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(^w^)腎移植の話


「腎移植」の画像検索結果

($・・)/~~~題名:腎移植の話

 末期慢性腎不全の治療法として、血液透析やCAPDと並んで、腎移植がある。血液透析やCAPDは、通院や治療手技の問題などがあり患者に多大な負担がかかる。また長期透析による種々の合併症の問題もある。これに対し、腎移植は末期慢性腎不全患者が透析療法から逃れられる唯一の方法である。
腎移植には血縁者からの臓器提供による生体腎移植と、非血縁者からの提供による献体腎移植があるが、わが国では生体腎移植がその主流をなしている。
適応年齢は5歳から50歳位で、特に15歳以下の移植成績は良く五十歳以上は動脈硬化の程度に従って合併症の率が高くなる。

病態アセスメント

 拒絶反応をできるだけ早期に発見し、早期に治療を開始することが不可欠なこととなる。この拒絶反応に対する不安はレシピエント(腎移植患者)に常につきまとい精神的重圧となっている。また貴重な生体移植腎であるがゆえに、レシピエントのみならず、医師や看護婦までが腎に執着しすぎて患者の生命自体を危険に陥れることとなってはならない。

検査

 ・一般検査

胸腹部X-P、心電図、呼吸機能、心エコー、腹部エコー

 ・感染巣の検索

各種培養、各種ウイルス抗体検査、ツベルクリン反応(透析者では免疫能が低下しているため陰性のことが多い)

 ・肝機能検査

免疫抑制剤(イムラン)投与で悪化する

 ・眼底検査

ステロイド白内障を起こすことがある

 ・上部消化管造影または内視鏡検査、便潜血反応

 ・骨X-P,骨シンチグラフィ

大腿骨頭壊死などの合併症に備える

 ・血液一般

輸血を施行しHt値を30%以上、BUNを30~60㎎/mlになるようにまた、カリウム値を4.5mmEq/L以下になるようにする。

 ・精神科

ステロイド大量療法、拒絶反応時に問題となるため

 ・組織適合性検査

ABO式血液型

HLA抗原型(ヒト白血球抗原)

MLCテスト(リンパ球混合培養)

クロスマッチ(ドナーリンパ球に対する既存抗体のチェック)

ランダムパネルのリンパ球に対する患者血清の反応性

 ・尿路の検査

膀胱尿管逆流と尿路感染の有無

排尿時膀胱撮影にて膀胱容量を知っておく

術後の経過と管理

 1.精神的サポート

 腎移植を受ける患者の不安は、手術そのものへの不安、手術後や退院後の予期的不安がある。加えて透析期間が長かった場合や、ステロイド大量投与時に精神症状を呈しやすい。また、回復不能な拒絶反応や重篤な合併症の時は移植腎に執着せず、患者の安全を第一に考え、移植腎をあきらめなければならないことがあることを認識しなければならない。不安の内容や程度、表出の仕方など、個人によって異なるが、精神的・身体的・社会的側面から統合した情報で患者各人の訴えを判断することが大切である。

 2.疼痛の管理

 腹部に移植腎が植え込まれたことと、それによる腸管の圧迫でガス、便の動きが妨げられ腹部膨満感を訴え易い。また、バルンカテーテル抜去後は膀胱容量が少ないための頻尿と排尿時痛を訴えることが多い。移植腎違和感や腫大、圧痛は急性拒絶反応の恐れがあるので注意する。

 3.呼吸系の管理

 疼痛による呼吸運動の抑制、痰の喀出不良が原因で術後無気肺、肺炎になることがある。

 4.輸液、輸血の管理

 手術侵襲による体液変動は、1)水分とNaイオンの貯留傾向、2)循環血液量の低下、3)細胞内Kイオンの低下が特徴である。特に術前から軽度の脱水が存在している場合、手術という大きな侵襲の後、代償仕切れなくなって血圧が低下したり、尿量が減少することがある。また、利尿期では脱水になりやすいので特に注意する。

 5.創の処置

免疫抑製剤やステロイドを大量に投与しているため、感染や縫合不全を生じやすい。手術創をよく観察し、清潔操作を徹底する。

 6.胃管の処置

 術前、あるいは術中に留置された経鼻胃管を、術後開放し消化液の胃内貯留を防ぐ。胃管は消化管運動が再開し、排液量が減少したら抜去する。

 7.経口摂取の開始

 胃管抜去後、腸蠕動が聴取され排ガスがあればまず水分を与え、異常がなければ流動食から開始する。移植腎機能が正常に保たれている時は食事制限は不要となる。水分摂取については、腎機能、水分バランス、体重に注意しながら医師の指示を確認する。

