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(*ToT)前期破水の話


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 前期破水(PROM)とは、分娩開始以前に卵膜の破綻をきたしたものをいう。

病態アセスメント

 妊娠満期で分娩が開始したあと破水した場合には、あまり問題にならないが、早期産の前期破水では胎児の成熟、特に肺機能の成熟と胎児・母体の細菌感染が臨床上問題となる。妊娠中期での前期破水では、1週間以内に分娩になることが多く早産の原因の3分の1を占めるといわれている。したがって、その診断及び、その後の管理により児の予後もかなり違ってくる。原因はいまだ解明されていないが、前期破水を起こさせると考えられる因子は多数あり以下の通りである。感染(絨毛羊膜炎、腟頸管炎)、頸管無力症、羊水穿刺及び絨毛採取、母体喫煙、母体の電解質・ビタミン不足、性交、内診、前回PROM、外科的処置(頚管縫縮術、妊娠中の虫垂炎の手術、人工妊娠中絶)の既往など、胎児の性別(男児:女児=1.27~1.96:1)、妊娠中の出血、羊水過多、子宮奇形、先天性の胎児異常、胎位の異常(骨盤位)

症状

 羊水の流出(他覚的、自覚的)、破水感、腹部緊満感、性器出血

検査

  • pH測定
  • シダ状結晶証明法
  • 視診、腟鏡診(羊水流出の有無、卵膜の観察)
  • 内診(胎児部分の触知、卵膜を明暸に触れる、胎胞の有無)
  • 超音波検査(羊水腔、児の胎位・発育)・子宮底長
  • 胎児心拍モニタリング(児の状態と子宮収縮状態)
  • 細菌検査(腟培養、羊水培養)
  • 血液検査(WBC、CRP)
  • 羊水検査(シェイクテスト、L/S、マイクロバブル)、胎児肺成熟度

治療・管理

 1.安静

・ベッド上安静で羊水の流出防止、臍帯・胎児部分の脱出防止。羊水貯留目的で骨盤高位とすることもある。妊娠週数によりポータブルトイレのみ可、トイレ・洗面可も考慮する。

 2.薬物療法

・抗生物質の投与(種類、投与期間に注意する)

・子宮収縮抑制剤の投与:薬剤の副作用に注意し、分娩時期を考慮し管理する

 (1)β-受容体作動薬(イソクスプリン、リトドリン)

 (2)硫酸マグネシウム(マグネゾール)

 (3)インダシン

 3.子宮内感染予防

・全身、陰部、手指の清潔保持

・腟洗浄

 4.胎児のwell-beingの評価

・NST

・超音波検査

・BPS(Biophysical Proflile Scoring)

 5.手術療法

・胎児切迫仮死、四肢脱出などの緊急時には帝王切開術が行われる

看護計画

Ⅰ.病態アセスメント

Ⅰ.アセスメントの視点 前期破水患者においては、破水時の妊娠週数により母児管理が異なってくる。羊水の流出が続けば、細菌感染の頻度が母児ともに増加し、羊水の減少による子宮壁の圧迫で胎児が障害を受ける頻度が高くなる。そのため、まず胎児にとって胎内生活か胎外生活のいずれが望ましいかを評価する事が必要である。児の成熟が十分である場合には、自然経過をみて必要時分娩誘発が行われる。
待機的管理中は胎児のwell-beingを評価し、胎内生活が望ましい場合はまず安静とし、予防的抗生物質、子宮収縮抑制剤の投与が行われる。前期破水患者の看護において問題となるのがこの時期の管理であり、妊娠継続や生まれてくる児の未熟性に対しての不安も大きくなるため精神面のケアも大切になってくる。

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