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v(・∀・*)脊髄損傷と福祉機器の話


「脊髄損傷と福祉機器」の画像検索結果

完全損傷:必要な自助具・福祉用具等

C1-3

人工呼吸器、特殊な電動車いす、環境制御装置、電動ギャッジベッド

C4

特殊な電動車いす、ヘッドポインター、環境制御装置、電動ギャッジベッド

C5

電動車いす、ハンドリムに工夫した車いす、車いす用滑り止め手袋、スプリント付の自助具(食事、書字、ひげそり用など)、環境制御装置、電動ギャッジベッド、リフト

C6

ハンドリムに工夫した車いす、電動車いす(屋外用)、自助具(食事、書字、ひげそり用、更衣、入浴用など)、バスボード、電動ギャッジベッド、リフト

C7

車いす、バスボード、入浴用自助具

C8-Th1

車いす、入浴用自助具

Th2-6

車いす

Th7-L2

車いす

L3-4

短下肢装具、杖

 

脊髄損傷者の福祉機器:日常生活活動(ADL)別に示す

1.起居・床上

ベッドの上での起居動作は、他のADLの自立を考える上で重要な基本動作であるが、一般のベッドでは構造的に動作困難な場合が多い。従って、ベッドでの寝返り、起き上がり坐位保持のための機器として、電動ギャッジベッドを使用する。これはリモコンスイッチの操作により、背もたれと脚部の上下、さらに、ベッドの高さの上下の3系統の制御が可能である。リモコンスイッチの操作は、最も操作しやすい残存機能(上肢、顎、口など)の評価を行い、既成のスイッチのボタンを改良して押しやすくしたり、呼吸気圧センサースイッチなどスイッチそのものを取り替えてしまう方法がある。

電動ギャッジベッドの制御

C4レベル以上

・環境制御装置(ECS)で行う吸気気圧スイッチによる呼吸操作で行う

C5レベル

・上肢の残存機能を利用するためスイッチのボタン面を大きくしたり、軽い操作感のスイッチに替えたりする。

C6レベル

・電動ギャッジベッドとベッド柵や起き上がり紐などを併用しての自力での起居動作が可能となる。

C7レベル以下

・電動ギャッジベッドなしで起居動作は自立する。また畳に布団といった和式の生活も可能となる場合がある。

 

坐位…頸髄損傷を考えた場合、坐位という目的で使用する機器はほとんどが車いすであるといえる。

したがって車いすは移動の手段としてだけでなく、坐位における作業姿勢の保持の手段としても形状を考慮する必要がある。

C5レベル以上

・車いすの坐位バランスが不良であり、自力にて坐位保持は困難である。坐位保持用の体幹ベルトで固定するか、シートや背もたれそのものにサポートを取りつけて坐位を保持する。

C6レベル

・このレベルになると背もたれの高さが適切ならば、坐位保持は可能となり、体幹固定は必要なくなる。

C7・8レベル

・背もたれの高さはさらに低くなり、車いすだけでなくソファー椅子や畳の上での生活で車いすが使用できない場合は、座椅子を利用することが可能となる。いずれの場合にしても長時間の坐位保持に伴い、褥瘡予防や失禁のためクッションの工夫が必要である。

 

2.移動・移乗

移動

頸損における移動機器として、電動車いす、手動車いすに加え、最近では自動車の利用者も増加してきた。移動動作を考える時、ベッドや移動機器間の移乗動作も同時に考える必要がある。

電動車いす

C5レベル以上の使用者が多い。しかしながら坐位バランスは不良のため自力での坐位保持は困難である。坐位保持用体幹ベルトで固定するか、シートや背もたれそのものにサポートを取り付けて坐位保持をする。

C4レベル

・坐位保持のためにリクライニング型が必要で、運転操作に顎、口、呼吸を利用したコントロールボックスの改良を行う。

C5レベル

・上肢による操作の安定を目的にモービルアームサポートやポータブルスプリングバランサーを車いすに固定して使用したり、コントロールボックスのスティックの部分に手関節伸展保持装具や長対立装具を固定して、肩の動きが効率よくスティックに伝わるように工夫する。

