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v(^o^)高脂血症の話


(--〆)題名:高脂血症の話

 リポ蛋白の産生亢進や処理障害により血清コレステロール(220㎎/dl以上)および中性脂肪(150㎎/dl以上)が上昇した状態である。高脂血症は自覚症状が少ないが、発症すると動脈硬化を引き起こし、虚血性心疾患誘発する危険性が高い。コレステロールには善玉と悪玉があり、善玉はHDLというリポ蛋白にのっているコレステロールである。HDLは、細胞や動脈壁から余分なコレステロールを運びだして肝臓に戻す役目をし、動脈硬化を予防しているといわれている。一方、悪玉はLDLにのっているコレステロールであり、血管壁にしみこんで動脈硬化の原因になる。病因は、先天的・遺伝的に発生する原発性高脂血症(家族性高脂血症)、食事や他の脂質代謝異常をきたす基礎疾患が原因として起こる続発性高脂血症とにわけられる。

●病態アセスメント

 高脂血症は動脈硬化の最大の促進因子である。しかし、高脂血症そのものだけでは、自覚症状もほとんどないため、患者自身がきちんと理解していないと治療は放置され、虚血性心疾患など重篤な合併症を引き起こす可能性がある。高脂血症の治療は自己管理の確立が必要とされるため、患者自身の理解と受けとめ方は大変重要となる。

●症状

 高脂血症それ自体は自覚症状はない。しかし、長期間高脂血症の持続により、脂質の組織への蓄積をきたし、眼瞼、手、肘、膝、アキレス腱、足に黄色腫(キサントーマ)が出現したり、網膜脂質血症を呈することがある。合併症として代表的なものは虚血性心疾患であるが、他に閉塞性動脈硬化症、脳動脈硬化症や急性膵炎がある。また、高脂血症に併発しやすいものとして糖尿病、肥満、痛風がある。

●検査

診断

  • 総コレステロール
  • 中性脂肪
  • HDLコレステロール
  • アキレス腱肥厚判定
  • 角膜輪・眼瞼黄色腫
  • 結節性黄色腫(キサントーマ)

合併症判定

  • 体重、身長
  • 血圧
  • 心電図
  • トレッドミル
  • 冠動脈造影
  • 空腹時血糖
  • HbA1c
  • 肝・腎機能検査

 

●治療

1.食事療法

年齢、性別、肥満の有無、職業、合併症(特に糖尿病、腎不全、ネフローゼ)が考慮されるが、基本的にはコレステロールを多く含む食品が制限される。

2.運動療法

年齢、性別、合併症(特に冠動脈疾患)により異なるが、心臓に負担のかからない有酸素運動が効果的である。

3.薬物療法

食事療法、運動療法の併用にて3~6か月経過を見ても血清脂質値に改善が認められなければ、薬物療法を開始する。

1)HMG-CoAリダクターゼ阻害剤(メバロチン、リポバスなど)

コレステロール合成の阻害、LDLレセプターの活性化

2)プロブコール(シンレスタール、ロレルコなど)

コレステロール合成の抑制、LDLレセプターを介さないでLDLの取り込みを増やす。胆汁酸への異化を促進する。

3)ベサフィブレート(ベザトールSRなど)

コレステロールについては、合成抑制、胆汁中への排泄促進、トリグリセリドについては、肝での合成抑制、LPL、肝性トリグリセリドリパーゼの活性を高めてVLDLの異化を促進する。

4)コレスチラミン(クェストランなど)

LDLレセプターの活性化、胆汁酸への異化を促進、胆汁酸の再吸収の阻害をする。

4.LDLアフェレーシス

LDLアフェレーシス療法とは

悪玉(LDL)コレステロールだけを取り除く血漿浄化療法

適応

薬物療法が無効な場合

体質的な高コレステロール血症

重症の冠動脈硬化症

ホモ複合性家族性高コレステロール血症

効果

治療前の総コレステロール値を約60~80%程度低下させる。

理想の血清コレステロール値150~180㎎/・にコントロールすることが可能

黄色腫などが比較的容易に改善

狭心症の減少が可能

冠動脈硬化の進行を防止、改善

方法

LDLアフェレーシス療法は、血液を体外で循環させ血液中の悪玉コレステロールだけを除去するシステム。

他の有用な血漿・血液成分はほとんど変化がない。

体外に出ている血液及び血漿の量は約400㏄、治療終了後は体内に全部回収される。

繰り返し治療するために動静脈シャント造設が必要である。

治療時間: 約3時間

頻度: 1~3週間に1回 治療前の値に戻る値をめどにする。

目安: 動脈硬化に対する改善効果が現れてくる2~3年

食事

高脂血症は食事と密接な関係にあり、食事療法は治療の基本である。基本的には総エネルギーの制限を行うが、年齢、性別、肥満の有無、運動量、合併症などが考慮される。食事状況(食欲、回数、時間帯、外食状況、1回の食事にかける時間、食事を作る人、食事内容)を把握する必要がある。そして、調理者が患者本人でない場合、本人はもちろん調理者に対しても十分な指導を行う。その他、飲酒量、喫煙量など把握し、嗜好品の見直しを行う。

運動

個々の患者の身体測定や身体活動状況、血液・生化学検査等により、合併症との関連をみながら運動の処方が行われる。合併症が特にない場合は、有酸素運動(歩行、ジョギングなど)が効果的である。運動の強度としては脈拍120回/分前後で、1回の持続時間は少なくとも20分以上、できるだけ毎日(少なくとも週3回以上)行う。

薬物

原発性の高脂血症には、薬物治療は欠かせない。2次性の高脂血症には食事療法で3~6か月経過を見ても血清脂質値に改善が認められなければ、薬物療法を開始する。薬物療法を受ける患者に対し、薬物療法の効果・重要性について説明し、薬の服用方法、時間、量、副作用を説明する。また、血清脂質値が正常化しも薬剤中止によりリバウンドがみられることが多いため、長期にわたり服用が必要になること場合が多いことを説明する。

合併症

虚血性心疾患(心筋梗塞・狭心症)が代表的だが、他に閉塞性動脈硬化症、脳動脈硬化症がある。高脂血症の目標は合併症の予防である生活習慣の改善をはかり、継続していくことは合併症の予防になり、また動脈硬化の改善につながることを説明し、セルフケアへの意欲を向上することが大切である。

●看護計画

Ⅰ.病態アセスメント

高脂血症は自覚症状がほとんどないため、自己管理が困難である。しかい、高脂血症の状態が持続することにより重篤な合併症を併発しやすい。高脂血症の場合、生活習慣の修正を余儀なくされ生涯コントロールが必要である。高脂血症患者の看護は病態を理解した上で、患者の身体的・心理的・社会的側面をアセスメントし、患者が自ら血清脂質値のコントロールに向かえるように援助していくことが大切である。

(^ム^)参考文献

医療学習レポート.高脂血症


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