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v(^o^)認知症と看護の話


「認知症」の画像検索結果

“(-“”-)”題名:認知症と看護の話

記名力低下、判断力障害で始まり、人格の変化、せん妄、徘徊などの精神症状が加わり、ついには無言、無反応、両便失禁状態で寝たきり状態となる。多発性脳梗塞などによる脳血管性認知症と、アルツハイマー病などの変性性認知症とに分けられる。

 

血管障害性認知症

・病態:60~70歳代に多く、高血圧症や脳血管障害の既往がある患者や、血圧の変動のみられる患者に多い。

・原因:脳梗塞や脳内出血、クモ膜下出血などで直接脳組織が破壊されたり、血流障害のために十分な酸素や栄養分の供給が行われないなどの理由で、認知症をきたす。最も多いのは脳動脈硬化に血圧の繰り返しの変動が加わって、大脳の皮質下の白質を中心とする多発性の不完全な梗塞の結果起きるビンスワンガー型白質脳症である。

・検査:CT、MRI検査で脳室周囲の白質にみられる多発性・び漫性の低吸収域、脳室拡大、脳皮質萎縮が特徴である。

・症状:認知症以外に、小刻み歩行・動作緩慢・筋固縮などのパーキンソニズムや排尿障害などを示すことが多い。

・治療:脳血管障害の予防に準じる治療を行う。たとえば、脳梗塞によるものでは血圧管理をしながら、抗血小板薬(チクロピジン・アスピリンなど)を投与する。また同様に、高血圧・糖尿病・脂質異常症(高脂血症)・心臓病などの併存疾患の治療を行うとともに、過度の飲酒や喫煙などの危険因子を避けるなど、進行を予防することが大切である。

 

アルツハイマー病

・病態:大脳皮質の神経細胞の変性があり、進行性の認知症を特徴とする疾患である。45~60歳の発症が多く、65歳以後の発症を老年認知症ともいう。家族性の発症例もあるが、孤発例が多い。ゆるやかに進行する。

アルツハイマー患者の脳では、神経細胞の脱落による脳の萎縮が見られる。βアミロイドというタンパクが脳内に蓄積することによって、老人班や神経原線維変化という構造が形成され、これらが神経細胞死の原因になるとされる。

・症状:アルツハイマー病はその進行に伴って、現れる症状も以下のように変化する。

①第1期:記銘力の低下で発症し、学習障害、計算力・注意力・判断力の低下、怒りやすいなどの情動面の変化、自発性や積極性の低下が加わる。

②第2期:記憶・記銘力の低下が著明になり、外出した際に自分の道を見失うなどの空間性失見当識や、食事やトイレの後始末もできなくなる。言語・書字障害が加わる。

③第3期:筋固縮、小刻み歩行などのパーキンソニズムがみられ、やがて寝たきりの状態となる。

・検査、診断:CT、MRIなどの画像検査により診断するが、第1期では本疾患に大きな変化はみられない。しかし、画像検査は脳腫瘍、慢性硬膜下血腫、正常圧水頭症、血管障害性認知症などの除外に必要である。

第2期になると側脳室や第3脳室が拡大し、脳溝の拡大、脳萎縮がみられるようになる。特に海馬の萎縮が特徴的である。

脳波は第1期では変化がみられないことが多く、第2期になって徐波やてんかん性の突発異常がみられるようになる.

・治療:アルツハイマー病の症状改善を目的にコリンエステラーゼ阻害薬が用いられる。

 

看護

1)アセスメント

(1)記憶障害の程度:年齢・生年月日、現在の場所や、同居している家族の名前と間柄が言えるか、昨日のできごとを覚えているか。

(2)意欲・自発的行動の低下:表情の乏しさや、口数・自発的行動の減少がみられないか。

(3)日常生活動作の障害の程度:食事・排泄・更衣・清潔動作・移動動作が自分でできているか、栄養・睡眠は十分にとれているか、清潔は保てているか(着替えや入浴を拒否することはないか)。