胸・腰髄損傷の場合

車いすによる移動が主となる。低位の損傷で状態の良い患者によっては、松葉杖歩行が可能となる場合もあるが、実用性を考えると車いすを利用することとなる。

手動車いす

使用者の坐位バランスや体型、駆動能力、移乗方法または使用目的(自宅、仕事、スポーツ、指導者積み下ろしなど)によって寸法や材質を選択するオーダメイドの車いすが一般的になった。操作性の向上や軽量化、製作期間の短縮のための新しい素材や構造の開発が進んでいる。またC5・6レベルでは、駆動力補助のため、C7以下ではスポーツ用として、すべり止めの付いた手袋を使用する。

自動車運転

近年では自動車運転操作そのものがエレクトロニクスの導入によって簡素化および省力化し、スイッチ類の操作も単純化した。

C6レベル

アクセル・ブレーキレバーなどの運転補助装置を取り付け、その他の改良を加えれば運転免許取得が可能となっている。坐位保持効果の高いシートや体幹ベルトによって運転時の坐位バランスの向上を図ったり、ハンドル旋回能力向上のために手の型に合わせた旋回装置、車いすとシート間の移乗補助のためのトランスファーボード、車いす積み下ろしのための車内の工夫などにより、今後も自動車の利用者は増加するだろう。さらに、安全面での開発が必要となる。

移乗動作

ベッド・車いす間、車いす。自動車のシート間の移乗の際、トランスファーボードを使用する。材質はすべりの良いビニールシート、合板、クッション、バスマットなどを使用して、ベッド・車いす間の条件が一様でないため、毎回条件に合わせて製作している。

C6レベル

ベッド・車いす間の移乗動作が自立する場合が多い。

C5・C6レベル

トランスボードでの自立困難なため、スリングの装着とリモコン操作に工夫がいるが、天井走行型電動リフターによってベッド・車いす間や浴室・便所の場合、入浴・排泄動作はほとんどが介助なため移乗のみ自立となる。

リフターには、このほかに固定式などの方式の異なるものがあるが、自立目的としては適さないことが多い。また、リフターは設置するよりも、住宅の新築や改築時に全体のレイアウトを考えたうえで設置すると、より効果的である。

そのほかの移動機器として、エレベーター、屋外出入昇降機、手すり、スロープなどが利用されている。

胸・腰髄損傷の場合

移乗はほとんど自立しているので、ベッドの高さが車いす座面と同じになるようにしておくことが条件となる。マットレスは褥瘡予防のものを利用する。

 

3.入浴

一般に浴室は水回りのことを考慮して、出入り口と洗い場、洗い場と浴槽との間に段差があり、車いすを使用できるほどの広さもないため、なんらかの改造を行わないと使用できない場合が多く、環境に左右されやすい。

C4・5レベル

・入浴動作が困難であるため介助面からの考慮が必要である。

・天井走行型リフター、固定式リフター、シャワー用車いすなどを用いることで、移動面での負担を軽減する。

C6レベル

・側方移乗が可能なになるため車椅子と洗い場の高さを同じにすれば洗い場への移乗が可能となる。洗い場での坐位バランスが不良で、滑り止めマット、手すりや壁面を背もたれにして洗体する。ループ付きタオル、カフ付きボディーブラシ、プッシュボタン式容器に入った石鹸やシャワーの取り扱いへの配慮も重要である。

・浴槽への出入りも困難なため要介助となる。従ってC4・5レベル同様、天井走行型リフター、固定式リフター、シャワー用車いすなどを用いることで、移動面での負担を設置することが多い。

C7レベル

・前方移乗が可能となるため、車いす、洗い場、浴槽の間の移乗が容易になる。浴槽への出入りも手すりの設置により可能となり、浴室のレイアウトも家族との併用が可能なものが考えやすくなる。

C8レベル

・車いすと床との移乗が可能となり、埋め込み式の浴槽であれば、車いす、洗い場、浴槽の間の高さが多少異なっても問題なくなり、大掛かりな改造の必要が無くなる場合も出てくる。

胸・腰髄損傷の場合

このレベルの場合、トランスファーが自立しているので床が滑らないようにマットを敷いてあれば問題はない。

いずれのレベルにおいても入浴は褥瘡をつくりやすいので、洗い場などの床面に風呂マットを敷くなどの工夫が必要である。

 

4.整容

整容は、ベッド上で行うのもと、洗面台で行うものとに大別される。ベッド上では背もたれを上げて坐位を安定させて、テーブル上に用具を置いて爪きり、歯磨き、洗髪、髭剃りなどを行う。洗面台では車いす上で坐位バランスをとり、洗面や歯磨きを行う。ほとんどの整容動作において、上肢のリーチ範囲が顔周辺まで届く必要があるため。