術後合併症

 1.拒絶反応  移植腎に対する拒絶反応には、次の4種類がある。

 1)超急性拒絶反応

 移植と同時に起こる拒絶反応で、移植直後に腎機能は廃絶する。レシピエント血中に移植腎の組織適合性抗原に対する温式リンパ球抗体などの抗体が術前に既に存在する場合に起こる。2回目以降の移植の際に多いといわれている。術前の抗体のチェックで予防できるので問題は少ない。

 2)急速進行性拒絶反応

 移植数日後に発症する拒絶反応で、移植腎機能の急激な低下を伴う。超急性拒絶反応と同じ機序で起こるが、移植腎に対する流血抗体の抗体価が低値のために、超急性拒絶反応ほど急激な反応は起こさないと考えられている。

 3)急性拒絶反応

 移植後1週間から1年以内に発症する拒絶反応で主として細胞性免疫による急激な発熱、白血球増多、乏尿などの症状を伴う。治療としては、早期に副腎皮質ステロイド剤の大量投与、X線照射などが行われる。普通はこれらの治療によく反応する。

 4)慢性拒絶反応

 慢性糸球体腎炎と臨床的に似ており、徐々に進行し数年で末期腎不全に至る拒絶反応である。細胞性・体液性免疫の両方が関与しているといわれている。免疫抑制療法には抵抗性で適当な時期に移植腎を摘出し、透析療法を受けながら次の腎移植を待つしかない。

 2.感染症  腎移植患者は腎不全状態にあり、そこへ手術侵襲が加わり、さらに術後は免疫抑製剤の使用で、感染に対しては全くの無防備状態にある。

 1)局所感染

 術創部、静脈路などステロイドの投与で創癒合障害を生じ易く、創液が貯留浸潤しやすい。

 2)尿路感染症

 かなり頻度の高い合併症である。繰り返し尿路感染を起こす患者には自己腎の腎盂炎、移植腎の尿路膀胱吻合部の狭窄や膀胱尿管逆流現象などが原因となっている場合もある。

 3)肺感染症

 長時間の麻酔の影響で気道分泌物が増加する一方、喀痰の粘稠度が増すが創痛のため十分に痰の喀出ができないことより、痰が貯留し、無気肺から肺炎を併発しやすい。

 4)敗血症

 白血球減少時には特に敗血症の危険度が高い。

 3.消化管出血

 免疫抑制剤、ステロイドの投与による副作用として消化管潰瘍と、これによる出血、穿孔や食欲不振、さらに精神的にも不安定な状態にあり、これらの事を助長する。

 4.肝機能障害

 免疫抑制剤による薬物性肝炎や免疫能の低下によるウイルス肝炎の発症の頻度が高い。

 5.移植後糖尿

 ステロイドの投与量によるもので減量されると自然消失する。尿糖が出ている時は、特に尿路感染に注意する。

 6.Ca代謝異常

 慢性腎不全時における2次性副甲状腺機能亢進症のなごり。

看護計画(術前)

Ⅰ.病態アセスメント(術前)

 全身麻酔で手術が行われるため、全身の評価が必要である。社会的、家庭的、精神的な背景まで出来る限り把握し、自己管理にむけての認識を高めながら準備を進める必要がある。また、早期感染は自己細菌によるものが多いため、感染予防対策を十分に行う。
献体腎移植の場合、我が国では脳死が完全には認められていないために欧米なみの質のよい腎が得られず、術後急性尿管壊死を来し、無尿の期間が長く続く。このため頻回の血液透析を行い、生体腎移植とほぼ同量の免疫抑製剤を服用するため、合併症が高頻度に起こる。また、準備期間が通常非常に短く、レシピエントの十分な検査や心構えが出来ていないのが、献体腎移植に合併症が起きやすい一つの要因となっている。術前から患者と十分に接触し、精神的に安定した状態で手術を受けられるように援助する必要がある。

看護計画(術後)

Ⅰ.アセスメントの視点(術後)

 腎移植後の早期合併症としては、後出血・拒絶反応(超急性・促進型・急性)・感染症消化管出血・肺合併症・肝機能障害・移植後糖尿・カルシウム代謝異常に注意する。手術後の精神的状況としてICUという特殊な環境に置かれるということから生じる不安、時間毎の処置、検査が多いことで精神的身体的に安静が保ちにくい。頻尿による苦痛、睡眠障害がある。術後腎機能が改善されず患者の期待を裏切るような結果になった場合は失望感、焦燥感が強まる。またドナーに対する思いや常に拒絶反応や感染症、その他の合併症にさらされる将来に対する不安がある。退院に向けて社会復帰への思い、生涯にわたって免疫抑制剤を服用していくことへの不安があるために家族を含めた指導が必要となる。

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(*´з`)参考文献

医療学習レポート.腎移植


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