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v(・∀・*)小児再生不良性貧血患児の話


(~_~;)題名:小児再生不良性貧血患児の話

病態概念

再生不良性貧血とは

 再生不良性貧血とは、末梢血における汎血球減少と骨髄低形成を特徴とする疾患群である。原因は不明であることが多く、このような場合は、突発性再生不良性貧血と呼ばれ、その他、Fanconi貧血に代表される先天性貧血や放射線、薬物、肝炎後にみられる二次性再生不良性貧血に分類される。小児の再生不良性貧血の多くは、原因不明の突発性再生不良性貧血に分類され、突発性再生不良性貧血の造血障害の機序として、1)血液細胞の増殖障害、2)免疫機序による造血障害、3)造血微小環境の異常、4)造血因子の欠乏などが考えられている。治療は重症度によって異なり、重症型では、骨髄移植が第一選択される。骨髄移植後の10年生存率は良好であるが、免疫抑制剤療法では長期観察後もMDS・AMLへの移行や鉄過剰症による臓器不全の併発を認める。

病態アセスメント

 再生不良性貧血の治療は、治療方法の改善に伴い予後は著しく改善されたもののまだまだ出血や感染の危険性、MDS・AMLへの移行の可能性、免疫抑制剤による副作用の出現、長期に渡って行われる輸血による鉄過剰症からくる臓器不全の併発など課題は多く、家族の不安も大きい。最終的には骨髄移植が望まれるが、移植に至ってもドナーの検索や治療自身への不安など、家族の不安は尽きない。また、長期化する治療や骨髄移植により、患児の取り巻く環境は変化し、患児の精神的・身体的苦痛も増強する。患児の病状や取り巻く環境に目を向けながら、患児・家族ともに疾患を受け入れ、前向きに闘病できるように精神的サポートをしていく必要がある。

症状

 汎血球減少に基づく症状

  1. 血小板減少からくる出血、紫斑(初期症状)
  2. 好中球減少からくる発熱などの感染症状(中期症状)
  3. 貧血からくる蒼白、倦怠感、頻脈、うっ血性心不全、食欲不振(後期症状)
  4. Fanconi貧血では、四肢の奇形、皮膚の色素沈着、低身長、骨核異常、腎尿路系の奇形、睾丸低形成が合併する。

検査

 血液一般検査、血液生化学検査、骨髄検査(生検、染色体)、骨髄シンチグラム、MRI、X線撮影

治療

1.免疫抑制剤療法

抗リンパ球グロブリン(リンフォグロブリン:ALG)、シクロスポリン等

2.蛋白同化ホルモン療法

骨髄の造血幹細胞を刺激し、造血能の回復を目指す。アンドロゲン療法(造血刺激療法)

3.骨髄移植

適応例は、表現型の一致例を含め血縁者にHLA一致ドナーがいれば同種骨髄移植が選択される。免疫抑制剤に6ヶ月経っても反応がみられない場合には、非血縁者間あるいはHLA不一致血縁者間骨髄移植も適応となる。

4.支持療法

1)抗生物質 発熱や好中球減少症の際に使用され、予防的投与は必要ない

2)血小板輸血 血小板数20000/μlを維持する

3)濃厚赤血球輸血 ヘモグロビン(Hb)量を10g/μl以上に維持する

4)副腎皮質ホルモン療法

経過と管理

 まず治療として重症度が決められ、重症度に応じて血縁者にHLA一致ドナーがいれば同種骨髄移植が選択される。ドナーがいなければ、免疫抑制剤療法と支持療法が行われる。合併症には、疾病そのものによるものと治療に伴うものとがある。重症例は、出血や感染症への対策が重要で血小板やG-CSFの予防投与などが行われる。血小板輸血により同種抗体が出現し、血小板輸注が不応となることもしばしばみられるため、血小板輸注は最小限とされる。シクロスポリンによる副作用では、多毛や高血圧、歯肉腫脹などの副作用がみられ、ALGでは発熱や蕁麻疹が多く、アナフィラキシーといった重篤な副作用は稀である。ステロイドの大量療法は、その効果が十分でないことや骨頭壊死等の重篤な副作用がみられるため、次第に使用されなくなっている。輸血は長期に渡って必要であり、赤血球輸血依存患者においては、鉄過剰症からくる二次性の糖尿病や肝硬変、心筋症などの臓器不全を合併することがあり、メシル酸デフェロキサムサンなどを用いた鉄除去が行われる。また、長期生存率が高くなるにつれて、再生不良性貧血からMDS・AMLへの移行が重要な問題となっている。移行例において、早期の骨髄移植以外に救命できた症例は、報告されていない。初回に同種骨髄移植がされた場合の10年生存率は良好であるが、免疫抑制剤療法では、MDS・AMLへの移行や鉄過剰症からくる臓器不全で死亡する例が多い。

看護計画

Ⅰ.病態アセスメント

 骨髄低形成による出血傾向、好中球減少による易感染性や発熱、貧血による全身倦怠感や食欲不振などが症状としてあらわれ、免疫抑制剤の使用により、さらに感染の危険性は高くなる。そのため、患児の一般状態の観察や機嫌、活動状況、検査データ等に注意しながら、予防行動への援助、症状緩和に努めていく。倦怠感などの症状の強いことや内服薬の形状や味への嫌悪感により、内服が困難となることが多い。家族もかわいそうという思いから内服に積極的でないことがあるため、確実に内服できるよう声かけし、関わっていくとともに家族の不安を聞いていくことが大切である。

(・.・;)参考文献

医療学習レポート.小児再生不良性貧血患児


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