C4レベル

・これらの整容動作を行うことは困難である。

C5レベル

・爪きりは台付きのものを使用する。手指はなんとか可能。歯磨き、洗髪、髭剃りも専用ホルダーの製作で可能となる。しかし、筋力補助のためにモービルアームサポートやポータブル   図   台付き爪きり

スプリングバランサーを車いすに固定して使用したり、手関節伸展保持装具や長対立装具を併用したりする場合もある。

・歯磨きは、効果的に行われないと虫歯の原因にもなるため、電動歯ブラシを改良して使用したり、細かいところは介助してもらうこともある。

C6レベル

・いずれも万能カフや専用ホルダーの使用で可能になる。

・足指の爪切りは自助具を工夫する場合もあるが、正確性が低く実用的でない。

C7レベル

・テノデーシスアクションでの把握が可能となる。

C8レベル

・手指の屈筋群の働きによる把握が可能になりカフやホルダーなしで用具が使用できるため、用具選択の幅が広がる。足指の爪切りも、坐位バランスの向上により、可能になる場合もある。

胸・腰髄損傷の場合

上肢機能はほとんど問題ないので自立している。

 

5.排泄

頸髄損傷の排泄は、動作的に排便と排尿を同時に行うことが困難な場合が多く、別々の方法で対処している。

C4、5、6レベル

排便では、ベッドのみ、ベッドと便器、便器のみの3通りの方法が一般的である。ベッド上のみの場合、ほぼ全介助から、更衣と座薬や浣腸液の挿入は自助具を使用して可能でも移乗動作が時間的に間に合わないという条件まで幅が広く、便器への移動の必要がなく改造がいらないため、このレベルで多く用いられている方法である。

C6、7レベル

ベッドと便器の場合、更衣と座薬や浣腸液の挿入をベッド上で行い、ポータブルトイレへと移乗する、車いすへ移乗後便器へ移乗する。排便用車いす(シャワー用車いすとの兼用が多い)へ移乗後そのまま便器上へ移動するの3通りがあるが、いずれも移乗動作の際にトランスファーボード、手すり、便座の補高などを考慮する必要がある。

C7、8レベル

便器のみの場合、車いすから便器へ移乗し、更衣と便座や浣腸(洗腸)液の挿入を便器上で行うため、坐位バランスが必要となる。

排便後の後始末は自助具を使用して紙で拭き取るだけでなく、自動洗浄機つきの便座の使用や、排便後に入浴(シャワー)などの方法で対処している。排便は、コントロールが困難であり、食事の内容や体調の変化にも影響されるため、外出時などは紙おむつをして失便に備えることが多い。

排尿は、留置カテーテル、自己導尿、集尿器、腹圧などによる自然排尿などの方法があり、ベッド上か車いす上で行うことが多い。留置カテーテルの場合、集尿袋を接続して溜めておき、随時便器やしびんに捨てる方法を取る。留置カテーテルは、膀胱容量が減少し、結石もできやすくなるため早期に抜去することが勧められているが、特に女性の場合、実用的な集尿器がないことと、留置カテーテルの先に集尿袋を接続して溜めて随時便器に捨てる方法ならば、集尿袋の排出弁の工夫をすれば車いす上で可能なため、機能レベルに関係なく使用者は多い。

自己導尿の場合、カテーテルの改良により男性ではC6レベルでも車いす上でカテーテル挿入が可能であり、そのまま便器へ尿排出が出来る。しかし、女性は泌尿器の構造から車いす上でのカテーテル挿入は男性に比べると困難であり、ベッド上で行うため移乗動作が必要となる。集尿器の場合、既製品の改良や頸損用に開発されたもの、使い捨てのビニールを固定したものまで男性用は数多くあるが、女性用は数も少なく尿漏れの問題を解決できない。

胸・腰髄損傷の場合

①排便

トイレは温水洗浄便器と手すりを利用する。便器は既製品では移乗が困難であるため便器底部に補高をする。しかし、今度は床に足が着かなくなってしまうので足台を設置することで解消する。手すりは車いすが接近できるように短めのものとする。また脊損患者は排泄に時間がかかるため、空調も完備しておく必要がある。

