は約10年以内に、血液透析への移行が望ましいとされている。

□アセスメント

(1)被嚢性腹膜硬化症(EPS)のリスクが高くなるので検査データなどから評価する。

(2)血液透析へスムーズに移行できるように情報提供し、計画を立て準備する。

(3)腹腔内に貯留する炎症性物質の除去、カテーテル閉塞予防を目的に腹腔洗浄が必要となる。

□看護問題

(1)被嚢性腹膜硬化症(EPS)のリスクが高い。

(2)血液透析への移行がスムーズにできるように情報提供し、計画を立て準備をする。

(3)腹腔洗浄の方法を理解して実践できる。

□看護目標

(1)被嚢性腹膜硬化症について理解し、早期発見につとめる。

(2)血液透析の必要な自己管理ができるようになる。

(3)腹腔洗浄の方法を理解して実践できる。

□看護活動

◎被嚢性腹膜硬化症について理解し、早期発見できるように援助する

●観察:

(1)被嚢性腹膜硬化症(EPS)についての理解度

(2)症状の観察(嘔吐、腹痛、下痢、便秘など)と検査データ

●援助・教育:

(1)被嚢性腹膜硬化症(EPS)について理解できるように説明し、症状出現時は至急受診するよう指導する。

(2)被嚢性腹膜硬化症(EPS)の予防として腹膜炎を起こさないこと、腹腔洗浄の実施が必要なことを説明する。

◎血液透析への移行にむけて、血液透析に必要な水分と食事管理、薬物管理、シャント管理について理解し、実践できるように援助する。

◎腹腔洗浄の方法を理解して実践できるよう援助する

●観察:腹腔洗を実施する理解度、実施状況

●援助:洗浄方法(洗浄の間隔、液の選択、清潔操作の実施、液の観察など)が受け入れられ、患者の生活パターンに合うか検討する。

●教育:

(1)体調不良時は、無理せず早めに受診するよう話す。

(2)自己管理を継続するために、記録をつけることを指導する。

(p_-)参考文献

医療学習レポート.透析療法施行患者と看護


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