(4)問題行動の有無:徘徊、失禁、幻覚、奇声、興奮、妄想、危険行動(火の不始末)などはみられないか、それらがおこりやすい時間や状況・環境などはあるか。

(5)コミュニケーション能力:適切な言語表現や意思表示ができているか、他人の話を聞くことができているか、簡単な指示に従えるか。

(6)一般的情報:年齢・職業、家庭での役割や、発症前の性格・生活習慣・趣味、認知症症状に対する患者・家族の病識や思い

2)看護目標

(1)適切な援助によって、健康で安全な身体的管理ができる。

(2)疾患に対して周囲の理解が得られ、安心して落ち着いた日常生活が送れる。

(3)家族が、日常生活における適切な介護方法の指導と介護保険制度の利用も含めた介護支援が受けられ、家族の介護負担が軽減される。

3)看護活動

●認知症患者に対する配慮と対応

認知症患者は著しい記憶障害と判断障害、コミュニケーション障害のために、その言動が周囲から理解されず、また対等の扱いをされないと感じることもある。しかし、感情や自尊心・自我は一定程度維持されており、不安や孤独感・疎外感などをいだいていたり、自尊心を傷つけられていたりすることがある。

これらが心理的圧迫となり、認知症症状をさらに悪化させる要因となる。看護師は認知症患者に特徴的なこのような心理状態の理解のうえにたって、配慮に満ちたことばと行動を選択していかなければならない。

・認知症の告知:患者本人は、発病の初期から自分が認知症であるという病識を欠いている場合が多い。このような患者に対する病名や予後の告知は、慎重に行わなければならない。場合によっては、本人ではなく、介護している家族に病名を告知し治療法と予後について説明することもある。認知症は慢性で進行性の疾患であること、治療は対症療法や合併症に対する治療にかぎられることを伝え、そのうえで、残された機能を維持し、障害に対して援助する方策をともに模索していく。さらに、医療分野とともに、家族の支援も含めた福祉分野との連携も視野に入れて考えていく必要がある。

・認知症患者への接し方:

(1)急がせず、相手のペースに合わせた会話や行動を心がける。

(2)わかりやすいことばで話しかけ、必要なことは1つだけ伝えるようにする。

(3)こちらから話しかけたあとは、患者が思いのままに語りかけてくるのに耳を傾ける。

(4)相手に関心があることを示し、疎外感をいだかせないようにする。

(5)保たれている古い体験記憶などを手がかりに、それらを話題としたりしながら、信頼関係を深めていく。

(6)間違った行動や勘違いは笑ったり、しかったりせず、また自尊心を傷つけることのないような慎重な言動を心がける。

(7)柔軟に対応し、患者の意識の世界に合わせる(たとえば家族と勘違いされたときも否定せず、その場は家族になったようにして接する)。

(8)問題行動はしかったりせず、その行動の意味はなにかを考える。

(9)説得ではなく、患者がみずから納得できるように根気強くつき合う。

●日常生活に対する援助

・食事に対する援助:認知症患者は食事動作が正常に行えないだけでなく、栄養や健康に無関心にもなりやすい。認知症症状の悪化や合併症を予防するためにも、必要な栄養や水分が摂取できているかどうかの確認が必要である。徘徊の著しい患者と自発的行動の乏しい患者とでは、エネルギーの消費量が異なるので活動量も考慮しながら摂取量を考えていく。同時に、尿や便の量や性状にも注意する。

食事は、できるかぎり患者自身で食べられるように援助することが重要である。多少は周囲をよごしたりするようなことがあっても、注意をしたり、過剰に手を出したりはせず、患者自身のペースで食べられるようにあたたかく見まもる。食事中に手をとめたり、口に食物を入れたまま咀嚼をやめたりすることもあるが、そのようなときには、声をかけて動作を促してみる。

・排泄に対する援助:認知症患者は尿失禁や、トイレ以外の場所での放尿に走ることがある。汚染を防止するためにあてたおむつを、自分で取りはずしてしまうことも多い。さらには、便を手でこねるといった行動(弄便)がみられることもある。介助者など周囲の者にとっては問題であるこのような行動も、実はトイレの場所がわからなくて間に合わなかった結果であったり、失禁による不快感がさせた行動であったりすることが少なくないため、患者の排泄パターンを把握して排泄の時間を予測したり、排泄衝動を示すサインを見てとり早めにトイレに誘導するなどして失敗を防ぐ。また、着脱のしやすい下着やズボンのくふうも必要となる。

入院等の環境変化で、とくにトイレの位置や使い方がわからないことが原因になる場合もあるので、よくわかるように説明や表示をすることが必要である。やむをえずおむつを使用するときも、できれば説明を行って、患者の了承を得るようにする。その場合も、おむつに頼りきるのではなく、できるかぎりトイレで排泄できるように援助する。

・清潔に対する援助:認知症が進むと清潔観念が乏しくなり、入浴や更衣を拒否することもある。衣服を脱がされることに不安を示す場合もあるので、機嫌のよいときにきちんと説明し、患者が納得して援助を受け入れられるようにする。