②排尿

車いす上にての自己導尿を行う場合、下着、衣服を着脱する必要があるので、前空きで紐結びへと改良する。また点滴チューブを利用したセルフカテ先端に接続できるようにして、車いす上から便器に直接排尿できるようにしていた。導尿しやすい姿勢をとるために下肢をステップから下ろすが、膀胱が尿でいっぱいになっているときに前屈姿勢をとると、尿漏れの危険性があるため、ステップを上げる際にはリーチャーを利用している。また、導尿時に使用する用具をキャスター付の引出しに入れ、使用時に使いやすい位置に移動できるようにしておく。

 

6.更衣

C5レベル

かぶりシャツの脱着可能な場合がある。ボタンやジッパーは、ボタンエイド(カフつきのこともある)やジッパーにリングを付けることで解決できるが、ボタンエイドで困難な場合は、ベルクロ(マジックテープ)を利用する。ベッドでのズボンやパンツの着脱は、寝返りや起き上がり動作の反復が必要となる。

C6レベル

電動ギャッジベッドを使用し、さらにジッパーやループなどの工夫をして動作の不足を補う場合がある。

また、車いすや便器上でのズボンやパンツの着脱は排泄動作での重要なポイントとなる。靴下や靴の着脱は、靴下は両側に、靴はかかとにループを付け、さらにリーチャー(カフつきのこともある)を使うことで自立することが多い。

胸・腰髄損傷の場合

上肢機能はほとんど問題ないので自立している。

 

7.食事

皿を持って食べることが困難であり、テーブルの上の食事をスプーンがフォークがフォークですくって食べる方法が一般的である。

C5レベル

筋力補助のためモービルアームサポートやポータブルスプリングバランサーを使用し、手関節伸展保持装具や長対立装具にスプーンやフォークを付けて皿から口までのリーチ範囲を確保する場合もある。

C7、8レベル

カフやホルダーなしでスプーンやフォークが使用できる。

ただし、C6レベルでも手指の痙性によって、指間に直接スプーンやフォークを挟んで使用可能な場合もある。飲み物については、大きめの把持が付いたコップに手指を引っ掛けて飲むこともあるが、テーブルにコップを置いたままストローを使用して飲むことの方が多い。

胸・腰髄損傷の場合

上肢機能はほとんど問題ないので自立している。

 

8.家事

炊事は、車いす専用のシステムキッチンにより車いす上での取りまわしが容易になり、電子レンジや電磁調理器などの既製品もボタン操作のみと簡易化されているため利用しやすくなっている。包丁はカフやホルダーで固定し、釘つきまな板で材料を固定すれば切る動作も可能である。洗濯は、全自動洗濯機、乾燥機、低い物干しなどを利用するれば可能である。裁縫、掃除なども既製品の中に使用可能なものもあるが、広く家事動作全般となると自立困難な動作が多い。

調理に関しては専用の包丁を利用したり、各種調理器具にホルダーを付けたりして自助具化することで家族とともに調理を行うことが可能となる。

洗濯は全自動洗濯機を埋め込み式にすることで洗濯物が取り出しやすくなり、リーチャーにホルダーを付けたり、物干しの高さを低くすることでできるようになる。

胸・腰損患者の場合

台所に車いす対応のシンクを導入した。シンク下に収納部分がなく、車いすで正面からアプローチできる機種を選択し、車いす

坐位で膝高さぎりぎりに接地するようにする。シンクの厚みのために調理台が高くなってしまうこともある。この場合は腕を挙上するような動作が多くなるために腕抜きが必要となる。

ガス台は、鍋の中が良く見えるような高さに設置することで鍋をひっくり返してしまう心配はなくなる。しかし、やはり火を扱うのは危険があるのでその対策として電磁調理器を導入するということがある。

 

9.コミュニケーション

書字はカフやホルダーで筆記用具を固定して可能となる。コンピュータ、ワープロ、電話なども技術進歩により既製品の操作が簡易化されているため、C4レベルでも環境設定により使用が可能である。

 

10.余暇活動

余暇活動においては、車いす上で行える活動は多く、おのおのに自助具の製作をすることで適応させている。

 

11.その他

環境制御装置により、C4レベルにおいても電気製品の使用が可能になる。また、スイッチ類や把手などの工夫によって使用できる家庭用品は多いといえる。多目的用具としては、万能カフ、各種ホルダーの使用率が高く、各動作において活用されている。

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