・安全確保、保護:患者は高齢であるうえに、徘徊したり、高い台の上にのぼるなど危険な行動をとることもあるので、転倒や転落には十分な注意が必要である。また、はさみの使い方がわからず手を傷つけたり、大きな異物を口に入れて窒息したりなどという危険性もある。さまざまな行動を予測しながら、活動範囲にある環境には細かく注意をはらう。

徘徊や離院などによって、行方不明や交通事故への遭遇といった危険性もある。とくに入院後の数日間は、家に帰ろうとする行動がたびたびみられるため、その際は患者の心を傷つけないように配慮したうえで連絡先を記載した名札をつける、部屋に監視装置を設置する、関係方面にあらかじめ知らせて通報を依頼しておく、などの事前の対策が必要である。このような安全対策を講じるに際しては、「監視されている」という気持ちを患者にいだかせないような配慮が必要である。

●問題行動への対応

・問題行動の種類:

①同じことを何度も話す:このような行動は、患者が以前に話したことを忘れてしまっているか、患者にとってそのことが非常に気がかりとなっている場合にみられることがある。「さっき言ったでしょう」などと注意するのではなく、いつも同じ答えでよいので、そのつど安心できることばをかけることが大切である。

②夜間せん妄:夜中になると騒いだり、幻覚を訴えたりすることがある。このような場合は、なにかの不安をかかえていることが考えられる。不安の原因をさぐるとともに、夜間によく睡眠できるように日中は十分な活動を促し、また夜間はベッドの周囲を暗くしすぎないようにするなどの配慮をする。

③妄想:記憶の欠落や適切な状況判断能力の欠如のため、実際にはありそうもないことを事実と思い込んでしまい、訂正がきかなくなることがある。盗難妄想など被害的なものが多い。このような場合、事実を説明したり、自分たちの常識で納得させようとしたりするのは逆効果である。たとえば物をとられたと訴えているときには、困っている患者の気持ちを大切にしながら、患者の周囲を一緒にさがしてみるのも1つの方法である。

たとえ患者の身辺から出てきたとしても、患者の思い違いを責めたりせず、「見つかってよかったですね」といっしょに喜ぶなど、患者の心を傷つけないように対応することが重要である。

④徘徊:環境の変化に対応できず不安で落ち着かなかったり、自分がいる場所ではないと思い、よりどころを求めて徘徊したりすることがある。この場合、徘徊を無理にとめたりはせず、患者が納得できるまでいっしょに歩くなどして、徘徊の背景にある心理を受けとめるようにすることが大切である。

●リハビリテーション

認知症患者のリハビリテーションは、認知症の進行を遅らせ、残存機能を維持・回復させることを目的として行われる。患者の状態を評価し、生活体験・趣味・興味などをいかしながら、個々の患者に適した方法で、日中を楽しくいきいきと過ごせるようにくふうする。

●家族に対する指導と援助

・家族の精神面の理解:認知症患者の家族がかかえる介護の苦労は、並大抵のものではない。食事や排泄を含む日常生活に対する援助と、安全を確保するための患者の行動の監視は、家族にとって身体的・精神的にたいへんな負担となっている。また記憶障害を伴っているために。患者に家族として認識されなかったり、患者のあまりの被害妄想で傷つくこともある。夫や妻・親・兄弟などの身近な家族の一員の人格崩壊が進んでいく現実を受けとめるのは、家族にとってはつらいことである。さらに、理解しがたい患者の行動に適切な対処もできず、患者と家族の関係が悪化する可能性もある。考え方の違いや対応への疲れで、家族同士の関係に亀裂がはいることもめずらしくない。

・看護の指導と支援:以上のようなことから、まずは認知症患者への接し方や患者の行動への対応法など、認知症患者に対する基本的なあり方を家族が習得するよう促していくことが必要である。そのうえで食事や排泄など、患者の健康管理に対する知識と介護の方法について指導していく。デイケアやショートステイなどを利用して、家族が介護から解放される時間をつくるよう指導することも必要である。認知症患者の家族の会なども紹介し、介護における工夫のしかたを学んだり、同じ悩みをもつ人々と交流ができるようにしておくことが望ましい。

退院の際には患者と家族の意向にそった公的介護支援が受けられるように、介護支援専門員(ケアマネジャー)らに連絡をとり、また情報提供が行われるように手はずを整えておく。家庭内介護の限界とその場合の対処法についても、家族とともにあらかじめ話し合っておくべきである。

「認知症」の画像検索結果

(*´з`)参考文献

医療学習レポート.認知症と看護


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